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しまねの旬の魚一口メモ-初夏(6-7月)-

島根で6-7月ころに水揚げされる水産物の特徴と「売り」について、県の調査結果や外部リンクを交えて解説します。

※文中の脂の量は三枚におろした際の可食部に含まれる脂質含有量です。

 

参考リンク:しまね新鮮味図鑑(外部サイト)(島根の美味しい農林水産物を紹介しています)

島根のさかな(島根県でとれる主な魚介類についての解説です)

イラスト

目次

一覧表

マアジ

1.マアジ 旬で脂がたっぷり!浜田では脂の乗りを売りにしたブランドも

トビウオ

2.トビウオ(あご) 夏を代表する「県の魚」名産品「あご野焼き」も

キダイ

3.キダイ(れんこだい) 初夏が旬の高級魚
シイラ 4.シイラ(まんさく) シイラ漬けでとれる島根の夏の風物詩

エッチュウバイ

5.エッチュウバイ(白ばい) 島根の隠れた高級食材

メダイ

6.メダイ(だるま) 脂の乗りは随一。活け〆で高鮮度出荷

アマダイ

7.アマダイ 小伊津のアマダイは京阪神でブランド魚

アナゴ

8.アナゴ 脂の乗りや鮮度が売りです

サザエ

9.サザエ 禁漁期明けでたくさんとれます

アユの写真

10.アユ 日本一の清流で育ったアユ

ケンサキイカ

11.ケンサキイカ(白いか) 刺身ならこれ。夏の代表的なイカ

イサキ

12.イサキ 夏が旬の高級魚

●マアジ

旬で脂がたっぷり!浜田では脂の乗りを売りにしたブランドも

 

マアジ

 

 春?夏にかけてはマアジの旬で、脂がたっぷり乗ったマアジがまき網や定置網で多く獲れます。旬のマアジは刺身やたたきはもちろん、干物や焼き魚でもジューシーな脂の乗りを楽しむことができます。

 島根県内でも特に浜田のマアジは昔から脂の乗りが良いことで知られています。実際に測定してみると、浜田産のマアジは脂の乗りが全国トップレベルで時には平均15%を超えるようなこともあります(一般的にはマアジの脂質含有量は多くても10%前後)。

 そこで、浜田では旬の時期にまき網で獲れたアジの脂質含有量を水揚げ時に実際に測定し、脂質含有量10%以上のものだけを"どんちっち"と言うブランドとして出荷しています。

 マアジの脂にはイワシなどと同様、血液サラサラ効果があるEPA、脳の発達に良いとされるDHAなどの高度不飽和脂肪酸がたいへん多く含まれています。旬のマアジは、「価格が手ごろ」「美味しい」「健康に良い」と3拍子揃った魚なのです。

 

浜田のブランドどんちっちアジ
グラフ マアジの測定 シール

浜田と他地区のマアジの脂質含有量

"どんちっち"アジ出荷時には機械で脂の乗

 りを確かめています

「どんちっち」ブランドのシール

 

※参考リンク

浜田の水産ブランドどんちっち(外部サイト)

どんちっちトレーサビリティ(出荷証明書)(外部サイト)

島根県水産技術センターとびっくす

 No.4(平成17年5月)"脂の乗り"が瞬時に分かる!(PDF、602KB)

 No.10(平成18年5月)美味しい!健康に良い!『どんちっちアジ』(PDF、626KB)

 No.22(平成19年6月)今年は特別!"どんちっちアジ"(PDF、451KB)

しまねの魚マアジ

 

 

●トビウオ(あご)

夏を代表する「県の魚」名産品「あご野焼き」も

 

 島根県沿岸には毎年初夏の時期にトビウオが産卵のため多数来遊し、定置網・刺網・まき網・すくい網などで多く漁獲されます。このため島根県のトビウオの漁獲量は全国有数を誇り、トビウオは「県の魚」に指定されています。

 トビウオの身は脂肪やエキス成分の少ないやや淡白な味で、刺身、たたき、塩焼き、つみれ汁、つけ揚げ(薩摩揚げ)などにして食べられます。また、卵巣も珍味で、煮付けなどにされ出雲地方などでは好んで食べられています。加工品としては練製品、干物、くん製品などがあり、特に出雲地方一帯で古くから作り伝えられてきた竹輪の練製品は、島根の名産「飛魚(あご)野焼き(のやき)」として知られています。

