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三瓶山モデルコース
【コースの概要】
国立公園に指定されている三瓶山北斜面の森林をぬって
姫逃池まで通じる約2500mのコースです。
中国地方でも残り少ない天然のブナ林や可憐な花を咲かせる草本など、多彩な植物の姿を観察できます。
また、県下屈指の野鳥の宝庫でもあり、春から初夏にかけての繁殖期には美しいさえずりが森に響きます。
多くの貴重な動植物が息づく懐の深い自然は、国立公園の名にふさわしいものです。
始点からNo.1区間の特徴 |
三瓶山の北の原地区に「三瓶青少年交流の家」があります。その入り口分岐から市道を東へ約200m進んだところが、このコースの始点です。中国自然歩道の大きな案内板があるのですぐにわかるでしょう。始点の周辺は、荒れ地状態から徐々に植物が生育している段階です。始点から150mほど進むと、森林への入り口(林縁部)へと移ります。そこでは、低木やつる植物が繁り森林に直接風や日光が当たらないように被っています。ここでは、ススキ、ウツギ、ミズメ、ヌルデ、タラノキ、キブシ、イワガラミ、ツルアジサイ、サルナシ、イタドリ、エゴノキ、オニグルミ、ツタウルシ、ムラサキシキブ、コウゾ等の植物が見られます。 |
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No.1からNo.2区間の特徴 |
No.1の地点を過ぎて自然林の中をしばらく行くと、治山道路と歩道の分岐点があります。モデルコースは、左側の歩道です。分岐点の右手前方にミズメの大木があり、その周辺には幼樹がたくさん育っています。コースをさらに進んでいくと、「チョウと食卓」という解説板が立てられています。ここでは、ハナイカダ、ヤマアジサイ、ゴマギ等の植物が見られます。 |
No.2からNo.3区間の特徴 |
No.2の地点には、「林床の植物」の解説板があります。周辺には、ケヤキ、クリなどの広葉樹の大木が生い茂っています。大木が葉を繁らせると、日光がさえぎられてしまい、地表近くには弱い光しか差し込まなくなります。このような場所の地上部(林床)には、弱い光のもとでもよく育つ植物が見られます。ここでは、ジュウモンジシダ、リョウメンシダ、クサソテツ、ハイイヌガヤ、ヤブデマリ、コマユミ、ウリノキ等の植物が見られます。 |
No.3からNo.4区間の特徴 |
No.3のポイントに「森林の鳥」の解説板があります。このあたり一帯は、約70種の野鳥が生息している、島根県下でも屈指の野鳥の宝庫なのです。野鳥の観察は、繁殖期である春から初夏のころが最も適しています。その時期には森林のあちらこちらから美しいさえずりを聞くことができ、姿も比較的容易に見ることができるでしょう。 |
No.4からNo.5区間の特徴 |
「渡り鳥と留鳥」の解説板のあるところがNo.4のポイントです。森林内には、さまざまなツル植物が見られますが、ここ一帯でも多くのツル植物を観察することができます。また、カエデの仲間にも多く出会えます。形も大きさも多様なカエデの葉っぱを観察するのも楽しいものです。
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No.5からNo.6区間の特徴 |
男三瓶への登山道と中国自然歩道の分岐点がNo.5のポイントです。中国自然歩道の大きな看板があるので、案内図をよく見て間違わないように進んでください。この付近から山の中腹にかけて大規模なシデ林を形成しています。平坦で湿潤な分岐点一帯には、シダ類も群生しています。そこから少し離れた斜面には、天然の杉林もあります。ここでは、クマシデ、イヌシデ、ジュウモンジシダ、クサソテツ、ウバユリ、ミヤマカタバミ、ヤマエンゴサク、サンインスミレサイシン、ヒトリシズカ、フタリシズカ、ヤマシャクヤク、クルマバソウ、アシウスギ等の植物が見られます。 |
No.6からNo.7区間の特徴 |
No.6ポイントを過ぎるとこう配のきつい坂となります。時間のない人は、ここから右手にある道から林の中を通り抜け、砂防道路をまっすぐ下がって出発点にもどることも可能です。坂の登り口付近には、山間部の陰湿な林床に生育する草花が群生しています。少し先のジグザグ坂道あたりには、シデをはじめケヤキ、カエデなど木々が林を形成しています。ここでは、ウグイスカグラ、エンレイソウ、モミジガサ、イヌシデ、クマシデ、ケヤキ、イタヤカエデ、ミズキ、エゴノキ、ホオノキ、コハウチワカエデ、ウリハダカエデ、キクバヤマボクチ、サラシナショウマ等の植物が見られます。
