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平成19年度食品衛生監視指導計画(平成19年4月〜平成20年3月)

 BSEの発生、産地等の偽装表示などを契機に、食品の安全性に関する不信・不安が高まる中、平成15年5月に「食品安全基本法」が制定されました。これに伴い、「食品衛生法」の一部が改正され、地域の実情を踏まえて、毎年度、食品衛生監視指導計画を策定し、この計画に基づき、食品衛生等に関する監視指導を実施することとなりました。

このたび「平成19年度島根県食品衛生監視指導計画」を策定しましたので、お知らせします。

 なお、この計画案に対して、平成19年3月6日から平成19年3月19日まで、県民の皆様の御意見を募集いたしましたが、御意見はありませんでした。

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計画の位置付け

 この計画は、食品衛生法第24条第1項の規定に基づき、県の施策である「食の安全安心確保に係るアクションプラン」とも整合性を図りつつ、食品関係施設の状況、食中毒等の発生状況等を踏まえ、食品衛生監視指導計画として毎年度定めるもので、この計画に従い、平成19年度の食品衛生対策を実施するものである。

第1監視指導の実施に関する基本的方向

1.行政、食品等事業者及び消費者の役割分担

 食品の安全性の確保に関して、国及び都道府県は監視指導その他の様々な施策を総合的に策定し、実施する責務を有しており、また、食品等の生産、製造、加工、輸入、販売等に携わる食品等事業者には消費者に食品を供給する者として、食品の安全性を確保する第一義的責任を有していることを認識し、安全性確保に関する対策を的確に実施することが求められている。

 また、消費者も、家庭内での食中毒の発生を防止する等の観点から、食品の安全性の確保に関する知識と理解を深め、適切に食品を選択するほか、食品の安全性確保に関する施策に意見を表明するよう努めるなど、食品の安全性確保に積極的な役割を果たすことが期待されている。

◆都道府県の責務:監視指導その他様々な施策の策定・実施

 食品衛生に関する正しい知識の普及、情報の提供、検査・研究の推進、人材の養成等

◆事業者の責務:第一義的責任者として、知識・技術の習得、自主管理の推進

 安全性確保に関する知識・技術等の習得、自主検査、管理記録等の記帳・保管等

◆消費者の役割:知識と理解を深め、施策に対する意見の表明

2.生産段階の食品安全規制との連携確保

 食品の安全性を確保するためには、生産から消費に至る一連の食品供給工程の各段階において、必要な措置が適切に講じられていることが重要である。

 食品衛生法、と畜場法及び食鳥処理法は農林水産物の採取段階後の食品衛生上の食品安全規制を講ずる法律であることから、これらに基づき実施する監視指導は農林水産物の採取後が対象となる。

 生産から消費に至る一貫した安全対策を講ずるためには、農薬・動物用医薬品の使用規制、家畜伝染病対策など、農林水産物の生産段階の安全規制を実施する農林水産部局と連携しながら実施していく。

<参考>食品の安全・安心確保に関連する法律

・食品安全基本法

・食品衛生法、と畜場法、食鳥処理法(食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律)・薬事法、家畜伝染病予防法、農薬取締法、飼料の安全性確保及び品質の改善に関する法律

・JAS法、不当景品類及び不当表示防止法、計量法等

第2監視指導の実施体制等に関する事項

1.監視指導の実施体制等に関する基本的事項

 監視指導等の食品衛生に関する県全体の計画は健康福祉部薬事衛生課が策定し、食品関係施設の監視指導は県内7保健所に配置されている食品衛生監視員が実施する。保健所食品衛生機動監視グループは、本計画「第3監視指導の実施に関する事項」の「2.施設への立入検査に関する事項」に定める監視対象業種IからIIIの監視指導を専門的・広域的に実施する。また、保健所衛生指導グループは、同監視対象業種IV及びVの監視指導を実施する。

