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岩田議員(民主県民)

(問)いじめ対策について

1.県内のいじめの実態を伺う。

2.今回の「島根県いじめ防止基本方針」策定を機に、いじめの察知に対する鋭敏さを維持することが期待されるが、どのように対応していくか伺う。

3.ネットパトロールでは、個人的またはグループ内でのやりとりが可能なSNSソーシャルネットワーキングサービスを使ったいじめなどは発見しにくいと思うが、どのように対処するのか伺う。

4.生徒指導審議会は従来いじめ対策を担ってきた専門家を中心に構成されているが、どのように巧妙化・多様化するいじめに対応していけるのか伺う。

5.いじめの根絶には基本方針を基に具体的に行動していくことが大切と考えるが、どのように進めていくのか伺う。

(答)教育長

1.1点目は、県内のいじめの実態についてであります。

 平成24年度文部科学省の問題行動等の調査において、県内のいじめの認知件数は国公私立全体で473件。うち小学校は215件、中学校は146件、高等学校は100件、特別支援学校12件となっております。

2.2点目は、いじめの察知に対する鋭敏さの維持についてであります。

 これまで報道等に大きく取り上げられたいじめの事案の直後は、いじめの認知件数は増え、その後、徐々に減少しております。

 増えた要因は、些細な行動もいじめと捉え、対応していることの現れと考えています。

 また、減少する要因には、いじめの捉えが寛容になることも考えられますが、丁寧な対応の結果、いじめの事案が減少していることも考えられます。

 今回の法律は、時期や地域に関わらず、いじめにきちんと対応するために制定されたものです。

 県としても、引き続き、児童生徒へのアンケート調査等を実施するなど、子どもの様子を細かく捉え、早期発見に努めていくよう、しっかりと学校現場を指導してまいります。

3.3点目は、ソーシャルネットワーキングサービスを使った発見しにくい「いじめ」への対応についてです。

 ネットパトロールでは、LINEやパスワード付きの掲示板などへの書き込みは、発見が困難です。

 大事なことは、インターネットに相手を誹謗中傷するような書き込みを行わせないことであり、そのため、ネットの危険性や正しい使い方について、児童生徒や保護者に対して周知を図っています。

 こうした取り組みにより、ネット上のいじめを見つけた児童生徒が、学校や保護者に通報したり、いじめている者を止めたりすることも期待しています。

 いずれにしても、いじめられた本人や周りの児童生徒が、いじめを訴えやすい環境を作っていくことが重要であり、学校や保護者と連携して、しっかりと取り組んでまいります。

(再質問)「訴えやすい環境」をどのように作っていくのか伺う。

(答)教育長

 具体的にいじめを訴えやすい環境というのは、個別個別で非常に難しいところがあると思うので研究してまいりたいと思いますけど。

 今、私の方で当面やっておりますのは、各校長先生が集まるところで、私もお話する機会があるんですけれども、「職員室が、まず明るく楽しくなるようにしてください。」と、そうすると先生もだんだん明るく楽しくなって、教室を明るく楽しくしてもらえるんじゃないかと。そうするとわいわいいろんな話ができるようなって、そういういじめとかが多少減るのではないかということを、全ての小中の校長先生にお願いしたところですけども、先ほど言いましたように、具体のどういう手立てがあるかということはこれからよく研究してまいりたいと思います。

4.4点目は、いじめに対する生徒指導審議会の対応についてです。

 生徒指導審議会の委員には、それぞれの分野で児童生徒や子どもに対しての高い見識や経験をお持ちの方に就任いただいており、巧妙化・多様化するいじめについても十分に対応していただけるものと考えております。

 また、生徒指導審議会の調査する内容について、特殊な専門的な知識を有する方が必要となった場合には、そうした知識を有する方が専門委員として審議会に参加できるような仕組みを設けているところであります。

 

5.5点目は、いじめ防止基本方針の具体的な進め方についてです。

 いじめへの取り組みについては、各学校でも基本方針を定め、年間計画等も示しながら対応を行っております。

 各学校の基本方針の見直しの際に、県や市町村が策定する基本方針が、反映されるよう徹底させてまいります。

 また、県の基本方針も、いじめの実態に合わせて、見直すこととしております。学校現場の状況を踏まえるとともに、保護者、県民の方々からも意見をいただき、いじめの問題に対して、しっかりと取り組んでまいります。

 

(問)スーパーグローバルハイスクールの取り組みについて

1.今年度始まるスーパーグローバルハイスクールの取り組みについて、決意を伺う。

2.スーパーグローバルハイスクールの具体的な取り組みについて伺う。

3.課題研究の授業によって生徒たちにどのような成果があると期待しているのか伺う。

4.高校で特別な指導をした成果については、生徒たちを長期的視点でフォローする必要があると思うが、どのように取り組むのか伺う。

 

(答)教育長

1.次にスーパーグローバルハイスクールの取り組みについてお答えします。

 1点目は、スーパーグローバルハイスクールの取り組みへの県の決意についてであります。

 出雲高校のスーパーグローバルハイスクール事業の目的は、「地域・社会の核となるグローバル・リーダーの育成」であります。

 論理的な思考力やコミュニケーション能力などを身につけ地域や国際社会で活躍できる人材の育成を目指しております。

 大学や企業と連携しながら、出雲高校の取組を先進事例とし、その成果を県内の高校にも広げて参ります。

 

2.2点目は、出雲高校スーパーグローバルハイスクールでの具体的な取組についてです。

 1年生では、大学の先生が国際的な社会課題や地球規模の環境問題などについて講義を行うこととしております。

 2年生では、グループに分かれて、領土問題や地球温暖化が農業に与える影響など、テーマを決めて課題研究を行います。

 そして40名ぐらいの生徒を選抜して、米国のサンタクララ高校、これはアメリカの西海岸にある出雲市の姉妹都市サンタクララ市にある高校ですけども、サンラクララ高校を訪問し、課題研究の成果を発表したり、意見交換を行ったりする計画です。

 その他、ディベート力を向上させるための演習、英語会話力を育成するための取り組みなど、国際的な素養や幅広い能力を身につける活動を行うこととしております。

 

3.3点目は、課題研究で期待する成果についてです。

 課題研究でのグループワークやディスカッションなどの活動を通して、論理的な思考力やコミュニケーション能力などが身につくことを期待しています。

 また、他者と協働して、社会が抱える様々な課題を発見する力や、世界の持続的な発展について考えることができる力を身につけ、グローバル社会や地域社会で活躍できる人材として育つことを期待しています。

 

4.最後に、生徒たちの長期的なフォローについてであります。

 将来留学したり、仕事で国際的に活躍したいと考える生徒の割合や、卒業時の進学先などを調べて、生徒の意識の変化を継続的に把握することとしております。

 そしてその後の状況につきましては、県内、国内や海外で活躍している人材についての情報をできる限りフォローしていきたいと考えております。

 

 

 

 


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