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島根県農業試験場研究報告第13号(1975年12月)p68-79

島根県海岸砂丘地におけるデラウエアブドウの栄養診断に関する研究第1報

砂丘ブドウ園土壌の理化学性について

 


 


村上英行、澤田真之輔


摘要

 島根県海岸砂地地帯のデラウエアブドウの栄養診断基準を作成する目的で一連の調査研究を実施しており、その第1段階として海岸砂地地帯の土壌調査を実施し、次の結果を得た。

 

  • 本地域を砂丘未熟土壌の西浜統と粗粒褐色低地土壌の荒木統及び大津統の2土壌統群、3土壌統に分類した。

 

  • 土性はいずれもSであるが、砂部分を更に主として粒径0.25−0.125mmのフラクション含量の多少によって5型に細分した。この区分はほぼ土壌統と対応し、同一土壌統では地域により分布に特徴がみられる。

 

  • 上述の粒径区分は土壌の保水重と密接な関係があり、0.25−0.125mmのフラクション含量の多い土壌はPF1.5−2.7の保水量が多い。

 

  • 荒木統は地下水位が高く、降雨によって敏感にまた大幅に上下し、これはまた土壌水分に大きな変動を与える。高い地下水位は下層における根の分布を制限し、時に根腐れなどの障害を与える。

 

  • 腐植、塩基置換容量、置換性塩基及び有効態りん酸含量の断面内分布には、地区により一定の傾向があり、出雲では層位間の差が少なく、益田では下層に少なく、浜田は中間であった。これは主として土壌管理を反映したものである。

 

  • 置換性マグネシウム含量が低く、またMg/K比の小さい土壌が多い。

 

  • 腐植含量0.7%までの増加に対しては塩基置換容量も増加するが、それ以上では増カはみられない。これよりみて、表土の塩基置換容量の1/2強は腐植に由来すると椎定される。
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