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6.ハウス栽培技術

(4)整枝・せん定法

  1. 整枝方法
    ハウス栽培では,樹高を高くすると天井に近い部分が高温になりやすく,果実の日焼けが発生しやすい。また,樹冠上下で生育差が生じやすい。したがって,できるだけ低樹高でコンパクトな樹冠を作るため,主枝や亜主枝を誘引して開心形に仕立て,樹高は2.5m程度を目標とする。主枝本数は3本を基本とし,1主枝当たり2〜3本の亜主枝を育成して,そこに側枝を配置する。変則主幹形の成木園でハウス化する場合,平棚栽培へ整枝し直す方法が適当である。地上1.8mに50cm程度の間隔で棚線を張り,主枝・亜主枝をノコ目を入れたり,先端部分をねん枝してなるべく棚線に誘引する。どうしても主枝が誘引できない場合,棚面に近い部分から発生した亜主枝あるいは側枝までカットバックし,数年かけて主枝を育成し直す。この整枝法では,管理労力の低減と果実品質の均一化が図れる。
  2. せん定方法
    ハウス栽培では,露地栽培と比較し生育初期から気温が高く推移するため,新梢の生育が旺盛になる。そのため,せん定程度が強すぎると過繁茂の原因となる。また,ハウス栽培でも露地栽培と同様に,優良な結果母枝は20cm前後の長さで,基部から先端まで太さのかわらないものであるが,40cm程度の新梢でも花芽が着生している場合が多く,母枝として利用してせん定程度が強くならないようにする。適正な母枝密度は,平均母枝長を20cmとすると,そこから発生する新梢は3〜4本,葉面積は約2,000cm2であり,突発枝の発生を考慮し,目標LAIを3〜3.5とすると1平方メートル当たり15本程度が基準となる。側枝は3年程度で更新し,花追いせん定にならないようにする。特に,最初に長い母枝を使用した場合は注意が必要である。

 

図3の30ハウス栽培西条の平棚栽培の様子


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