全国的に見ると、ノロウイルスによる食中毒の原因食品として、生カキ等の二枚貝あるいはこれらを使用した食品や献立にこれらを含む食事が大半を占めています。
カキなどの二枚貝は大量の海水を取り込み、プランクトンなどのエサを体内に残し、出水管から排水していますが、海水中のウイルスも同様のメカニズムで取り込まれ体内で濃縮されます。いろいろな二枚貝でこのようなウイルスの濃縮が起こっていると思われますが、われわれが二枚貝を生で食べるのは、主に冬場のカキに限られます。このため、冬季にこのウイルスによるカキの食中毒の発生が多いと考えられます。
生で食べることのできる「カキ」には「生食用」と表示されています。
「加熱加工用」は、生で食べることを想定した処理がなされていないので、絶対に生で食べないでください。
食品衛生法第7条第1項の規定に基づき、「食品、添加物等の規格基準(昭和34年12月28日厚生省告示第370号)」において、微生物に関する成分規格、採取する海域や加工処理の衛生要件等に関する加工基準、保存温度等の保存基準が定められており、これらの規格基準に適合したものだけが「生食用カキ」として市場に流通します。
「生食用カキ」の規格基準に適合しないカキは、「加熱加工用カキ」として流通します。「加熱加工用カキ」は、生食することを想定した処理がなされていませんので、以下のことを厳守してください。
食品の中心温度85℃以上で1分間以上の加熱を行えば、感染性はなくなるとされています。カキによる食中毒予防には、加熱調理が有効です。
購入してから食べるまでは、表示されている「保存方法」(保存温度以下)で保存してください。
「カキ」の調理に使用した調理器具(まな板、皿、はし等)は、必ず洗浄消毒(熱湯消毒)してください。(そのまま使うと、他の食品等へ細菌やウイルスの汚染が拡がります。)
「カキ」を食べたときは、万が一の時のために「カキ」の容器包装の表示部分を保存しておきましょう。
「カキ」をはじめ食品を取り扱う際は、石けんで十分に手を洗いましょう。(食中毒予防の基本は手洗いです。手洗いが不十分な場合、他の食品等へ細菌やウイルスの汚染が拡がります。)
厚生労働省ホームページ(ノロウイルス食中毒の予防に関するQ&A(外部サイト))
薬事衛生課
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