先天性代謝異常等検査
Q1「先天性代謝異常等検査」とはどんな検査ですか?
すべての赤ちゃんを対象とした、生まれつきの病気を発見するための検査です。
元気に見える赤ちゃんでも生まれつきの病気を持っていることがあり、知らずに放置すると、やがて生命に関わるような障がいが発生する可能性があります。
しかし、中には早期に発見し治療を開始することで、重症化や障がいの発生を防ぐことができるものがあります。
そのような病気を赤ちゃんのうちに見つけ、早期治療につなげる障がい発生を予防するための検査が「先天性代謝異常等検査」です。
Q2どのような病気が見つかるのですか?
島根県では、下記の病気をについて検査を実施しています。
1 |
ガラクトース血症 |
---|---|
2 |
先天性甲状腺機能低下症 |
3 |
先天性副腎過形成症 |
4 |
フェニルケトン尿症 |
5 |
メープルシロップ尿症 |
6 |
ホモシスチン尿症 |
7 |
シトルリン血症1型 |
8 |
アルギニノコハク酸尿症 |
9 |
メチルマロン酸血症 |
10 |
プロピオン酸血症 |
11 |
イソ吉草酸血症 |
12 |
メチルクロトニルグリシン尿症 |
13 |
HMG血症 |
14 |
マルチプルカルボキシラーゼ欠損症 |
15 |
グルタル酸血症1型 |
16 |
MCAD欠損症 |
17 |
VLCAD欠損症 |
18 |
TFP(LCHAD)欠損症 |
19 |
CPT-1欠損症 |
20 | CPT-2欠損症 |
1 |
シトリン欠損症 |
---|---|
2 |
βケトチオラーゼ欠損症 |
3 |
CACT欠損症 |
4 |
全身性カルニチン欠乏症 |
5 |
グルタル酸血症2型 |
※1検査対象疾患以外にも見つかる可能性のある病気です。
これらの疾患についても疑わしい所見が見られたらご連絡します。
Q3対象となるのは誰ですか?
島根県内で生まれ保護者が検査を希望する赤ちゃんです。
検査は強制ではありませんが、知らずに放って置くと病気によりお子さんに障がいが残ることがあ りますので、全員の方に受けていただくことを強くお勧めします。
なお、里帰り等により島根県外の医療機関等で出産される場合については後述の「Q10里帰り出産の場合について教えてください」をご覧ください
Q4検査の申し込みはどのようにすればよいですか?
島根県内の各市町村で発行された母子健康手帳の中には「先天性代謝異常等検査申込書」が入っていますので、必要事項を記入し、出産予定医療機関へ提出してください。また、県内の産科医療機関にも備え付けられています。
なお、下記からもダウンロード可能です。
Q5検査はどうやって行うのですか?
生後数日の赤ちゃんの足の裏から、ごく少量の血液を採取し、ろ紙にしみ込ませます。それを専門の検査機関に送り、病気の疑いがないかどうかを調べます。
Q6検査に費用はかかりますか?
検査機関で行われる検査は無料です(県から直接検査機関に対して検査料を支払います※2)
ただし、病院や助産院での採血料等は保護者の方に自己負担していただくことになります。
採血料等は医療機関によって異なりますので、詳しくは出産予定の医療機関にお問い合わせください。
※2県や市町村から保護者の方へ検査料を還付するわけではありませんのでご注意ください。
Q7検査の結果はどうやってわかるのですか?
再検査や精密検査が必要と判断された場合は、採血をした医療機関からお知らせしますので、速やかに受診するなど採血医療機関の指示に従ってください。
なお、検査の結果が正常の場合は1ヶ月健診の際などに医療機関からお知らせします。
Q8再検査(再採血検査等)と精密検査の違いを教えてください
再検査(再採血検査)とは、最初の検査で確実に正常と判断できない場合等に、念のためもう一度検査を行うことです。
初回の検査、あるいは再検査の結果、疾患の疑いがある場合には精密検査となります。
Q9精密検査の連絡を受けたらどうすればよいですか?
