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イチゴの島根型養液栽培におけるケイ酸質肥料の施用効果

 

窒素など16種類の元素は作物生育に欠かせない要素であり必須要素とよばれています。ケイ素は必須要素ではありませんが、作物体を強剛にしたり根の発達を促進するなどの役割が明らかになり、水稲をはじめ種々の作物でケイ酸施肥の重要性が再認識されています。
イチゴやメロンなどを中心に県が普及を進めている島根型養液栽培システムは、隔離ベッドで栽培するため土壌病害の発生はまれですが、うどんこ病など空気伝染性病害の発生は避けられません。被害を防ぐには薬剤による適切な防除が不可欠ですが、その前に病気にかかりにくい体を作ることも重要です。そこで、ケイ酸質肥料の施用とうどんこ病の発生について検討しました。

ケイ酸質肥料の施用とうどんこ病の発生
通常の養液管理で栽培しているイチゴの葉にうどんこ病菌を接種し、その後の病気の発生状況を調査しました。イチゴを定植する前に可溶性ケイ酸を80%含むシリカゲル肥料を施用しておくと、葉や果実における発病が抑制され、その効果は肥料の施用量が大きいほど高くなりました。
ケイ素に殺菌力はないので、ケイ酸質肥料が病気を抑えた理由は不明です。しかし、葉中のケイ素濃度は肥料の量や施用後の日数と共に高くなっており、ケイ素の吸収によって細胞が強化され、菌の侵入が妨げられたためではないかと推測しています。

施用方法と留意点
シリカゲル肥料は培地への散水が終わった後または定植直後に、1株当たり6g程度を株元の培地表面に施用します。10aあたりの価格は約18,000円であり、他のケイ酸質肥料よりやや高価ですが、培地pHへの影響が小さく微量要素欠乏を助長する恐れがありません。また、培養液に溶かして点滴施用するのに比べて省力的です。ただし、農薬に代わるものではありませんので、苗による病原菌の持ち込みを防ぐことや薬剤による適期防除は重要です。

環境部土壌環境グループ伊藤淳次・小川哲郎

 [島根県農業試験場だより第106号2004年7月]


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