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浅野議員

(問)学力向上対策について

1.大学入試センター試験の全国順位は、小学6年生と中学3年生の全国学力テストでトップクラスの秋田県が42位、下位クラスの島根県が44位となっているが、その理由を伺う。

2.東大・京大・阪大への松江北高校、松江南高校、出雲高校からの合格者について、平成10年と平成30年の数を伺う。

3.東大・京大・阪大の合格者が平成10年を100として、平成30年が47%に下がったのはなぜか伺う。

4.実験的に理数科で英数の習熟度別指導を行って頂きたいと願望しているが、所見を伺う。

 

(答)教育長

1,2.2点お尋ねをいただきました。

 まず大学入試センター試験の結果についてでございますが、民間の受験関連企業が集計した都道府県の順位付けなどの情報が出ております。これは大学入試センター試験のうち、5科目総合の平均点によるものとのことです。

 生徒が大学入試センター試験を受験する教科の数については、それぞれの進路志望によって異なり、また各都道府県においても傾向がございます。学校現場からの声としましては、例えば秋田県や島根県など国公立大学志向の強い県では5教科全てを受験する生徒の割合が高いといったように、実態はさまざまな状況でございます。

 したがいまして、5教科総合の平均点のみで都道府県を比較し順位付けすることには無理があるのではないかというふうに思っております。

 なお、全国学力調査と大学入試センター試験の結果との関連、また秋田県の状況につきましては分析できるような情報を持ち合わせておりません。

 次に、東大・京大・阪大への松江北高校、松江南高校、出雲高校からの合格者数の推移と言いますか、変化でございます。

 平成10年は、松江北高校26名、松江南高校14名、出雲高校13名です。平成30年は、松江北高校10名、松江南高校4名、出雲高校11名です。

 

3.議員からご紹介がありましたように、平成10年度の総数は53名、平成30年は25名であり、合格者の実数でいきますと約半数に減少しております。

 合格者の減少の要因は何点か考えられますが、まず卒業生数の減少がございます。松江北、松江南、出雲高校の卒業生の総数は、平成10年に比べますと、平成30年は約7割に減少しております。

 また、2点目の要因として考えられますのは、医学部医学科への進学者が増加しているという点でございます。この点では平成10年のデータが手元にございませんでしたので、平成12年の数字でございますが、医学部医学科へは合計平成12年に22名、平成30年には合計34名が進学しているというような状況もございます。

 3点目といたしまして、進路志望についての価値観の多様化があげられます。学校の教員からは、生徒個別の興味関心に従いまして、例えば海外留学制度、あるいは大学独自の魅力化に取り組む大学への進学、こういったものを選択する場合が増えていること、また生徒が合格可能性の高い大学を選ぶ、いわゆる「安全志向」の高まり、こういったものもあるというふうに聞いております。

 

4.習熟度別指導につきまして、まず普通科の方のご紹介をさせていただきます。普通科においては、すでに一部の高校で、習熟度別のクラス編成を行ったり、一つのクラスを複数のグループに分けたりという形でやっております。

 また、お尋ねのありました理数科につきましても、一部の教科では生徒の実態に合わせて取り入れている学校がございます。

 これらの習熟度別の取組は、生徒の実情を踏まえたいわば各校独自の工夫でございまして、実施教科や学年もさまざまでございます。

 県の教育委員会といたしましては、教科指導の充実のための非常勤講師の配置事業を行っており、経験豊かな退職教員を配置することなどによりまして、個々の生徒へのきめ細かい指導が行えるよう取組の支援に努めておりますが、今後もそういった形での支援を継続していきたいというふうに考えております。

 

(再質問)都会では塾で勉強する機会があるが、それに対抗して島根はどうするかということが課題と考える。島根の学力をあげるためにどうするか。

 

(答)教育長

 まず、多様な考えや希望を持つ生徒がおります。ある意味学力差というものも拡大する傾向があるようにも見受けられます。

 一人ひとりの生徒が進路希望を実現できるよう、必要な学力をつけるそのための支援、そういったことを先ほど申し上げました教科指導の充実のための非常勤講師の配置といったことも含め、学校現場とよく相談をしながら進めていきたいというふうに考えます。

 


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