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とびっくす〜島根の海と魚のトピックス〜

「とびっくす」は島根の海や魚、漁業に関する情報や緊急速報、水産技術センターの研究成果などについての情報誌です。(なお、発行は不定期となります。)

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関連リンク:トビウオ通信(漁海況情報誌)

■最新号

No.113(令和5年5月)沿岸自営漁業者の所得向上に向けて(2)

[今回の内容]

島根県水産技術センターでは、令和3年度より沿岸自営漁業者の所得向上を目的に、ICT技術を活用した海況予測情報 により操業の効率化(以下「スマート沿岸漁業」と称する)を推進しています。今回は、はえ縄漁業、さし網漁業、ひき縄釣漁業、いか釣漁業(アンカー釣)、一本釣漁業、底建網漁業へのスマート沿岸漁業の導入事例について紹介します。はえ縄漁業では、出漁前に潮流予測を確認し、操業トラブルを未然に防止することで、縄繰り作業時間を従来の約2/3に短縮できました。また、さし網漁業では、潮流予測から事前に最適な漁場を選択することで、漁場探索時間を短縮し、燃油使用料を約4割削減できるケースもありました。

※九州大学応用力学研究所運営の海況予測システム「DREAMS」

本文はこちらです。PDF形式,236KB)

 

■バックナンバー(No.90以前)

 

 

 

 

No.91(令和元年11月)令和元年度秋季ヤマトシジミ資源量調査

 水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。令和元年10月16・21日に実施した調査の結果では、ヤマトシジミの資源量は約6万4千トン、1,440億個が生息していると推定され、令和元年春季調査と比べ重量で約4万5千トン、個体数で475億個増加しました。

本文はこちらです。PDF形式230KB)

No.92(令和2年3月)2019年の海況トピック

今回は2019年を振り返り、今年の海況トピックや珍魚について総括します。

 

 ・2019年における島根県の水温経過

 ・日本海でサルパが大量発生

 ・大型クラゲが10年ぶりに大量発生

 ・浮魚類の不漁について

 ・ケンサキイカの不漁について

 ・2019年に獲れた珍しい生物

 

本文はこちらです。PDF形式1,076KB)

 

No.93(令和2年6月)”熟成魚”による高品質化

 畜産分野では“熟成肉”が知られていますが、水産分野においても“熟成魚”の技術が注目されています。そこで、島根県水産技術センターでは、熟成魚を作る技術「津本式究極の血抜き」(以下「津本式」)の公認技師を招へいし、漁業者や水産流通業者を対象とした講習会を開催するとともに「津本式」の効果を実証するためマサバを対象とした試験を行いました。

 講習会では公認技師の佐久間氏による座学と実演が行われ、参加者との活発な質疑や情報交換が行われました。マサバを用いた試験では、うま味成分であるイノシン酸の減少ならびに鮮度指標であるK値の上昇を抑える効果が明らかになるとともに、生菌数や魚臭さを抑える効果が認められました。

 今後は、漁業者や水産流通業者等による魚の高品質化の取り組みを支援していきたいと考えています。

全文はこちらです。PDF形式、565KB)

No.94(令和2年7月)令和2年度春季ヤマトシジミ資源量調査結果

 水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。

 令和2年6月9・10日に実施した調査の結果では、ヤマトシジミの資源量は約3万4千トン、927億個が生息していると推定され、令和元年秋季調査と比べ重量で約3万トン、個体数で513億個減少しました。

全文はこちらです。PDF形式、274KB)

No.95(令和2年11月)サルボウガイ人工種苗の大量生産技術の開発

 サルボウガイは、中海周辺の地域では「赤貝」の名で古くから親しまれ、「殻蒸し」など冬の味覚として欠かせない食材となっています。

水産技術センターでは、中海の漁業関係者の皆さんとともに、平成24年度から養殖試験の取組みを開始しました。

 これまで種苗の安定供給や付着物対策等の養殖技術に関する課題解決に向けた研究を行ってきましたが、このたび、サルボウガイの人工種苗の大量生産技術を確立することができましたのでその概要を紹介します。

全文はこちらです。PDF形式、701KB)

No.96(令和2年12月)令和2年度秋季ヤマトシジミ資源量調査結果

 水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。

令和2年10月26・27・29日に実施した調査の結果、資源量全体では調査が始まった平成9年以降の資源重量の平均値5万2千トンの約8割、漁獲対象である殻長17mm以上では平成14年に開始した殻長別秋季資源量の過去18年平均値(1万7千4百トン)とほぼ同じでした。

全文はこちらです。PDF形式、706KB)

 

No.97(令和3年3月)新たな脂質測定器がついに完成!!