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No.7からNo.8区間の特徴 |
ジグザグ登り坂の途中に「三瓶山北斜面自然林」の解説板があり、そこがNo.7ポイントです。このあたり一帯には、深い森林に生育する動植物がたくさん見られます。徳川幕府の「葵の御紋」のモチーフになった、アオイの仲間やそれを食用とする美しいチョウ、秋にはとりどりに色づく広葉樹の高木などを目にすることができるでしょう。ここでは、ミヤコアオイ、ヤマボウシ、ミズナラ、キバナアキギリ、ダンコウバイ等の植物が見られます。
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No.8からNo.9区間の特徴 |
No.8ポイントは、やや平坦になったあたりにあり、「三瓶山のブナ林」の解説板が立っています。このあたりからブナの姿が目立ってくるでしょう。三瓶山のブナ林の特徴は、林床にクロモジやタンナサワフタギが多く、日本のブナ林に多いササ類が極めて少ないことです。また、日本海側と太平洋側のブナ林の特徴を併せ持っていることも特徴のひとつと言えます。そのほか、ハイイヌガヤ、エゾユズリハ等の植物も見られます。 |
No.9からNo.10区間の特徴 |
「森のしくみ」の解説板を過ぎ、しばらくいくと短い下り坂となり石のごろごろした沢に出ます。沢沿いに歩道を下っていけば、出発点のところに戻ることもできます。沢の左側の山の斜面は湿気が多く、湿気を好む植物が多く生育しています。右側は、乾燥したガレ場になっていて、その環境特有の植物が見られるでしょう。ここでは、コアジサイ、アオハダ、キハダ、チャルメルソウ、ウワバミソウ、イタドリ、アカソ、ミズメ、ナガバモミジイチゴ、ウツギ、ゴマギ、ミヤマホウソ、リョウブ、カマツカ等の植物が見られます。 |
No.10からNo.11区間の特徴 |
「紅葉と黄葉」の解説板から100mほどのところに青少年交流の家方面への分岐点があります。その近くには、身近な生活用品やスポーツ用品の材料にもなるツクシトネリコやカマツカの木々が見られます。しばらく進むと、カラマツの植林地に入ります。カラマツ林の下は、単純な植相で、見られるのはごく限られた植物です。そのほか、フタリシズカ、オオバギボウシ等の植物も見られます。 |
No.11からNo.12区間の特徴 |
あわ畑展望台がNo.11のポイントです。その付近には、いくつか鳥の巣箱が設置されています。巣箱を利用する鳥は、だいたい10種類ぐらいですが、このあたりで最もよく巣箱を利用するのは、シジュウガラなどのカラ類です。 |
終点付近の特徴 |
終点から少し行ったところに、湧水がたまってできた姫逃池があります。水深1mほどの浅い池ですが、周囲では、多彩な植物が見られます。県の天然記念物に指定されたカキツバタをはじめ、水面に浮かぶ食用の葉ジュンサイ、水中に生育する食虫植物タヌキモなどが観察できます。植物の根などでできた浮島もぜひ見ておきましょう。水面に浮いているだけなので、風が吹くと移動します。ここでは、タニウツギ、ハリギリ、ノグルミ、アキグミ、ヌルデ、ノイバラ、チガヤ、ススキ、カキツバタ、ジュンサイ、タヌキモ等の植物が見られます。 |
三瓶山北斜面ガイドマップ
三瓶山北斜面自然林で見られる動物
※下線部をクリックしてください。動物の解説が見られます。
キクガシラコウモリ、フィールドサイン
イカル、カラ類、キツツキのなかま、キビタキ、クロツグミ、サンコウチョウ、ツバメの見分け方、ホオジロ、鳥の鳴声(聞きなし)
アカトンボ、アサギマダラ、ウスイロヒョウモンモドキ、オトシブミ、ギフチョウ、クスサン、チョウのなかま
モリアオガエル
ヘビのなかま
三瓶山北斜面自然林へのアクセス
【アクセス図】
三瓶山北斜面自然林に関するページ(リンク集)
お問い合わせ先
自然環境課
島根県庁 自然環境課 〒690-8501 島根県松江市殿町128番地 東庁舎3階 Tel:0852-22-6172/6517(自然公園管理係) 0852-22-5348/6433(自然公園施設係) 0852-22-5347/6377/6516(自然保護係) 0852-22-5724 (隠岐ジオパーク・自然公園活用推進係) Fax:0852-26-2142 E-mail:shizenkankyo@pref.shimane.lg.jp(代表) shizen-koen@pref.shimane.lg.jp(自然公園許認可担当)