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島根県農業試験場研究報告第7号(1966年3月)p67-74

ビニール地下敷込に関する試験(第2報)

 


 


斎藤斉、中川善紀、栂野利雄


摘要

 1965年当場大社試験地(砂丘地)においてナスを用い、ビニールの地下部分的敷込における土壌水分、根群、敷込の深さならびに地下灌水の可否について試験を行なった。

 

1.部分的敷込に関する試験

 

  • 敷込区は下層部になるにつれ水分が多くなっているが、その含量は敷込底部から距離の等しい箇所が、ほぼ同量の水分傾向を示している。無処理区は各測定箇所による水分の相違は大差がみられない。

 

  • 最大容水量に対する土壌水分の割合は、降雨後の測定では地下20cm以下で敷込区において24−113%の範囲であった。

 

  • 多量の降雨後においては、敷込底部に貯水されているが、本試験の結果では湿害はみられなかった。

 

  • 干ばつ時における敷込区の水分は極めて少なく、この時期における灌水は根群分布の状態からみて、無処理区以上に重要と考えられる。

 

  • 敷込区における根群は大半が敷込内に分布している。

 

  • 生育、収量は敷込区が無処理区に比較し明らかにすぐれているが、敷込区間の相違はあまりみられない。

 

  • 敷込の深さについては生育、収量、根群分布など綜合的にみて、45cm程度に敷込むことになると思われる。

 

2.地下灌水に関する試験

 

  • 地下灌水区は地表灌水区に比較し、各測定個所において水分が多く、また灌水後における水分減少の程度も少ない傾向がみられる。

 

  • 生育、収量の面では地下灌水の効果はみられなかったが、土壌水分の含量、分布状態なとからみて、他の灌水法よりすぐれているように思われるので、さらに検討したい。
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