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○作物名:モモ

○病害名:縮葉病、せん孔細菌病



病徴の写真○概要
両病害ともわが国の産地で古くから発生しモモの代表的な病害である。そのうち縮葉病は本県でも古くから発生しており、大正年代には多くの園が廃園となるほどの大発生をみている。現在、モモの栽培面積は減少しているが、本病は所々で発生し、とくに管理不十分な園では多発生している。せん孔細菌病については、砂地に開かれた園や風当たりの強い園ではごく普通にみられる。

○病徴と診断
縮葉病

本病は主として葉に発生する。未展開の新葉に赤い小さな火ぶくれ状の病斑をつくり、成葉になるにつれてこの火ぶくれが厚く大きく膨れ上がり、焼いたカキ餅のようになる。また、病斑の色も赤、黄、緑と様々である。発病葉は1か所に何枚かかたまってあることが多く、目につきやすい。やがて発病葉は白っぽい粉(子実層)で覆われたり、黒く腐ったりして落葉する。
せん孔細菌病

本病葉は、枝、果実に発生する。葉では、はじめ1mm程度のカスリ状の白斑ができ、のちこの病斑は濃褐色〜紫褐色に変わり、脱落して孔があき、落葉する。枝では、2年生枝と新梢に発生する。2年生枝には4〜5月に、紫褐色〜紫黒色で水浸状病斑を現す。この病斑は徐々に大きくなってひび割れし、この部分から上は枯れることが多い。新梢には6〜8月に同様の病斑ができるが、いずれも病斑部からヤニを出す。果実では、不正形の果肉にくいこんだ褐色〜暗褐色病斑となる。

○発生生態
縮葉

被害葉上から飛んできた胞子が枝や芽の近くに付着し越冬する。春には雨が降るたびにこれらの胞子が飛び散り、新葉に伝染していく。
せん孔細菌病

病原細菌は新梢の皮のなかで越冬する。4月に入り気温が上がってくると病原細菌は増殖を始め、2年生枝に病斑をつくる。そして雨水とともに流れ散り、新梢、葉や果実に伝染する。また、本病は風当たりの強いところで発生しやすく、樹勢の衰弱も感染を助長する。

 

外部リン日本植物病名データベース

モモ縮葉病(外部サイト)

モモせん孔細菌病(外部サイト)

 

縮葉病(症状)

縮葉病1縮葉病2


 


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農業技術センター

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〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440
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