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○作物名:ナシ

○病害名:胴枯病、うどんこ病


病徴の写真○概要
胴枯病は品種による発病差が顕著で、二十世紀は比較的強く幸水などは弱い。したがって、幸水などの栽培面積が増えるにつれ問題となっている。うどんこ病は一部常発地で発生しており、多発生すると早期に落葉し果実の肥大が妨げられる。

○病徴と診断
胴枯病

枝、幹に発生する。太枝にややくぼんだ赤褐色の病斑が現れ、健全部との境に割れ目ができる。やがて、小粒点(柄子殻)が表面に現れ、さめはだ状になる。病斑は木部まで達するため木部に芯ぐされができ、早期落葉する。細い枝で発病すると枯死する。
うどんこ病

葉に発生する。葉の裏に円形のうどんこをまぶしたような病斑が6月下旬頃から現れ、やがて葉全体をおおう。秋になると病斑の中に最初黄色の小粒点(子のう殻)が現れる。やがてその小粒点は黒色に変化する。

○発生生態
胴枯病

病原菌は病斑部で越冬し、翌春胞子をつくって、枝の切り口、弱った芽などから侵入する。発病は若い枝に多く、樹皮表面がコルク化したような太い枝では、新病斑をつくることは少ない。品種によって発病の違いがあり、幸水は弱く、豊水、新水がこれに次ぎ、二十世紀は比較的強い。凍寒害を受けて樹勢が弱ったとき、肥料の過不足ややせ地で衰弱した樹に発生が多い。ナシホソガ(カワモグリガ)などの食痕から菌が侵入することも多い。
うどんこ病

病原菌は発育枝、主幹、主枝に付着した子のう殻、または病葉上の子のう殻で越冬する。春になると子のう殻のなかに胞子をつくり伝染を開始する。菌の適温が比較的低いので、盛夏期は一時発生が衰えるが、秋になると再び発病が増加する。ふつう、発病の多くなるのは秋以降である。しかし、雨が少なく低温の年には、夏でもまん延する。ナシのうどんこ病菌はナシしか寄生しない。

 

 

外部リン日本植物病名データベース

ナシ胴枯病(外部サイト)

ナシうどんこ病(外部サイト)

 

 

 

○胴枯病(枝病斑:左、中)、うどんこ病
胴枯病1胴枯病2うどんこ病

 

 


 

 


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