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知事意見


仮称)出雲汚泥再生処理センター整備事業環境影響評価準備書に係る知事意見

 

(総括的事項)

1.この事業は、し尿及び浄化槽汚泥の適切で安定した生物的水処理を実施するとともに、リサイクルの観点から余剰汚泥等と生ごみを混合し発酵させコンポスト化を図ることを目的として設置されるものである。

 この目的を達成するため、施設については、現段階で考えられる最高の技術を導入し、環境影響の回避、低減が図られるよう万全を期す必要がある。

 また、施設設置計画の確定に伴い、これまで実施した調査、予測及び評価に係る結果の検証を行い、必要に応じ再度調査、予測及び評価を行い、実行可能な範囲内で適切な環境保全対策を講じる必要がある。

 さらに、その運転管理にあたっても、一層の環境負荷の低減のための配慮を行う必要がある。

 

2.この環境影響評価を実効あるものとするためには、フォローアップは不可欠であり、次のとおりの措置を講じる必要がある。

 

 (1)事業に伴う周辺環境への影響を把握するため、環境監視計画について、他の事例を参考にしながら検討を行うとともに、これを的確に実施すること。

 

 (2)関係住民からの情報提供等の窓口を設置するなど情報交換を密にするとともに、現段階では予測し得ない環境影響が生じた場合などには、速やかに関係機関等と協議を行い、適切に対応すること。

 

3.供用後の災害や異常発生時等の緊急時の連絡・対応体制も含め、迅速かつ適切な対応ができるよう防災計画の検討を行うとともに、事業実施区域周辺等への情報提供に努める必要がある。

 

(個別的事項)

1.工事車両等の運行に係る道路交通騒音の予測について、予測地点NV-3を「騒音に係る環境基準(平成10年環境庁告示第64号)」において定められる「幹線交通を担う道路に近接する空間」についての特例の基準値を適用しているが、当該予測地点はこれに該当しないと認められることから、当該予測及び評価について再検討を行う必要がある。

 

2.騒音に係る予測結果については、「騒音に係る環境基準(平成10年環境庁告示第64号)」が平成11年4月1日から施行されたことに伴い、等価騒音レベルにより予測及び評価を行う必要がある。

 

3.供用後における当該施設からの放流水による水質への影響について、必要に応じ窒素及びリンについて予測及び評価を行うものとする。

 

4.水質汚濁に係るCODの予測に用いた冬季のバックグラウンド濃度について、当該数値に誤りが認められ、これに伴い四季を平均したバックグラウンド濃度にも誤りが認められたことから、当該予測及び評価について再検討を行う必要がある。

 

5.事業実施区域は、神戸川鳥獣保護区に指定されていることから、鳥獣の生息環境の保護のため、騒音及び振動の低減等に努める必要がある。

 特に、ハヤブサ等の猛禽類については、現地調査により、事業実施区域周辺において飛翔が確認されていることから、これまでの調査結果や他の確認事例等も踏まえ、今後も工事着手前を含め必要に応じ継続的な調査の実施を検討し、営巣地等が確認された場合には、速やかにその状況等を報告するとともに、適切な環境保全対策を講じる必要がある。

 

6.所有地に存在するハマナス群落については、現有施設の敷地が公園化されることを踏まえ、その群落に係る環境保全対策について検討を行うとともに、これを的確に実施する必要がある。

 なお、ハマナス群落の存在する地点が、斐伊川放水路事業に係る堰堤改修工事の施工区域に近接していることを踏まえ、当該事業に伴うその群落への影響が生じないよう関係機関等と十分連携し、その保全に努める必要がある。

 

7.事業実施区域において、専門家の研究により希少性が高いと認められるクルマバアカネの自生地が確認されていることから、必要に応じ代替え地等への移植を検討を行うものとする。

 

8.「出雲市まちづくり景観条例」に基づく「出雲市景観整備基本計画」により、事業実施区域周辺においては、白砂青松の自然景観の保全と活用が景観整備の基本方針として定められていないことを踏まえ、事業に伴う景観への影響が生じないよう関係機関等と十分連携し、適切な環境保全対策を講じる必要がある。

 

9.工事に伴う副産物であるビニール資材等の搬出量、搬入量、再利用量、処分量及び搬出入方法等について、必要に応じ予測及び評価を行うものとする。

 

10.コンポストに含まれる重金属の含有量等の確認方法等について、検討を行う必要がある。

 また、重金属の溶出等による環境影響が生じないよう万全を期す必要がある。

 

11.コンポストの品質管理及び販売体制については、他の事例を参考にしながら検討を行い、これらの確立が図られるよう努め、今後とも受入先や関係機関等と十分連携し、研究・検討を行う必要がある。

 また、コンポスト化に利用する生ごみの受入れ、保管及び処理体制についても、他の事例を参考にしながら検討を行い、これらの確立が図られるよう努め、今後とも供給先や関係機関等と十分連携し、研究・検討を行う必要がある。

 

12.工事車両等の運行については、出雲市が計画中の道路(平成13年4月開通予定)を新たにルートとして設定しているが、当該道路の沿道に長浜幼稚園等環境の保全についての配慮が特に必要な施設があることから、通園時等の環境保全対策について検討を行うとともに、これを的確に実施する必要がある。



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