リユース食器は、1回使うだけでごみになる使い捨て容器(紙コップ、紙皿、発砲スチロール製丼等)の代わりに使用する、くり返し洗って再使用(リユース)する食器やカップ、お箸類などの総称です。
「使い捨てのライフスタイルを見直し、ものを大切に使う心を伝える」リユースの代表的な取組です。
(1)種類等
(2)リユース食器の取扱業者
※一般財団法人地球・人間環境フォーラム「リユース食器ネットワーク」(外部サイト)
(3)価格
リユース食器を取扱業者から借りる際にリユース食器の使用実績に応じて料金が発生します。また、お取り寄せにあたって送料も必要になります。
(標準的なコスト)
リユース食器のしくみは、1990年代のドイツのサッカー場やイベント会場等で始まりました。
日本では環境省が平成14年度から国内スタジアムでリユースカップを使った実証実験をしています。
島根県では、2013-2014シーズンbjリーグ島根スサノオマジックのホームゲームでリユース食器を継続的に使用するモデル事業を行いました。
一般的な流れ
※具体的な事例として、2013-2014シーズン島根スサノオマジックモデル事業の実施状況をご覧下さい。
(1)使い捨て容器のごみを減らします
これまでのイベントでは、使い捨て紙皿・紙コップ、発砲スチロール、プラスチック等で商品が提供されていました。くり返し使えるリユース食器を使用することでイベントから出るごみの削減に繋がります。
東京大学の調査によると、4.7回以上リユースカップを使えば紙コップを使うよりも環境に優しいという結果が出ています。
(2)二酸化炭素排出量を削減します
東京大学の調査によると二酸化炭素排出量は、リユースカップを紙コップの2.7回以上使えば紙コップの負荷を下回ります。
リユース食器は環境負荷を低減する以外にも次のような優れた点があります。
リユース食器は繰り返して使用することから、きちんとした衛生管理が必要です。
一般財団法人地球・人間環境フォーラムのリユース食器ネットワークに加入しているリユース食器取扱業者は、自主ガイドラインに準じた洗浄・保管方法を定め衛生管理に取り組んでいます。
下記は一例ですが、実際使う際には、リユース食器取扱業者に確認をする必要があります。
(1)予備洗浄
中性洗剤が入ったシンクに食器を入れて下洗い
(2)洗浄・すすぎ
高圧洗浄機を使用して、洗浄・すすぎ
(3)乾燥
熱湯消毒(温度が80度、5分以上)、熱風乾燥
(4)検品・梱包
1点ごと検品し、10から20個ずつ袋に詰めて梱包
コンテナに大きな袋をセットし、食器ごとに梱包
(5)配送
注文に応じて、蓋付きコンテナボックスに入れて配送
(1)お持ち帰りへの対応
(2)リユース食器を使用できないとき
(3)リユース食器が破損したとみなされる場合
(4)リユース食器に白い水滴のような跡が残っている場合は、水に含まれるミネラル分が水滴の形で斑点状に残ったものですので衛生上問題ありません。
(5)運営の心懸け
(6)保健所への相談
県内の取組事例はこちらをクリックするとご覧になれます。→県内事例
(1)Jリーグ・ヴァンフォーレ甲府(外部サイト)の「エコスタジアムプロジェクト」
2004年シーズンから、NPO法人スペースふうと一緒にホーム(山梨中銀スタジアム)において、「使い捨て食器のごみのないスタジアムを作ろう!」を合い言葉に県内支援企業・団体が協力して「エコスタジアムプロジェクト」を行っています。
(2)Jリーグ・アルビレックス新潟(外部サイト)のエコ活動
2005年からホーム(東北電力ビッグスワン)でリユースカップを使用しており、平成24年度には新潟県環境賞を受賞し、平成26年度には「地球環境保全功労者」として環境大臣より表彰されました。
(3)富山県とbjリーグ富山グラウジーズのモデル事業
平成20年度から22年度にかけて、富山県と連携してリユースカップのモデル事業を行いました。
(4)山梨県大法師桜祭り
毎年恒例の桜祭りです。NPO法人スペースふうに視察に行った職員がイベント会場を訪れ写真を撮りました。
リユース食器を使用したよくある屋外イベント事例です。
このイベントからでるごみは1/3になりました。
(5)京都市祇園祭の祇園祭ごみゼロ大作戦(外部サイト)
地元露天商組合や一般廃棄物回収業の組合等関係者が協力して、リユース食器を活用したごみの減量に取組んでいます。
ボランティアをのべ2,000人動員するなど大がかりな事例です。
(6)神戸市アースディ神戸2015(外部サイト)
神戸市みなとのもり公園で開催されます。
リユース食器を導入した先進的なイベントで、出店者募集記事は運営の参考になります。
ゴミゼロを目指すイベントでマイ食器を持参するのが基本です。マイ食器のない人はリユース食器を利用します。
会場内のでエコステーションで借りるときは食器1個につき100円払いますが、返却すれば食器1個につき50円戻ってきます。
開催するイベントの時期や規模、必要な食器の種類、おおよそのコスト等相談しながらリユース食器を使用したイベントをイメージすることができます。
(近傍のリユース食器取扱業者)
島根県では、bjリーグ2013-2014シーズン島根スサノオマジックと連携したモデル事業で整備した資機材等を県内のイベント主催者に提供しています。
(1)ダウンロードして使えるもの
会場アナウンス原稿例(モデル事業初日版Word)
会場内の表示
※資材には、島根県しまねCO2ダイエット作戦キャラクター「エコも」がついています!!
※適宜、拡大・縮小して印刷ください。
(2)貸し出しできるもの
※資材貸出については、下記連絡先へご連絡ください。
(3)提供できるもの
ポスター「リユース(再使用)に御協力ください」
冊子「イベントにリユース食器を!楽しくて環境に優しいイベントスタイルのすすめ」
リユース食器についてモデル事業で来場者にアンケートをしたところ、リユース食器は環境にやさしいというイメージを持つ人が多く、8割を超える人が今後イベントでリユース食器を使いたいと評価をしています。
また、出店業者もリユース食器を使う前と使う後では大きく意識が変化し、使って初めて良さを発見しています。
詳しくは2013-2014シーズン島根スサノオマジックモデル事業をご覧ください。
モデル事業の来場者のアンケートや出店業者のヒアリングから、イベントに関わる関係者の強いニーズは
来場者・・・イベントを楽しみたい
出店業者・・利益をあげたい
主催者・・・地域を盛り上げたい
ということもわかり、残念ながら「ごみを減らしたい」というのは弱いニーズでした。これからいろんなイベントでリユース食器を使えばニーズはだんだん強くなっていきます。イベントならではの商品やサービス(イベント限定メニュー、ポイント交換、プレゼント企画等)を取り入れると、販売数も増え、来場者も楽しみながらごみを出さない取組をすることができます。来場者、出店業者の満足度があがればイベント主催者の満足度も上がり、その上イベント会場からのごみも減り、関係者がwin-winでとても気持ちのいいイベント開催ができます。
県内で開催されるイベントにリユース食器返却所ののぼり旗やポスター、冊子が必要な場合、リユース食器についてお問い合わせがある場合は下記にご連絡ください。
住所:〒690-8501松江市殿町1番地
島根県環境生活部環境政策課「リユース食器」担当あて
電話:(0852)22-6343FAX:(0852)25-3830