 また、食肉衛生検査所はと畜検査を実施するほか、と畜場等の衛生管理についての監視指導を実施する。

<監視指導等の実施機関とその主な役割>

◆健康福祉部薬事衛生課

 ・監視指導等の食品衛生に関する県全体の計画策定

 ・県民への食品衛生に関する情報提供

 ・県関係部局、国及び関係自治体との連絡調整

◆保健所

 ・食品関係施設(小規模食鳥処理場を含む)の監視指導

 ・食中毒、違反食品、苦情食品等に関する調査

 ・食品関係事業者等への講習会の実施、食品衛生に関する情報提供

 ・消費者への講習会の実施、食品衛生に関する情報提供

◆食肉衛生検査所

 ・と畜検査の実施

 ・と畜場の監視指導

 ・と畜場に併設される食肉処理場の監視指導

2.国、他の都道府県等との連携確保に関する事項

 広域的に流通する食品及び輸入食品の監視指導にあたっては、国及び他の都道府県、特に近隣の県市との連携を図りながら実施していく。

 広域流通食品及び輸入食品における違反情報については、速やかに必要な情報を該当する都道府県、国等へ提供し、十分に連携しながら対応を図っていく。

 また、隣接する中国地方各県市については、生活衛生主管課長会義、担当者事務打合せ会議等により連絡調整を図るほか、食中毒等発生時にも迅速な情報交換を行うことにより、逐次連携しながら対応を図っていく。

3.農林水産部局等他部局との連携確保に関する事項

 生産から消費に至る各種対策を円滑に推進するため、平成15年1月に関係部局で構成する「食の安全推進会議」を設置し、平成15年12月「食の安全安心確保に係る基本方針」を定めた。さらに、食育に関する施策も含めて総合的に推進していくため、平成18年9月、同会議を「島根県食育・食の安全推進会議」に発展させ、関係部局が食育基本法と食品安全基本法に基づいた施策を全庁一体となって推進していくこととしている。

<参考>「島根県食育・食の安全推進会議」(平成18年9月13日設置)

<目的>

 ◆食育推進計画の策定に関すること

 ◆食育推進計画に基づく施策の実施及び進行管理、評価に関すること

 ◆食品の安全・安心確保に関すること

 ◆食の安全確保に係る基本方針及び行動計画に関することなど

4.試験検査実施機関の体制の整備等に関する事項

 食品等の試験検査は、浜田保健所、保健環境科学研究所、食肉衛生検査所及び登録検査機関(※1)において実施する。

 浜田保健所及び保健環境科学研究所は主に細菌学的な成分規格検査等の検査を、食肉衛生検査所においては食肉中の残留動物用医薬品及び細菌学的な検査等を実施する。(食中毒等の検査については隠岐保健所においても実施する)

 食品中の食品添加物及び残留農薬等の検査は、登録検査機関に業務委託して実施する。

 県内で処理される牛、豚等のと畜検査は食肉衛生検査所で実施しており、疾病の排除、BSE検査のほか、残留抗生物質等についても検査する。

 食品衛生法に基づく収去検査については、それぞれの検査機関において、GLP(※2;信頼性確保システム)を導入しており、引き続き精度管理の徹底により検査の信頼性確保に努める。

※1登録検査機関:食品衛生法に基づく厚生労働大臣の登録により、命令検査を行うことができる法人の試験検査機関。平成15年の食品衛生法改正により、県は収去検査の試験事務を委託することが可能となった。

※2GLP:試験検査施設ごとに運営管理、試験設備、試験計画、内部監査体制、外部精度管理、信頼性保証体制、試験結果等をチェックし、試験検査成績の信頼性を保証する制度

<食品等の検査実施機関とその主な役割>

◆浜田保健所

 ・食品の成分規格等の検査のうち細菌学的な検査

 ・食中毒関連、違反食品等の検査のうち細菌学的な検査

◆隠岐保健所

 ・食中毒関連の検査のうち細菌学的な検査

◆保健環境科学研究所

 ・食品の成分規格等の検査のうち細菌学的な検査

 ・保健所検査施設で実施困難な食中毒関連(微生物等)、違反食品等の検査

◆食肉衛生検査所

 ・食肉に関する検査

◆登録検査機関

 ・食品中の食品添加物及び残留農薬等の検査

第3監視指導の実施に関する事項

1.重点的に監視指導を実施する項目

 食品関係施設の監視に際しては、食品衛生法等に基づく各種基準(施設基準、製造基準等)の遵守状況の確認、一般的衛生管理の実施状況の確認・指導を実施するほか、下記事項について重点的に監視指導を実施する。