 島根県で漁獲されるトビウオは、ツクシトビウオ(大目、角あご)とホソトビウオ(小目、丸あご)の二種類がおり、量的にはホソトビウオの方がはるかに多く漁獲されていますが、ツクシトビウオの方が脂の乗りが良く価格も高く取引されています。

 

トビウオ2種
トビウオ あごの焼き

島根県でとれる2種類のトビウオ

あご野焼き

 

※参考リンク

島根県の魚「とびうお」(外部サイト)

しまねの魚トビウオ

 

 

●キダイ(れんこだい)

 初夏が旬の高級魚

 

 キダイはタイ類の中でも特に美味とされ、高級惣菜物として塩焼き、吸物、煮付け、刺身などにされます。

 島根県のキダイは、夏場に脂の乗る魚で6?7月にかけて最も脂の乗りがよくなります(下の分析結果参照)。

 キダイは底曳網による漁獲が最も多いのですが、この時期は底曳網の休漁期であるため、釣りや延縄のみの漁獲となります。

キダイ(レンコダイ)
キダイ グラフ

キダイ(れんこだい)

キダイ脂質の季節変化(H14年度調査の一例)

 

※参考リンク しまねの魚キダイ

 

 

●シイラ(まんさく)

 シイラ漬けでとれる島根の夏の風物詩

 

釣り上げられたシイラ
シイラ

 

 島根県では小型底びき網が6?8月の間休漁期間となっているため、裏作として「シイラ漬け」と呼ばれる漁法でシイラが多く漁獲されます。シイラは価格が安く、比較的魚の少ない夏場の庶民の味方、いわゆる大衆魚です

 シイラは地元では刺身や切り身で普通に売られています。雌にはこの時期卵があって、地元ではこの卵目当てに購入される方もいるくらいです。

 シイラは個体によって肉の色や硬さが異なり(筋肉中の乳酸の量によります)、肉に透明感がある物は刺身素材に適しており、肉が白っぽい物はムニエル、フライや冷燻(いわゆる魚の生ハム)の素材に向いています。シイラはフライ素材としては、ふっくらサクサクとして美味しく、国産のフライ素材としてもっと活用できると思います。ちなみにハワイではマヒマヒとよばれ高級魚となっています。

 

シイラの料理

 

※参考リンク

とびっくすNo.15(平成18年8月)夏のシイラは島根の味!(PDF,293KB)

しまねの魚シイラ

しまねの魚しいら漬け漁業

 

 

●エッチュウバイ(白ばい)

 島根の隠れた高級食材

 

エッチュウバイのむき身
エッチュウバイ

 

・島根では夏の時期に底びき網の裏作として「ばいかご漁」が行われており(ただし隠岐では通年)、水深200m前後の海域でエッチュウバイ(白ばい)が多く漁獲されます。その大半は北陸などに出荷されるため地元での知名度はそれほど高くないのですが、島根県のエッチュウバイの年間漁獲量は日本海側では1位であり、島根の隠れた名産品と言えます。

・関東などでは小型の物を煮付けにするのが一般的なようですが、大型のものは刺身にするとこりこりとしていて上品な甘みがあり最高です。

・エッチュウバイを漁獲する際には、冷海水装置を活用したり、出荷する際に丁寧に洗浄するなど鮮度や衛生管理を徹底し、高鮮度にこだわっています。

 また、バイかご漁業では、イバラモエビ(おにえび)やモロトゲアカエビ(あかえび)も漁獲されます。多く出回るわけではないので、あまり知られていませんが、甘みと旨みが強く大変美味しいエビです。

 

ばいかごで獲れるエビ類
イバラモエビ モロトゲアカエビ

イバラモエビ(オニエビ)

モロトゲアカエビ(あかえび)

※参考リンク

しまねの魚エッチュウバイ

白バイのさばき方・調理レシピ(JFしまね)(外部サイト)

しまねの魚エビ

 

 

●メダイ(だるま)

 脂の乗りは随一。活け〆で高鮮度出荷

 

メダイ(だるま)
メダイ メダイの身

写真メダイ(ダルマ)

