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島根PR情報誌「シマネスク」(2023年3月発行)

世界に誇る島根/守り継がれ、未来へ

白鷺(さぎ)に扮(ふん)した鷺役者が
羽を広げて優雅に舞う
「津和野弥栄(つわのやさか)神社の鷺舞(さぎまい)」。
2022年、
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の
無形文化遺産に、
全国41の風流踊りの一つとして
登録されました。
古代から連綿と続く文化や
豊かな自然に育まれた島根。
世界に誇る貴重な文化財や景観が、
古里の宝として受け継がれています。


ユネスコ無形文化遺産の津和野弥栄神社の鷺舞の写真
ユネスコ無形文化遺産の津和野弥栄神社の鷺舞

ユネスコ無形文化遺産/津和野弥栄神社の鷺舞(津和野町)

弥栄神社の祭礼の一部である鷺舞の様子


雌雄の白鷺(さぎ)が羽を扇のように広げて厳かに舞う「津和野弥栄(つわのやさか)神社の鷺舞」。毎年6月30日から始まる津和野町の弥栄神社の祭礼の一部として、7月20日と27日に町の辻々にて疫病鎮護(えきびょうちんご)を願い奉納されます。

鷺役者2人の身を包むのは、白の単衣(ひとえ)に緋(ひ)色のはかま、純白の羽。太鼓やかね、鼓、笛のゆったりとした音色と唄に合わせて寄り添い、離れ、羽を打ち鳴らします。

古くは京都祇園祭で舞われた鷺舞。山口を経て、約480年前に津和野に伝わったとされます。一時中断した時期もありましたが、江戸時代初期に復活し、全国で唯一、古式を継承しているといいます。

盛夏の青空に純白の羽が扇を描く姿は津和野のシンボル。ゆったりとした舞の所作が城下町をみやびな雰囲気に包みます。

津和野百景図

幕末の津和野藩の風景や人々の生活の様子を収めた100枚の画集。登場する鷺舞や流鏑馬(やぶさめ)、町並みの風景は、現在でも見ることができます。今も息づく津和野の歴史文化ストーリーが日本遺産「津和野今昔~百景図を歩く~」として認定され、往時に思いをはせながら町歩きを楽しめます。


「津和野百景図」に描かれた鷺舞の画像
「津和野百景図」に描かれた鷺舞

ユネスコ世界遺産/石見銀山遺跡とその文化的景観(大田市)

16世紀、世界の注目を集めたのが石見(いわみ)銀山。高品質で大量に産出された日本銀は、アジアとヨーロッパ諸国の交易を支え、東洋と西洋の経済や文化の交流を広げるきっかけになりました。

石見銀山では戦国時代から400年にわたり銀が採掘され、銀の生産に関する遺跡は今も良好に残されています。緑が広がる山中に眠る、銀鉱石の採掘のための坑道「間歩(まぶ)」は900以上とも。

世界遺産に登録されたのは、銀鉱山跡だけではありません。往時の面影を感じさせる鉱山町・大森の町並み、銀山と港を結ぶ街道、積み出しを行った港など、銀山によって形成された広大なエリアが世界遺産です。

2022年に世界遺産登録15周年をむかえ、27年は登録20周年に加え銀山発見500年という大きな節目の年となる石見銀山。自然と共生しながら栄えたかつての鉱山町では、今でも人々の暮らしが営まれています。古い家屋に入ったカフェや、武家屋敷を活用した宿泊施設もあり、この町にひかれて移住した若い世代が多くいます。


龍源寺間歩の写真
龍源寺間歩


大森の町並みの写真
大森の町並み

隠岐ユネスコ世界ジオパーク(隠岐の島町、西ノ島町、海士町、知夫村)

赤壁の写真


赤壁

日本海に切り立った断崖絶壁は、約600万年前の火山の断面。吹き出した溶岩の中の鉄分が空気に触れて酸化し、赤い層となって降り積もったダイナミックな風景は、かつてここで噴火が繰り返されたことを物語っています。隠岐諸島の「大地の成り立ち」を間近で実感できるスポットです。

 

隠岐(おき)諸島と周辺の海域からなり、2023年に認定10周年をむかえる隠岐ユネスコ世界ジオパーク。「大地の成り立ち」「独自の生態系」「人の営み」、それぞれの繋がりをひとつの物語として知ることができます。

 

約600万年前の火山活動によって誕生した隠岐の島々。その地層からは大地創造の痕跡を読み取ることができます。海や風の浸食により大地が削られることで形作られた奇岩や断崖なども見どころ。知夫里島(ちぶりじま)の「赤壁(せきへき)」や西ノ島の「魔天崖(まてんがい)」から見下ろす絶景は息をのむほどです。

海面の低下や上昇によって本土と陸続きになったり、離ればなれになったり。そんな隠岐の大地の歴史は、独自の不思議な生態系も育みました。北海道の植物と沖縄の植物が共存し、オキサンショウウオなど固有の生物もいます。

地理的な条件から、日本海交易の中継点にもなった隠岐。人・物の交流は多様で豊かな文化をもたらしました。奈良・平安時代に伝わったとされる隠岐の島町の「隠岐国分寺蓮華会舞(れんげえまい)」、配流となった後鳥羽上皇を慰めるために始まったとされる「牛突き」など、独特な文化が継承されています。

 

オキサンショウウオの写真


オキサンショウウオ

 

 

隠岐国分寺蓮華会舞の写真


隠岐国分寺蓮華会舞

 

ユネスコ無形文化遺産/佐陀神能(松江市)

佐陀神能の写真


松江市鹿島(かしま)町の佐太(さだ)神社に伝わる佐陀神能(さだしんのう)は、毎年9月に行われる「御座替(ござがえ)祭」で奉納されます。

御座替祭は年に一度、神々が座るござを取り替えるための儀式。佐陀神能は、七座(しちざ)、式三番(しきさんば)、神能(しんのう)の三部構成の舞で、祭りの当日から翌日にかけて行われます。

大社造りの本殿が三つ並立する珍しい社殿の境内で、笛や鼓の軽妙な音色に合わせて奉納される舞は、見る人を幽玄の世界へいざないます。

能楽を取り入れた独特な舞で、出雲地方をはじめとした周辺地域の神楽(かぐら)に影響を与えたとされる佐陀神能。現在は、神職や住民でつくる佐陀神能保存会によって、大切に守り継がれています。

ユネスコ無形文化遺産/石州半紙(浜田市)

1300年の歴史を持つ、手すき和紙の石州半紙(せきしゅうばんし)。上品な質感に、強靭さと耐久性が特徴です。

こうした特徴を生み出しているのは、原料となる地元の良質な楮(こうぞ)を、甘皮を残して漉(す)く製法。楮の長い繊維が絡み合うため、折り曲げたり水にぬれたりしても破れにくい、丈夫な和紙に仕上がります。

丈夫で湿気にも強いため、襖(ふすま)や屏風(びょうぶ)の下張り、裏打ち材として重宝され、二条城や西本願寺、名古屋城などで文化財の修復も支えてきました。

先人たちから引き継がれてきた石州半紙の技術・技法を、現在では4軒の工房が守っています。


石州半紙の写真




お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
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