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○作物名:イネ

○病害名:縞葉枯病,萎縮病


縞葉枯病、萎縮病の写真

○概要
縞葉枯病はウンカ類,萎縮病はヨコバイ類によって媒介されるいずれもイネの代表的なウイルス病である。しかし,島根県では近年発生が少なく,局所的にみられる程度である。

○病徴と診断
縞葉枯病;生育初期に感染すると,芯葉は黄白色か黄緑色となり,こよりのように巻いて垂れ下がる。この症状がユウレイのようであるのでユウレイ病ともいわれている。このような株は早く枯れる。幼穂形成期以降に感染すると,葉に黄緑色の斑紋や主脈に平行して黄緑色のたて縞ができる。このように発病した茎の穂は出すくみとなる場合が多い。
 

萎縮病;葉は健全なイネよりも濃い緑色で,葉脈に沿って白い小さな斑点が連続して現れる。そして,株全体が萎縮して分げつが増える。早くから発病した株は刈り取り時まで青々として残るが出穂することはない。遅く感染した株では出穂の稔実が悪くなる。

○発生生態
縞葉枯病;田植え後しばらくしてから登熟後期まで発病する。病原ウイルスはヒメトビウンカで媒介される。また,このウイルスは卵を通じて親から子へと経卵伝染して次から次へと子孫に伝わる。畦畔や水田のイネか雑草などで越冬した幼虫は,3月下旬頃から成虫となり越冬した場所やムギ畑に移って産卵増殖する。とくにムギではよく増殖する。そして,5月下旬頃から成虫になり,水田に飛び込んでイネにウイルスを媒介する。
 

萎縮病;イネは田植後まもなくから,刈り取り後の再生株に至るまで発病が続くが,感染しやすいのは分げつ末期までで,幼穂形成期を過ぎると感染しにくくなる。ウイルスは3種のヨコバイにより媒介されるが,重要なのはツマグロヨコバイである。ウイルスは縞葉枯病を媒介するヒメトビウンカと同じように経卵伝染する。

 

外部リンク日本植物病名データベース

イネ縞葉枯病(外部サイト)

イネ萎縮病(外部サイト)


 


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〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440
 TEL:0853-22-6708 FAX:0853-21-8380
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