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須山議員(民主県民)

 

(問)図書館を核としたまちづくりの取り組みについて

1.一日でも早いリクエスト図書の配送体制の構築が不可欠と考えるが、所見を伺う。

2.県立図書館のレファレンス機能充実の取組について所見を伺う。

3.県庁職員の情報収集と活用を支援し、職員の政策立案能力を向上させるためにも、図書館の出先窓口の設置が必要と考えるが、所見を伺う。

4.県議会図書室の県庁職員の利用が広がるよう望むが、所見を伺う。また、県庁職員のための窓口は、県立図書館との連携を強化し、議会と一緒になったレファレンス機能の充実が必要と考えるが、所見を伺う。

5.教育と文化の水準を一定程度確保するためには、図書館の基盤整備に力を入れることが必要と考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.現在、県立図書館におきましては、県民の方から近くの市町村立図書館を通して、申込のありました図書を、その図書館まで送るという方法で県民の方々に図書の貸出を行っております。

 市町村立図書館への配送でありますが、現在、週一回木曜日に配送をしております。したがいまして、県民の方々に希望の図書が届きますのは早くて二日、一番遅くて一週間かかるということでございます。

 ご質問はこの発送回数をもっと増やしたらどうかということであろうと思います。こうした貸出は、県民の方々、特に県立図書館に直接来館ができない県民の方々にとりましては、大変便利な貸出手段と思っておりますが、一方では、やはり、県民の方々、お近くの図書館でできるだけ身近なところで必要な本が手に入るということが望ましいと思っております。

 このため、県といたしましては、市町村立図書館の図書の整備を充実することも大切ではないかということで、一つは市町村、学校などの図書館に対しまして、その図書館の要望に応じまして、あらかじめ大量に長期の貸出をするという方法をとっております。これが年間十万冊貸出をいたしております。

 各図書館では県立図書館のコーナーを設けたりして県民の方々に便宜を図っているようでございます。

 それからもう一点が先ほど、知事からございましたが、ここ三年間でございますが、学校図書館への貸出用図書の寄託、それから市町村立図書館に対しまして、乳幼児への読み聞かせ用図書を合わせまして約六万冊、各市町村に配備をいたしまして市町村立図書館の図書整備の支援をしているところでございます。

 いずれにいたしましても、県立図書館、市町村立図書館それから公民館、それぞれ役割を果たしまして、県民に対し、サービスを提供していくということも大切と考えております。今後とも、工夫して取り組んでいきたいと思っております。

 

2.レファレンスサービスでございますが、利用者の方からの質問や照会に対しまして、その図書館内の資料だけでなく県外図書館、あるいは国会図書館などの情報を検索いたしまして、県民の方々に適確な情報を提供するサービスと思っております。

 このレファレンスサービスの機能でありますが、図書館にとって大変、重要な機能だと理解しております。

 県立図書館では、ご紹介いただきましたように旧松江藩から引き継ぐ豊富な古文書や古絵図あるいは古地図など、こういうものを大量に所管しております。こういったことに関する照会が実は、県内外の研究者などたくさんございます。そういったことでレファレンスサービスに努めているところでございます。

 もう一つは鳥取県の図書館にもございましたように、課題解決型のレファレンスサービス、これにつきましても、たとえば、ビジネス・就業支援コーナーやがん関連図書コーナー、こういったものを県庁の他部局と連携いたしまして設置しているところでございます。

 引き続き、こうした様々な課題に対しまして、資料や情報を収集いたしまして、サービスの充実に努めてまいりたいと思っております。

 

3.現在、県立図書館は県庁と隣接しているということもございまして、多くの県職員の来館、あるいは業務に関する問い合わせに対応しているところでございます。

 この窓口の設置につきましては、さきほど総務部長から答弁がございましたが、メール等の利用とかいろいろ方法があると思います。

いずれにいたしましても、県立図書館といたしましては、引き続き、県職員に対しても一般の県民の利用者と同様のレファレンスサービスに取り組んでまいりたいと思っております。

 

4.一般資料は県立図書館が多く所蔵しておりますが、議会関係資料、あるいは行政関係資料、これは県議会図書室の方で多く所蔵しておられます。

 これまでも、それぞれの特色を活かしまして、連携を図りながら、それぞれ、県民、県職員、あるいは議員さんからの調査依頼に対応してきております。

 今後とも、連携を密にしてレファレンスサービスを行ってまいりたいと考えております。

 

(答)知事

5.私もだいたいそういう考えであります。

 現在、島根県では「子ども読書県しまね」ということで、子どもたちの読書活動が盛んになるようにいろんな対策、事業を数年前からやっております。

 また、そういうためにも大人も図書館を利用したりということが必要でありますし、あるいは議員は行政もいろんなデータを集めるとか、いろんなことを調べるためにも図書館の活用が大事であるとご指摘があったわけであります。

 そういう意味で、県立図書館、市町村立図書館あるいは学校図書館の整備は行っていきたいと、市町村自身がおやりになるところは県も可能な支援を行っていきたいというふうに考えるところであります。

若干、申しあげますと、島根県のこれまでの特徴的な取組がいくつかありますので、ご紹介申しあげます。

 調べ学習を子どもたちがするとき、図書を見て勉強の材料を集める、そのために学校図書館すべてに置くというのは難しいものですから、市町村立図書館に図書を寄託しまして、市内では市町村立図書館が必要に応じて学校図書館に図書を送付する。この事業は平成二十二、三年度に行いまして、全市町村に各二千冊ずつ、学習用の図書を整備しております。

 それから、学校に行かない未就学児の読書習慣を定着をするということで、「しまね子育て絵本」、これは各千冊、二十四年度に全市町村に対して寄託しております。

 県内の全小中学校に学校司書等の配置を進めてきております。昨年度の段階で県内小中学校に九十九%、いろんな形がございますが、配置してきております。

 また、学校司書等に対して、研修会を開催しております。高校につきましても、あるいは特別支援を要する学校に対しても一定の配慮をするようなことをやっております。

 こうした島根県の取組は全国的にも高く評価されているようでありまして、来月開催されます全国図書館大会の島根での開催もそうしたことが配慮されたというふうに聞いております。

 大会では、県立図書館をはじめ市町村図書館、学校図書館、あるいは県内のボランティア活動等につきまして全国に発信したいと思っております。

 いずれにいたしましても、厳しい財政状況の中で、できる範囲はある程度、限られるところはありますが、図書館は県民の読書・情報・学習の拠点として知的社会の発展を支えるものでありまして、引き続き、整備を行ってまいりたいと考えているところであります。


お問い合わせ先

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