しまねの旬の魚一口メモ(4-5月)

島根で4-5月ころに水揚げされる水産物の特徴について解説します。

※文中の脂の量は三枚におろした際の可食部に含まれる脂質含有量です。

 

参考リンク:島根のさかな(島根県でとれる主な魚介類についての解説です)

イラスト

目次

島根の旬の魚(4-5月)

イワガキの写真

イワガキ 身太りも良くなり濃厚な味わい

エッチュウバイの写真

エッチュウバイ(白ばい) 島根の隠れた高級食材

ベニズワイガニの写真

ベニズワイガニ 身の甘さではズワイを超える!安くて美味しい庶民の味方!

アカムツの写真

アカムツ(ノドグロ)

脂の乗りが一番の売りです

ハタハタの写真

ハタハタ 脂が乗った島根のハタハタ!

マアジの写真

マアジ 旬で脂がたっぷり!浜田では脂の乗りを売りにしたブランドも。

メダイの写真

メダイ 脂の乗りは随一。活け〆で高鮮度出荷

マサバの写真

マサバ 春にも脂が乗ってます!

ブリの写真

ブリ・イナダ 大型のものは脂がのったものもいます!

ワカメ

海藻類(ワカメなど) 板ワカメは島根の特産品です

●イワガキ

-島根県の代表的な養殖対象種、濃厚な味わい-

イワガキ

 島根県が全国に先駆け養殖に成功した特産品で、広島などで養殖されているマガキと異なり3~7月が出荷時期です。4月に入ると身太りも良くなり濃厚な味わいが増します。島根県の養殖イワガキは単に清浄な海域で養殖されるというだけでなく、紫外線殺菌海水処理やサンプル検査によって、より安心・安全に配慮した出荷が行われています。

 

●エッチュウバイ(白ばい)

-島根の隠れた高級食材-

エッチュウバイ(白バイ)
エッチュウバイ エッチュウバイのむき身

エッチュウバイ

エッチュウバイのむき身

 エッチュウバイは島根県では水深200~300mにおいてかご漁で漁獲され、日本海側では一番の漁獲量があります。その身はこりこりとしていて上品な甘みがあり、大型のものは刺身に、小型のものは煮付けにされることが多いようです。隠岐のエッチュウバイは、殺菌冷海水に漁獲物を入れて持ち帰られ、出荷する際も丁寧に洗浄されるなど衛生管理が徹底されており、主な消費地である北陸地方では高い評価を得ています。

※参考リンク

白バイのさばき方・調理レシピ(JFしまね)(外部サイト)

 

●アカムツ(ノドグロ)

-季節を問わず脂が乗った「どんちっち三魚」の一つ-

アカムツ(ノドグロ)

 島根県では主として底びき網で漁獲されます。地元でも人気の高い魚ですが、浜田市では「どんちっち」の名で、マアジ、カレイ類とともにブランド化されています。季節を問わず脂が乗っており、刺身、炙り、焼き物、煮付け、干物など、どんな調理法でも絶品です。

※参考リンク

どんちっち三魚(外部サイト)

 

●ハタハタ

-脂が乗った島根のハタハタ!-

ハタハタ

 ハタハタの産地としてはは秋田県が有名ですが、島根県でも水深150~200m位で底びき網により多数漁獲されます。島根県の漁獲量は春が一番多いですが、脂の乗りは年間を通じてほぼ一定です。100g前後の大型のものでは脂質含有量10~15%以上、小型のものでも平均10%近くあり、脂の乗りは良好です。一般に一夜干し、開き干しとして流通しますが、地元では鮮魚流通も多く、大きいものは煮付け(濃いだし汁が合います)、小さいものはから揚げにされます。骨が柔らかく、身離れが良いので子どもにも人気があります。

 

●マアジ

-旬で脂がたっぷり!浜田では「どんちっちアジ」ブランドに!-

マアジ

 春ー夏にかけてはマアジの旬で、脂がたっぷり乗ったマアジがまき網や定置網で多く獲れます。旬のマアジは刺身やたたきはもちろん、干物や焼き魚でもジューシーな脂の乗りを楽しむことができます。県内でも浜田産は昔から脂の乗りが良いことで知られており、浜田市ではまき網で獲れた脂質含有量10%以上のマアジだけを「どんちっちアジ」として出荷しています。

浜田のブランドどんちっちアジ
グラフ マアジの測定 シール

浜田と他地区のマアジの脂質含有量

"どんちっち"アジ出荷時には機械で脂の乗

 りを確かめています

「どんちっち」ブランドのシール

※参考リンク

浜田の水産ブランドどんちっち(外部サイト)

どんちっちトレーサビリティ(出荷証明書)(外部サイト)

 

●メダイ

-脂の乗りは随一活け〆で高鮮度出荷-

メダイ
メダイ写真 メダイの身

写真メダイ(ダルマ)