 島根県を代表するブランド魚で脂質含有量が平均10%以上のマアジである「どんちっちアジ」は、水揚げされたマアジを脂質測定器で測定し、脂質含有量を一般公開することでブランド価値を高めてきました。しかし、これまで使用してきた脂質測定器が生産中止となったため、平成26年から(株)オプトメカトロ(静岡県浜松市)と共同で新しい脂質測定器の開発を行い、このたび遂に完成しました。

 本器は、小型軽量で測定精度も高く、端末にデータを残すことができるなど利便性も大きく向上しています。現在、本器では、マアジ、マサバ、アカムツ(ノドグロ)、マアナゴ、切り身(白身用)の脂質含有量を測定することが可能で、今年の4月から“どんちっちアジ”の判別に用いられる予定です。

 今後は、新たな脂質測定器を活用した魚介類のブランド化が図られるよう情報提供や技術支援を行っていきたいと考えています。

全文はこちらです。PDF形式、547KB)

 

No.98(令和3年5月)定置漁具の被害防止のため潮流等観測ブイを設置

水産技術センターでは県内の定置漁業経営体と協力して潮流等のリアルタイム観測体制を整備しました。

 

県内3ヵ所の定置網付近にユビキタスブイ※1を設置し、当センターのホームページで観測したデータを、リアルタイムで確認することが可能となりました。

この観測データを活用することにより、定置漁業特有の課題である急潮2による漁具破損を未然に防ぐことが可能となり、漁業経営の安定化に繋がることが期待されます。

1漁場の流向・流速・水温を連続観測する機器を搭載した直径約1mのブイ

2低気圧の通過によって発生する強い潮流

 

本文はこちらです。PDF形式、567KB)

No.99(令和3年6月)沖合でケンサキイカ豊漁、今後のイカ釣りに期待

 浜田漁港を基地とする沖合底びき網漁業(沖底)が操業する沖合漁場では、今年(2021年)に入ってケンサキイカが豊漁となりました。その漁獲量は277トン(2021年1月~4月)で、前年の6.3倍、過去10年間の平均の4.6倍となりました。また、統計データが揃う1998年以降では最高値を記録しました。
ケンサキイカの沖合漁場での漁獲動向と沿岸漁場での漁獲動向に関連があると考えられていることから、県内のイカ釣り漁業でのケンサキイカ漁獲量(5月~7月)と、沖底1ヶ統あたりのケンサキイカ漁獲量(2月~4月)との関係を調べました。その結果、2月~4月の沖底での漁獲が好調であれば、5月~7月の県内イカ釣り漁業でも好調になる関係が示されました。2021年2月~4月の沖底1ヶ統あたりのケンサキイカ漁獲量は64トンで、過去10年間の平均(11トン)を大きく上回りました。この関係性から考えると、今後、5~7月の主漁場である沿岸漁場でのイカ釣り漁業の漁模様は好調に推移することが期待できそうです。

全文はこちらです。PDF形式、430KB)

No.100(令和3年7月)令和3年度春季ヤマトシジミ資源量調査結果

 水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。

 令和3年6月8・9・10日に実施した調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約3万8千トン、865億個が生息していると推定されました。この結果は令和2年秋季調査結果(約3万9千トン)とほとんど変わりなく、昨年春季(3万4千トン)と比べてもほぼ同水準でした。

全文はこちらです。PDF形式、854KB)

No.101(令和3年10月)AI技術を用いた藻場モニタリングの取組

 水産技術センターでは、島根県内における藻場の実態、減少要因を把握することを目的にモニタリング調査(ドローンによる空撮調査、潜水による藻場の目視調査)を行っています。

 今回、AI技術を用いた新たな藻場モニタリング手法の開発に着手しましたので、その概要を紹介します。

全文はこちらです。PDF形式、1002KB)

No.102(令和3年11月)令和3年度秋季ヤマトシジミ資源量調査結果

 水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。

 令和3年10月7・8・9日に実施した調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約3万6千3百トン、608億個が生息していると推定されました。

 昨年秋季(3万9千トン)、本年春季調査結果(約3万8千4百トン)から大きな変化はありませんが、殻長12mm未満の小型貝の減少がみられ、今後の資源への影響が懸念されます。

(全文はこちらです。PDF形式、1,024KB)

 

No.103(令和4年2月)カレイ類の高付加価値化

 島根県水産技術センター(利用化学科)では、科学・分析機器や加工ノウハウを駆使して、県内の漁業者・加工事業者等に対する「利用加工・流通産業の技術支援」、「魚介類の品質向上技術の開発」、「水産物のブランド化の取組支援」を実施しています。

 今回は、浜田市内の水産加工業者や漁業関係者等と連携し、新たに商品化に成功した「カレイの冷燻」と「カレイのジャーキー」を紹介します。

(全文はこちらです。PDF形式、238KB)

No.104(令和4年5月)環境変化に対応したワカメ養殖の取組

 島根県水産技術センター(内水面浅海部浅海科)では、沿岸漁業の振興を目的として、重要な対象種である海藻類の生態や増殖の研究を進めています。

 今回は、島根県の特産品である「板わかめ」の原料にもなっている養殖ワカメの生長不良をもたらしている冬季の高水温化への対策として、フリー配偶体法によって高水温に耐性がある「ハイブリッド株」の作出に取り組んだ成果について紹介します。

全文はこちらです。PDF形式、414KB)

No.105(令和4年6月)新たな漁業スタイル~スマート沿岸漁業~

島根県水産技術センターでは、島根県農林水産基本計画(令和2~6年度)の重点推進事項「沿岸自営漁業者の所得向上」に資する試験研究に取り組んでいます。今回はICTを利用した漁業技術開発事業(スマート沿岸漁業推進事業)について令和3年度の成果を報告します。

本文はこちらです。PDF形式,2,022KB)

No.106(令和4年6月)天然アユの遡上が好調です!

