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島根型養液栽培システムにおけるコスト削減技術

 

園芸部野菜花きグループ大倉角栄

 

1長期間使える培地
当センターでは、島根型養液栽培システムにおけるトマト・メロンを植え付ける培地(土に替わる物)として、ピートモス、ヤシ殻、活性炭を混合した有機質資材を開発しました。この培地を交換・耕うん無しで、6年間(11作)利用していますが、土壌病害も発生せず、収量も安定しています。
この培地を利用すると、初期資材費は一般に養液栽培に利用されているロックウール培地に比べて増えます。しかし、6年以上と長期間使えるため、年間資材費は減ることが明らかになりました(表1)。また、ロックウールと違い、培地交換のための労力、使用済み培地の処理も必要ありません。

図1栽培6年目を迎えた培地(図は略AcrobatDataを参照)
表1培地の違いと資材費(10a当たり)(表は略AcrobatDataを参照)

2トマトの2本仕立て栽培
1本仕立て栽培が、トマトの養液栽培における整枝方法の基本で、土耕栽培を上回る収量・品質を確保できます。しかし、抑制作型では、生育初期に草勢が強くなりすぎ、秀品率が下がる傾向がありました。
そこで、生育初期の草勢を安定させ、種苗費、育苗・植付労力を減らすため、2本仕立て栽培について検討しました。
2本仕立て栽培は、主枝の第1花房直下から発生する側芽を第2主枝として利用します。着果段数は、主枝を8〜9段、第2主枝を6〜7段までとしました。株間50cmで1条植えとした結果、誘引労力も特に増えず、草勢も落ち着き、収量・品質とも1本仕立てを上回る見込みです。
今後、2本仕立てに適した給液方法を開発し、安定した栽培技術を確立していきます。

図22本仕立て栽培の様子(図は略AcrobatDataを参照)
図32本仕立ての果実(2段目)(図は略AcrobatDataを参照)

 [島根県農業技術センターだより第2号2005年11月]


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