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気象災害対策(霜害)

島根県農業技術センター
気象災害対策
平成13年4月20日
生産流通課専門技術員スタッフ
農作物の霜害・低温障害の防止対策

1.水稲

育苗中のものについては、以下の方法等により保温につとめる。また、霜害を受けた場合には、根の伸長がにぶり、苗質が弱まるため、立枯病等の病害が発生しやすくなるので注意が必要となる。硬化期後半のものについては早めに本田へ出す(田植え)方がよい。
すでに移植されたものについては、深水管理とし保温につとめる。
○ハウスでの育苗
ハウスの面積に余裕があれば育苗箱をできるだけ中央部に置く。
ハウス内に小トンネルを設置し、二重被覆とするかべたがけ資材等を更に覆うかする。この際、濡れむしろ等水分を含んだものの方が効果的であるが、重量が高くなるので、骨の強度に注意が必要となる。
○トンネルでの育苗
ハウス同様二重被覆とする。注意点等は同様である。
○共通事項
保温資材を使用する場合は、資材と苗の空間が広いほど効果的である。
極端な低温の場合、ハウス内等でろうそく、ストーブをたく方法もある。この際、面積等に応じて本数を調節するとともに、火の元への注意が必要となる。また、ストーブの場合には、扇風機等で空気がハウス内を循環するようにするとなお良い。
○その他
霜の降りた日の日中は急激に気温上昇することが多いので、昼間の換気にも注意をする。
また、通路側等の隣がない育苗箱の縁は乾きやすいので、箱の肩まで土をもるとか箱の縁に沿ってたる木などを置き、木にも充分潅水しておくと、縁だけが乾きすぎることが少なくなる。

2.果樹・茶等

萌芽が始まると晩霜の被害が予想されるので、事前の対策や降霜注意報での直前対策等を実施する。
○ハウス等の施設では、ストーブ等の暖房器具を用いて保温を図る。
○防霜ファンの設置園では、送風開始が設定温度で作動することを確認しておく。
○直接作物に被覆する場合、ハウス用のビニール等では防霜効果が期待できないとされているので、保温効果の高い厚めのシート等で被覆する。
○燃焼で防ぐ場合は固形燃料や薪、重油等燃焼に供するものを使用し、古タイヤや廃油、古ビニール等は産業廃棄物となっているので使用しない。
○また、シキワラ等が行われている園で霜害が助長されるので、霜害が予想される園では晩霜の恐れが無くなってからシキワラ等を行う。
○防風樹等で冷気が滞留するような場所は下枝等を払って、冷気が流れるようにする。

3.野菜・花き

霜道や霜穴等の霜害を受けやすい場所での作付けを避ける。気象予報に注意し霜注意報等が発令された場合には次の事項を参考に霜害防止対策を行なう。
○野菜・花きともにハウスは加温機が設置してない場合、カーテン、トンネル等で保温被覆を強化する。特に、ハウスの出入り口、カーテン等の合わせ目、接地部の隙間を密閉し保温力を高める。
○露地野菜は果菜類であればトンネル、ホットキャップ等で保温被覆を強化する。葉根菜類は比較的霜害には強いが、ベタ掛け資材等で被覆し霜による被害を軽減する。
○露地の花き類では4~5月定植のきくが晩霜の害を受けやすいので、降霜の恐れのある時は夕方からベタ掛け資材等で被覆する。

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