江の川取水場の取水ポンプを知っていますか?
国道261号を江津方向から撮った写真です。見たことある人もいらっしゃるのではないでしょうか?
取水塔です。高さは19.6m。地下にも18.65mあります。手前にのびている管は導水管で、管の上の歩廊から取水塔に入ります。ちなみに計画洪水時には根元から7m地点まで水がくることになっています。
国道261号を江津市内から8kmほど南下すると、江の川沿いに高さ20mくらいの白い塔が建っています。これが江の川取水場です。取水場内には取水ポンプが3台(可変速機1台(1号ポンプ)と固定速機2台(2、3号ポンプ))設置してあります。この取水ポンプの特徴は、洪水時に水位が10m近く上昇する江の川から取水するため、電動機から、なが〜いシャフト(軸)が延びていることです。電動機からポンプの最下部までは26.5mもあります。これほど長いシャフトのポンプは日本中でも数えるほどしかありません。
特殊なポンプを使っていますから、運用には細心の注意を払います。運転は約5km離れた浄水場から遠隔操作していますが、可変速機である1号ポンプばかりを使わないように固定速機2、3号ポンプを間欠運転させて運転時間の平準を図っています。また、取水場は無人のため、巡視を通常時においては週3回行い、異常がないかを点検します。
写真や図面を載せておきますので、どんなポンプなのかご覧ください。
ちなみに写真には平成17年度に実施した取水ポンプ分解点検工事時のものも入っています。この工事は20年で3回しか実施していない貴重な工事です。
☆取水施設仕様
取水塔
○高さ38.25m(地上19.6m、地下18.65m)
取水ポンプ
○ポンプ形状 立軸斜流ポンプ
○口径 300mm
○出力 210kW
○台数 3台
自家用発電機
○出力 500kVA
○台数 1台

上の写真は、取水塔内(取水ポンプ室)です。入口から入って右を向いたところです。奥に3台の取水ポンプがあります
上の写真は、減速機です。揚水管(シャフト)はこの下にのびています。
下の写真は、揚水管の分解です。中心にシャフトが通っているのがわかります。
上の写真は、揚水管です。中央にシャフトが通っており、回りに水が通っています。長さは2mです。
シャフトです。全部で14本あります。今回はすべて交換しました。
水に浸かっていた揚水管(左写真)です。水に浸かってない部分(右写真)はきれいです。揚水管は最下部の1本以外はきれいにして再利用しました。
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