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新野菜‘あすっこ’(仮称)の育成

 

 近年、健康ブームから野菜の機能性成分が注目され、ビタミン含量や抗酸化作用などで付加価値を高めようという動きが活発になってきました。1950年代に島根農試ではビタミンA(β−カロチン)を多く含む‘ビタミン菜’を育成していますが、これにビタミンCを多く含むといわれているブロッコリーを交配し、ビタミンAとCの両方を多く含む野菜の育成を試みました。ブロッコリーと‘ビタミン菜’は同じアブラナ科アブラナ属ですが、種が違い染色体数が異なるため交配しても種子ができません。そこで、「胚珠培養」という技術を用いて新野菜‘あすっこ’(仮称)を育成しました。

播種適期は8月下旬から10月上旬で、ブロッコリーとほぼ同様な方法で栽培できます。図1(図は省略)はこの新野菜が開花した状況を示しています。花はブロッコリーや‘ビタミン菜’に比べて大きく、葉には複数に分割された葉身とやや長めの葉柄があります。開花前の花茎を図2(図は省略)のように20cm程度の長さに切り取って収穫し、ゆでるとアスパラガスのような食感と甘みがあり、おいしく食べられます。花茎のでる前に摘み取った葉をおひたしや油炒め、漬け物などに利用することもできます。

  •  栄養分析では、β−カロチン、ビタミンCは‘ビタミン菜’より多く含まれ、コマツナに比べても同程度かやや多いことが明らかとなりました。
  •  糖含量も多く、甘みが強いことが裏付けられました。アミノ酸ではグルタミン酸、グルタミン、アルギニンが多く含まれていました。


図3(図は省略)に花茎を食べた感想のアンケート結果を示しました。ほぼ1/4の人が「たいへんおいしい」、半数の人が「おいしい」と評価し、「まずい」と評価した人はごくわずかでした。また、苦みやくせがないため、子供にも好評でした。

この新野菜は多くの用途に利用でき、工夫次第ではいろいろな食べ方ができると思います。新しい野菜としての可能性は広く、料理法とセットで特産作物としての利用が期待されます。

作物部生物工学科春木和久

 

 

 

 [島根県農業試験場だより第104号2003年11月]

 

 


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