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2.高品質安定多収技術

(3)着果管理

c.摘蕾

摘蕾前後の様子

 

 ‘西条’では5年生以上になると、着花数が激増して、適正な着果数の何倍もの花が着く。これを放任すると、果実が小さくなったり、隔年結果するので、毎年安定して高品質な果実を生産するためには、摘蕾、摘果を必ずする必要がある。特に、開花前にする摘蕾は、7月にする摘果に比べて隔年結果の防止、大玉果の生産のために重要である。

 摘蕾は蕾の形が分かるようになる開花前の5月中旬から開花期にかけて行う。この時期に行うと、花蕾は手で簡単に取れるため、作業能率が高いが、開花期をすぎて行うと鋏が必要となるので、労力が多くかかる。摘蕾の目安として、10cm以下の新梢は0個、10〜20cmが1個、20cm以上が2個程度にする。摘蕾は結果枝の先端についている遅れ花を取り除き、正常な花蕾のうち、大きめで、横向きか下向きのものを残す。若木や樹勢の強い樹では生理落果が多いのでやや多めに残すようにする。

 


d.摘果

図3の18八年生西条における生理的落果の減少

‘西条’の幼木や若木の間では、新梢の生長が旺盛で生理落果が多かったり、花が着きにくかったりする。図3-18に8年生‘西条’の生理落果率の推移を示した。落果の多い樹は、生理落果が6月下旬に10%程度、7月中旬に35%程度発生したのに対して、落果の少ない樹は、6月下旬と7月中旬に3%程度発生した。

 摘果は1次選果を兼ねており、残す果実は汚れのない綺麗で大きいものにする。時期は6月の生理落果がほぼ終了する7月上中旬が良い。樹勢の強い樹は生理落果が遅くまで続くので7月下旬から行う。残す果実は、樹冠の上中部では日焼け果の発生を防ぐために下向きの果実を、樹冠の下部では横から上向きのものとする。


摘果した果実

 

摘果後の状況



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