写真活け締めによる高品質なメダイの身

 

 島根県ではメダイのことをダルマと呼んでいます。肉は白くて透明感が強く、赤身の魚と対照的なので、刺身の三、五点盛りの一品として加えられます。刺身のほか、水炊きや鍋物によく使われます。

 島根のメダイは太平洋側の物に比べ年間を通じて脂の乗りが良く、特に夏場に脂質含有量が10?15%と比較的高い傾向が認められています。

 大田市仁摩町や隠岐ノ島町西郷では、多くの方が船上で活け締めを行っており、これらの魚は、未処理の魚と比較して肉の赤味が少なくてメダイ特有の透明感の強い白い身になるだけでなく、日持ちがし、魚臭の少ない高品質なものに仕上がっています。

 

●アマダイ

 小伊津のアマダイは京阪神でブランド魚

アマダイ

・アマダイ(アカアマダイ)は一夜干しなどで食される高級魚で、京阪神を中心に出荷されています。

・中でも特に出雲市平田で延縄により漁獲される"小伊津のアマダイ"は品質が良いため京阪神でブランド魚として扱われています。

・アマダイは夏場でも比較的まとまった漁獲があり、夏場にやや脂の乗りが良くなる傾向がみられます。脂の乗りは大型魚(オス)の方が多い傾向があります。

※参考リンクしまねの魚アマダイ

●アナゴ

脂の乗りや鮮度が売りです

アナゴ

島根県では、アナゴは底曳網の休漁期であるこの季節はアナゴカゴ漁で漁獲されます。アナゴは瀬戸内海産などのものが有名ですが、島根県のアナゴは比較的大型のものが多く、分析結果から脂の乗りは良好であることが分かっています。現在は活魚で出荷されたり、活け締めして出荷されています。浜田では高品質にこだわり、活け締めしたアナゴを開き、一夜干しに加工する業者もいます。

●サザエ

禁漁期明けでたくさん獲れます

サザエ

島根県では、サザエの禁漁期を産卵期である5、6月に設定しているので、この時期にはまったく水揚げはありませんが、7月になると、素潜り漁も入り、漁獲量が多くなり値段も手ごろになります。

刺身、つぼ焼き、サザエご飯などにして食べられます。

※参考リンクしまねの魚サザエ

●アユ

日本一の清流で育ったアユ

 

アユの写真

 

島根県でも多くの河川でアユが漁獲されます。特に河川水質全国ランキング1位(国土交通省調べ)の高津川のアユは上流にダムがないために、砂が付着していない良質な付着珪藻が石に付き、内臓まで食べられる美味しいアユが漁獲されることで、全国的にも有名です。その他、中国地方一の大河である江川などもアユの産地として有名です。

 

※参考リンク

高津川漁業協同組合(外部サイト)

江川漁業協同組合(外部サイト)

 

●ケンサキイカ(白いか)

刺身ならこれ。夏の代表的なイカ

ケンサキイカ

 ケンサキイカ(白イカ)は"夏のイカ"で、初夏の時期は漁獲量が増えてくる時期です。数多いイカの中でも、ケンサキイカは味の面ではトップクラスにランクされます。刺身は柔らかく独特の甘みがあり、地元では刺身で食べるならこのイカしかない、という人がいるくらい美味しいとされています。実際に分析すると、甘味成分のもとである遊離アミノ酸(グリシン、アラニン、プロリン)の含有量がアオリイカについで2番目に多いことがわかっています。刺身の他、煮付け、天ぷら、するめ、いか飯、麹漬など多様な料理法があります。

※参考リンクしまねの魚ケンサキイカ

●イサキ

夏が旬の高級魚

イサキ

 イサキは夏が旬であり、島根でも定置網や釣りで漁獲が多くなるのは今の時期です。イサキは刺身や焼き魚・煮魚として食され、あっさりしていてそれでいて脂が乗ってうまみのある上品な味で、夏を代表する高級魚と言えます。


※このコーナーの文責:島根県ブランド推進課島根県水産技術センター

お問い合わせ先

水産技術センター

島根県水産技術センター(代表)
〒697-0051 浜田市瀬戸ヶ島町 25-1
TEL.0855-22-1720 FAX.0855-23-2079 E-Mail: suigi@pref.shimane.lg.jp