5月下旬から島根県内の主要河川でアユ漁が解禁となりました。今年は長らく低迷していた天然アユの遡上が久しぶりに好調で、県内外から訪れた愛好家がアユ釣りを楽しむ姿が見られます。今回は、天然アユの遡上が増えた理由ならびに県内各河川で取り組んでいるアユ資源回復の試みを紹介します。

本文はこちらです。PDF形式,284KB)

No.107(令和4年7月)令和4年度春季ヤマトシジミ資源量調査結果

水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。令和4年6月8・9・10日に実施した調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約3万3千4百トン、668億個が生息していると推定されました。過去1年間の調査結果と比較すると、昨年春季(3万8千4百トン)から5千トン、昨年秋季調査結果(約3万6千3百トン)からは2千9百トン減少しています。漁獲対象となる17mm以上の貝にはこの一年で大きな変化はありませんが、殻長12mm以上17mm未満の小型成貝の減少がみられ、今後の漁獲対象資源への影響が懸念されます。

本文はこちらです。PDF形式,213KB)

No.108(令和4年8月)県内でのマナマコ種苗の生産に初めて成功

島根県水産技術センターでは、沿岸漁業の重要対象種であるマナマコ(通称アオナマコ・クロナマコ、以下「ナマコ」)について、漁業者グループおよび島根県西部農林水産振興センター水産部と連携し、放流の技術開発や資源管理手法の検討に取り組んでいます。今回は、当センターで初めて成功したナマコの種苗生産ならびに漁業者による稚ナマコの放流について紹介します。

本文はこちらです。PDF形式,246KB)

No.109(令和4年11月)マナマコ資源を守るためには?

 島根県水産技術センターは、浜田地区でアオ・クロ型マナマコ(以下、マナマコ)の資源調査に取り組んでいます。この調査は H31 年度から島根県西部農林水産振興センター、漁業者グループ「浜田地区沿岸漁業部会」等と共同で実施しており、 4 年目を迎えました。これまでの調査結果から、漁業者ほか関係機関の自主的な資源管理によりマナマコの1人1操業当たりの漁獲量(CPUE)は0.5~0.8トンで推移、漁獲サイズをこぶし2個分から2.5個分より大きくすることでさらに持続的な資源管理が可能になると分かりました。

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No.110(令和4年12月)令和4年度秋季ヤマトシジミ資源量調査結果

 島根県水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。令和4年10月上旬から中旬に実施した秋季調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約7万1千8百トン、1,125億個が生息していると推定されました。漁獲対象となる殻長17mm以上の資源量について過去1年間の調査結果と比較すると、本年春季からは215%、昨年秋季からは198%、それぞれ増加しました。しかしながら、資源量において殻長12mm以上17mm未満の小型成貝は殻長17mm以上ほどの伸びがなく、長期的な資源水準の向上が不可欠となります。

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No.111(令和5年3月)ケンサキイカ樽流し釣り漁業の改良試験

 島根県水産技術センターでは、令和3年度より沿岸自営漁業者の所得向上を目的に、島根県沿岸域に適したケンサキイカ樽流し釣り漁業の改良試験を実施しています。これまでの調査を通して、樽流し釣り漁業は、夜イカ釣り漁業(竿釣り)と比較し、燃油使用量が6割程度、設備投資等の初期経費が2割程度と低コストであると分かりました。このことから、ケンサキイカ樽流し釣り漁業は島根県沿岸域においても導入の可能性がある漁法と考えられました。

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No.112(令和5年3月) 江の川養殖アユのブランド化に向けて

 江川漁業協同組合(以下「江川漁協」という。)が運営管理するアユ種苗生産センター(江津市)では、放流用種苗の生産に取り組んでおり、余剰分については江の川での養殖用途で活用されています。江川漁協では、コロナ禍で落ち込んだ需要の回復や地元食材の活用のため、地元企業とともに江の川養殖アユのブランド化の取り組みを進めています。江の川養殖アユは、脂質が江の川天然アユに近い水準であり、その脂質中にはDHAやEPAが他産地の養殖アユと比べて、多く含まれることが明らかになりました。また、江の川養殖アユの味に関わる遊離アミノ酸やイノシン酸含有量、香りに関わる成分の特徴も科学的に明らかになりました。アユの幅広い食べ方を提案するために、当センターでは、地元企業及び東京都内の和食料理人と連携して、アユを使った新たな加工品の試作を行いました。江津市の企業では、5品目以上の加工品を商品化して、アユのブランド化を進めていく方針とのことです。今回の分析や加工品の開発支援をきっかけに、江の川養殖アユのブランド化が進むことが期待されます。

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お問い合わせ先

水産技術センター

島根県水産技術センター(代表)
〒697-0051 浜田市瀬戸ヶ島町 25-1
TEL.0855-22-1720 FAX.0855-23-2079 E-Mail: suigi@pref.shimane.lg.jp