写真活け締めによる高品質なメダイの身

 島根県ではメダイのことをダルマと呼んでいます。肉は白くて透明感が強く、赤身の魚と対照的なので、刺身の三、五点盛りの一品として加えられます。刺身のほか、水炊きや鍋物によく使われます。島根半島(御津、北浜等)や隠岐島後、大田市が主な水揚げ港です。島根のメダイは太平洋側の物に比べ年間を通じて脂の乗りが良く、特に夏場に脂質含有量が10~15%と比較的高い傾向が認められています。大田市仁摩町や隠岐の島町西郷では、多くの方が船上で活け締めを行っており、これらの魚は、未処理の魚と比較して肉の赤味が少なくてメダイ特有の透明感の強い白い身になるだけでなく、日持ちがし、魚臭の少ない高品質なものに仕上がっています。

 

●マサバ

-春でも脂が乗っています!-

マサバ

 全国どこでも漁獲されているマサバですが、山陰のものは、太平洋側の旬(秋-冬)のものよりは少ないものの、春に比較的脂が乗ります。年間を通じて脂の乗りに大きな差がみられないので、浜田では一部の業者が開き干しにして、日本橋しまね館にも出荷しています。ノルウエーのサバと違って、脂の乗りが適度で美味しい、と好評で、固定客がついているようです。

 

●ブリ・イナダ

-大型魚は脂が乗ったものもいます-

ブリ写真

 島根県では大部分が天然物です。春のブリはあまり脂が乗っていないとされていますが、大型のものの中には比較的脂の乗りがよいものもいます。定置網で漁獲されるものは、かなりのものが殺菌冷海水処理により、高鮮度に保たれています。漁業協同組合JFしまね大社支所では、漁業者が船上で「活け〆」を行うことで、高品質なブリを出荷しています。出雲大社のお膝元にちなんで、「大社御縁鰤」としてブランド化されています。

 

●海藻類(ワカメなど)

-板ワカメは島根の特産品です-

ワカメ

 ワカメは主に特産品である板ワカメに加工されますが、地元のスーパーでは生ワカメで出荷されるだけでなく、茎やメカブもそれぞれ分けられ、販売されています。葉は12−2月くらいに出荷され、早いもののほうが柔らかくて美味しいのですが、茎はやや遅れて、メカブはさらに遅れて、5月くらいまでは出荷可能です。現在は新しい種苗生産技術により、柔らかい葉を4?5月位まで出荷できるような技術もあります。生の葉の食べ方は塩蔵物と同様ですが、しこしこ感があり美味しく、茎はキンピラや辛し和え、メカブはゆでて粘りがでたものを刻んで三杯酢やポン酢しょうゆで味付けし、ご飯にかけて食べると美味で、地元では普通に食べられています。ゆがいたメカブや茎は、冷凍保存が可能です。ホンダワラやアカモク、オオバモクなどの海藻も主に春に水揚げされます。ふりかけや山海漬に加工されるほか、最近は成熟して粘りがでたものを刻んで食べたり、ヒジキと同じように食べたりして、地元でも食する機会が増えつつあります。

 

●その他

○イカ類:アオリイカ、白いか(ケンサキイカ)が主な水揚げです。前者は透明感、後者は白くて甘い味(地元では歯ごたえも)が売りです。

○アマダイ:年間を通じて水揚げがあります。小伊津のアマダイは京阪神でブランド魚として扱われています。京阪神を中心に出荷されています。脂の乗りは大型魚(オス)の方が多いようです。

○キダイ:地元ではレンコダイと呼ばれています。身が柔らかく、関東ではあまり刺身にはされないようですが、地元ではよく刺身素材として活用されています。

○カレイ類:産卵期が春なので、この時期は卵を出してしまっており、いわゆる子持ちガレイでないものが多くなります(ムシガレイ(ミズガレイ)、ソウハチ(エテガレイ)、ヤナギムシガレイ(ササガレイ)、身質は良好で、開き干し、煮付けに好評です。地元では、高鮮度なムシガレイは刺身にされることもあります。

○イワシ類:マイワシは近年不漁でしたが、3-4月にかけて浜田を中心にまとまった水揚げがありました。この時期、脂の乗りはやや少ないですが、子持ちのものが多く、圧力鍋を用いて煮付けると、骨まで食べることができるので、地元では好評です。カタクチイワシ、ウルメイワシも水揚げされており、これまで塩蔵や冷凍でしか手に入らなかったいわし類も、冷却処理を十分に施すことで、鮮魚で多く出回るようになりました。

 

お問い合わせ先

水産技術センター

島根県水産技術センター(代表)
〒697-0051 浜田市瀬戸ヶ島町 25-1
TEL.0855-22-1720 FAX.0855-23-2079 E-Mail: suigi@pref.shimane.lg.jp