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池村の杜

  • 所在地

津和野町池村(地図【マップonしまね(外部サイト)】

 

  • 交通案内

1.公共交通

(1)JR山口線:青原駅下車、南東へ徒歩約1.4〜1.7km。

(2)バス:広島益田線池村下車、北東へ徒歩約0.5〜1.3km。

※自家用車を利用した方が便利である。

 

  • 地域概要

 国道9号を高津川に沿って走り、津和野町池村にさしかかると、対岸にこんもりとした杜が見えてくる。これが三渡八幡宮の社叢である。

三渡八幡宮は、治歴年中(1065)に題門太夫が鎌倉鶴ケ岡より勧請。その後永享元年(1429)津和野城主吉見弘信により再興され、社殿も慶長五年(1600)の焼失や幾度にわたる造営を経て、現在の本殿は寛保三年(1743)に造営された。この本殿は江戸中期の様式をよく現出した建物で彫刻を十分に駆使し、この地方を代表する豪華な建造物として、昭和四十三年十一月に旧日原町有形文化財に指定された。平成三年の台風19号で被災したが平成六年七月に修復され、平成七年十月、島根県有形文化財に指定された。

 この三渡八幡宮の社叢は昭和五十年九月に旧日原町の天然記念物として文化財指定されている。社叢とはお宮の杜のことで、特定の木ではなく杜全体を天然記念物として保存するというもので、町内には他にニカ所の社叢も指定しており、県内でも先駆的な指定方法として評価が高い。

 三渡八幡宮の社叢は、イチイガシを中心にアラカシ、タブノキ等の高木、アリドオシ、ヤブムラサキ、ナガバジュズネノキ、クロバイ、イズセンリョウ、アオキ等の低木、アマチャヅル、ティカカズラ、ミヤマフユイチゴ等の草木、キジノオシダ、ベニシダ、ウラジロ等のシダ植物といった多種多様な林床が、手を加えることなく自然の形態で残っている。この社叢を代表するのは、社前左側のイチイガシの巨木で、胸高周囲約6.7m、樹高約30mである。

 三渡八幡宮から北へ徒歩約0.8kmのところに大元神社跡のクスノキがある。大元神社は明治四十四年に三渡八幡宮に合併され、クスノキだけが残っている。このクスノキは、樹齢約450年以上、胸高周囲約10.6m、樹高約31m、地上3mのところから二枝にわかれ、傘をひろげたようにそびえており、現在、島根県で一番大きな木として知られている。

 戦時中の昭和十四年には、軍需の波に乗って樟脳原料にと購入して伐採しようとする業者と、保存しようとする地元保存会の間で激しい攻防戦が行われ、伐採されそうなところまでいたったが、昭和十四年十月に県告示で天然記念物に仮指定され、昭和十八年には国の天然記念物に指定され、伐採の難から逃れた。

 クスノキの天然記念物指定は第二類(地方的なもの)であったので、昭和三十年に全般的に解除され、昭和三十三年七月にあらためて島根県指定文化財、天然記念物の第一号に指定された。

 

三渡八幡宮

 

池村の杜の案内図

 

(平成10年3月)


お問い合わせ先

自然環境課

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   Fax:0852-26-2142
   E-mail:shizenkankyo@pref.shimane.lg.jp(代表)
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