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6.ハウス栽培技術

(7)促成栽培

  1. 被覆及び加温時期
    ‘西条’では自発休眠明け直後1月から加温を開始しても,成熟期が夏季の高温期と重なるため着色が進まず,収穫は9月中旬以降となる。したがって,2月中旬〜3月上旬に被覆し,加温を開始する作型とほとんど差がみられないため,この時期の被覆が一般的となっている。

     

  2. 温度管理
    被覆後発芽期までは,最高気温30℃以下,最低気温10℃に管理する。発芽期から開花期までの昼夜温格差が大きいと,すじ果や奇形果の発生が多くなるため,最高気温25℃,最低気温15℃に管理する。さらに,開花期には種子形成を促進するため,最低気温を18℃に保つ。開花終期以降6月中〜下旬にサイドビニルを除去するまでは,最高気温30℃,最低気温20℃を目標とする。夏季の高温時には,温度障害が生じやすく,8月下旬以降は着色促進の目的からも,谷換気,大型換気扇による強制換気,30〜50%程度の遮光寒冷紗の被覆などを行う。

     

  3. 湿度管理
    ハウス内の湿度は,被覆直後に30mm以上のかん水を行って高く保つ。そして,発芽期以降はやや乾燥気味に管理する。開花期に湿度が高いと,枯死花弁に灰色カビ病が発生しやすく,果面障害の原因となるのでかん水は控える。成熟期の果面周辺の多湿は,波線状汚れ果の発生原因になるため,摘葉や強制換気により湿度低下につとめる。

     

  4. 適正着果量
    ハウス栽培では,露地栽培と比較し着果期間が約20日長くなり,栽培環境が良好であるため着果数はやや多めにする。10a当たり目標収量を3t,目標平均果重を200gとすると着果数は約15,000果となる。LAIが3〜3.5,平均葉面積が150cm2とすると葉果比はおよそ13〜16となり,樹勢に応じて樹単位で増減させる。樹勢は強すぎると着色が遅れるため,中庸な樹勢を保ち後期肥大が旺盛にならないようにする。

 

すじ果の様子

 


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