園山議員(自民)
(問)過疎化による問題について
1.高校の美術、音楽教員の配置状況の詳細と、過去二十年の年次別採用人数を伺う。
2.芸術系教員確保の抜本的な取組について今後どのように対応するのか伺う。
3.芸術系教員が不足する事態にどう対処するのか伺う。
(答)教育長
1.私からは、芸術系の教員の配置状況等についてお答えをいたします。
まず、一点目が高等学校の芸術系教員の配置状況についてお尋ねがございました。
高等学校の芸術科目についてでございますが、音楽、美術、書道の三つの内から一科目選択することになっております。
こうした点を踏まえまして、まず美術でございますが、現在美術を開講している学校は二十七校ございます。その内正規教員を配置している学校は十三校でございます。教育事務所単位で申し上げますと、松江教育事務所管内で安来、松江北、松江南、松江東、松江商業の五校でございます。それから出雲教育事務所管内で横田、三刀屋、出雲、出雲商業、大社の五校でございます。それから浜田教育事務所管内が大田、浜田の二校。それから益田教育事務所管内が益田の一校。合計で十三校でございますが、一名ずつ正規教員を配置をいたしております。議員からもご指摘ございました石見地域は三校ということでございます。
残り十四校でございますが、これは非常勤講師を配置して対応しております。
ちなみに、音楽でございますが、音楽を開講している学校は、三十二校ございます。その内正規教員を配置している学校は、二十六校。残りの六校が非常勤講師ということでございます。
一般的に申し上げますと、学級減がございますと、学校で行います教科ごとの授業時間数が減ってきます。今申し上げました学級減がありますと、一般的でありますが三年間で六人程度の教員の定数が減となります。言い換えますと、六教科の教員が減ということになります。その内、仮に芸術の教科が減となりますと、もともと芸術教科は授業時間数の関係で、学校に一名しか配置をしていないため、代わりに非常勤講師を配置して対応しているというのが現状でございます。
次に高等学校の過去二十年間の教員の採用についてご質問ございました。
まず、美術教員でございますが、議員ご質問にございましたように、ここ二十年で、平成四年、五年、それから十一年、十三年にそれぞれ一名ずつ、計四名採用をいたしております。ちなみに、この間の退職者でございますが十一名おります。従いまして、七名が減ということでございますが、これは先ほど申し上げました学級減の影響によりまして、正規教員を非常勤に振り替えたものでございます。
ちなみに音楽教員についてでございますが、平成四年から本年度まで十五名の退職者がございましたが、採用も十五名行っているという状況でございます。
2.今後の対応でございます。今申し上げましたように、非常勤講師の増加に伴いまして、特に美術系の進学を希望する者への放課後の指導、あるいは美術部等の部活動の指導が十分できていない現状もあることは認識いたしております。
こうした状況を踏まえまして、今後の美術教員の配置につきましては、一つは、正規教員を配置いたしまして、近隣の他校と兼務をさせる。先ほど申しましたように授業時数が少ないので、正規教員をある学校に配置しまして地理的な条件を加味した上で他校との兼務ができないか。それから、先ほど石見地域の話もございました、地域の実情に応じた特別加配をするといった措置も検討して参りたいと考えております。それから、中高の連携の話もございました。中高の連携による教員の配置でございます。これにつきましては、国庫負担法の制限もございますので、どういう方法が可能なのか今後検討させていただきたいと考えております。
いずれにいたしましても、県内の高校教員が地域の芸術振興に果たす役割は大きなものがあると思っております。今後も授業や部活動、あるいは、地域活動を通しまして、学校教育が地域の芸術文化レベルの維持・向上に力を発揮していくことが大切であると考えております。先ほど申し上げましたような具体的な措置を検討して参りたい考えております。
(答)知事
3.最後に高校の芸術系教員の不足に対してどう対処するのかについてのご質問であります。
ご指摘にありましたように島根県におきましては、日本レベルで美術の大家を何人も輩出しておりますし、高校や中学校等においても全国大会等で高い成績を残してわけであります。また、美術は人々の生活を豊かにするものであり、物の見方等いろいろなことに影響するものであります。
美術教員を高校においても適切に配置するのは、大事な課題ではないかと思います。そういう点については、教育委員会でよくこの問題を検討してもらい、来年の採用を含めまして教員配置にどのような工夫が可能なのかよく研究して参りたいと思っているところであります。
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