検査の結果、疾患の疑いがあったときは、主治医の先生等の指示に従って速やかに精密検査を受診してください。
なお、精密検査が必要とされた場合は、最寄りの保健所から電話等により赤ちゃんのご様子(受診状況)を確認させていただくことがあります のでご了承ください。本検査において知り得た個人情報は厳重に管理されます。
精密検査は、赤ちゃんが病気であるかどうかをより正確に診断するための検査です。
精密検査が必要だと言われた赤ちゃんの全員が病気であるというわけではなく、精密検査の結果、病気ではないと判断される赤ちゃんも多くいます。
なお、精密検査の結果、病気が見つかった場合には主治医の先生の指示に従って速やかに治療を開始してください。
Q10里帰り出産の場合について教えてください
○他県在住で、島根県内で出産される方
里帰り出産等で島根県内の医療機関において出産される方については、検査料(採血料を除く)を島根県が負担します 。また、申込書等は各医療機関にありますので、詳しくは、出産予定医療機関にお問い合わせください。なお、様式は下記からもダウンロードできます。
○現在島根県に住んでいるが、島根県外で出産される方
島根県外の医療機関で出産される場合は、島根県ではなく、出産予定の医療機関が所在する都道府県または政令指定都市の検査を受けていただくことになります。
先天性代謝異常等検査は、全国どこの自治体でも行われていますが、自治体により検査内容や費用負担の制度が異なる場合がありますので、詳しくは出産予定の医療機関が所在する都道府県又は政令指定都市へお問い合わせください。
※県外で検査を受けた場合にも島根県が検査費用を還付することはありません。
Q11治療が必要な場合について教えてください
この検査で見つかる病気の中には医療費の一部を助成する「小児慢性特定疾病医療支援制度」の対象となるものもあります。
詳しくは、主治医の先生や最寄りの保健所にお尋ねください。
【ご案内】医療機関等のみなさまへ
島根県では、先天性代謝異常等検査の精度管理事業を従来から委託事業として実施しているところですが、平成26年度より新しい事業として「相談支援業務」をタンデムマス・スクリーニング普及協会に委託しています。令和5年度からは委託先を日本マススクリーニング学会に変更し、現在も引き続き実施しています。
「相談支援業務」は、日本マススクリーニング学会が運営するタンデムマス・スクリーニングコンサルテーションセンター(以下、TMSコンサルテーションセンター)によって実施されており、平成26年4月1日より稼働しています。
このほかにも、日本マススクリーニング学会の協力機関であるタンデムマス・スクリーニング普及協会が様々な支援を行っています。
当協会のホームページには下記のような項目が掲載されており、先天性代謝異常等検査を実施していただくにあたり、有益な情報が掲載されていますので、「病院・医療機関の小児科及び産婦人科等」の関係者のみなさまに是非ご覧いただきたく思います。
●TMSコンサルテーションセンターの事業について(外部サイト)
・小児科医師の方へ
・採血機関、産科医・助産師の方へ
・検査機関の方へ
お問い合わせについて
〒690-8501島根県松江市殿町1番地
島根県健康福祉部健康推進課療養企画係
電話0852-22-5622
FAX0852-22-6328
お問い合わせ先
健康推進課
・療養企画係/療養支援係(被爆者対策、肝炎医療費助成、ハンセン病対策、調理師・栄養士免許など)0852-22-5329
・難病支援第一係/難病支援第二係(指定難病、小児慢性特定疾病など)0852-22-5267
・健康増進第一係/健康増進第二係(食育、歯科保健、生活習慣病予防、たばこ対策、健康増進など)0852-22-5255
・子育て包括支援スタッフ(母子保健、不妊治療費助成など)0852-22-6130
・国民健康保険係/医療保険係(国民健康保険、保険医療機関及び保険薬局の指導など)0852-22-5270・5623
・がん対策推進室(がん対策の推進及び総合調整)0852-22-6701
FAX 0852-22-6328
Eメール kenkosuishin@pref.shimane.lg.jp