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島根県農業試験場研究報告第15号(1977年12月)p33-46

人工遮光による畑ワサビ栽培に関する研究

 


 


上野良一、中川善紀


摘要

 山間地の普通畑、水田転換期を利用した人工遮光による畑ワサビの栽培について、1973年から1977年にわたり遮光材料、遮光方法、遮光時期、定植時期、苗質、施肥量、施肥法、標高などについて検討した。

 

  • 人工日陰による気温降下、遮光の効果について検討した結果、遮光材料としては黒寒冷紗#610、ダイオネットがよく、これらの水平張りによって気温は4−5度C低くなった。遮光方法としては地上1.8m程度の高さでの水平張り(寒冷紗2枚、ダイオネット1枚)が良く、このほか斜張り、トンネルも効果が認められた。遮光開始は気温の上昇し始める4月上−中旬ころが適当である。

 

  • 人工遮光下での栽培は自然の日陰樹下の栽培に比較し夏の温度が高すぎるため夏越しがむずかしいので秋定植し翌年の春から初夏収穫の早出し栽培が適当である。早出し栽培については栽培期間が短いので根茎の大きい大苗を使いa当り三要素とも3.0kg程度の多肥栽培とする。施肥法としては元肥の効果が高いので1/3程度を定植時に施用するのがよい。

 

  • 標高750m程度の地帯では人工遮光によって容易に夏越しするので長期栽培が可能である。標高450m以下の地帯では人工遮光下での夏越しは困難である。
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