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メロン

マンガン過剰症(Mn過剰症)

○症状等
上位葉が萎縮、奇形化し葉脈の褐変や葉面の黄化がみられる。また下位葉から中位葉にかけて葉脈の褐変や葉脈間のかさぶた状褐色斑点がみられ、葉面全体が褐色に枯れていく。この他、茎や葉柄に褐色のすじが入るなど種々の症状が現れるが、最もわかりやすいのは茎や葉柄、葉面の毛を観察することである。基部がチョコレート色になっており、少し離なしてみると黒い無数の点があるようにみえる。

○発生要因
マンガンは土壌のpHが低い場合や還元状態にあるときに作物に吸収されやすくなる。排水の悪い水田転換畑やふつうの畑でも未熟の有機物があって還元的になっている部分では過剰害が発生しやすい。また、まれにではあるがマンガン鉱山や工場の近くでマンガンの賦存量が高いため障害が発生することがある。

○分析データ
一般に下位葉の濃度が上位葉より高い。健全葉(葉身)のマンガン濃度はおおむね50〜800ppmで、1000ppmより高いと過剰の恐れが大きい。ただし、ジマンダイセン等マンガンを含有する農薬が散布してあると、障害とは無関係に分析値が高くなるので判定には注意を要する。
土壌の易還元性マンガンが300ppm、交換性マンガンが10ppmを超える場合、過剰症が発生しやすい。

○対策
土壌の酸性化が原因で、症状が軽いうちなら、水1リットルに生石灰2g(消石灰なら10g)の割合で懸濁させた液を、作物体にかからないよう注意しながら株もとにかん水する。また、土壌をできるだけ乾燥気味に管理する。
次作の前に石灰質資材を施用し、土壌pHを7程度に矯正する。畦を高くし作土を酸化的にする。マンガンを含有する資材は使用しない。

○関連資料
藤本順子・古山光夫:メロン‘アムス’における栄養障害の発生経過,島根農試研究報告,27,1993

 

葉の様子1葉の様子2
葉の様子3
葉柄1葉柄2

葉脈の様子3
 


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〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440
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