1)HACCP※3に基づいた、危害分析とその発生防止措置の実施状況

 平成19年1月に、大手菓子製造業者が、期限切れ原材料の使用や科学的・合理的根拠に基づかない期限を表示した製品を出荷するなどの不適正な衛生管理を行っていたことが発覚し、大きな社会問題となったことから、食品製造業者に対し、あらためて、原材料の仕入れ、調理・製造、出荷等の各工程に潜在する危害を分析し、食品製造事業者が実施する危害発生防止対策の妥当性の評価と実施状況について確認、助言する。

※3HACCP:食品衛生上の危害防止と適正な品質管理のために、食品の原材料から製品として出荷されるまでの各工程の危害を予め分析し、危害の発生防止対策を講ずるとともに、特に重点的に管理する工程については連続的に管理・記録し、製品の安全性を保障するシステム

2)食中毒発生予防対策の実施状況の確認

 平成18年はノロウイルスを病因物質とする食中毒が弁当調製施設や旅館(ホテル)等で相次いで発生したことから、これらの施設に対し、ノロウイルス対策を前提とした食中毒の発生防止策や大量調理施設衛生管理マニュアル(平成9年3月24日付け衛食第85号厚生省生活衛生局長通知)の考え方に基づいた監視・指導を実施する。

 また、県のブランド産品に指定されている魚介類(浜田のどんちっち、隠岐のイワガキ)による食中毒を防止するため、魚介類販売施設(魚介類の乾燥加工施設、生食用かきの加工施設等)に対する監視指導を実施する。

3)適正表示の実施状況の確認

 原材料、使用添加物等を確認し、食品衛生法に基づく表示の実施状況について確認・指導する。

 必要に応じJAS法、健康増進法等に基づく適正表示についても関係部局間で連携して、徹底を図る。

4)猪肉の処理に係る衛生管理ガイドラインの普及及び実施状況の確認

 県内では多数のイノシシが食肉用として処理されている。猪肉の衛生確保を図り安全な供給体制を築くため、平成18年9月に策定した猪肉の処理に係る衛生管理ガイドラインの普及を図り、その実施状況を確認する。

2.施設への立入検査に関する事項

1)重点監視対象施設

 業種毎に、食中毒発生頻度等、下記のリスク(危害)を評価し、監視の重要度をランク付けし、監視の重要度の高い施設を優先的に効率的な監視指導を実施する。

 毎年度立入検査のできない施設については、知事が委嘱した食品衛生推進員(※4)の指導・助言による衛生確保対策を講ずるほか、巡回指導を実施している(社)島根県食品衛生協会との連携により衛生管理の向上を図る。

※4食品衛生推進員:食品衛生法第61条第2項の規定に基づき、食品衛生の向上に関する自主的な活動を促進するため、都道府県知事の委嘱を受けた者。委嘱された食品衛生推進員は県の施策に協力して、飲食店等の食品関係事業者に対する助言等の活動を行う。

<評価項目:リスク(危害)と考えられる項目>

(1)主たる喫食者:病者、高齢者、乳幼児、児童等

(2)規模、流通形態等:大規模施設、広域流通食品、二次加工の可能性のある食品

(3)違反等の頻度:過去における食中毒、違反食品の発生等の頻度

(4)製造等の工程:原材料(食肉、乳、卵、魚介類)、製造・調理工程での加熱殺菌の

 有無、未加熱摂取

(5)自主管理体制:自主検査、自主点検の未実施

<業種(施設)毎の監視回数>

(1)監視対象業種I(年間1〜3回以上監視)

 飲食店営業(弁当屋、仕出屋、旅館)、乳処理業、乳製品製造業、乳酸菌飲料製造業、魚肉ねり製品製造業、食肉製品製造業、豆腐製造業、めん類製造業、そうざい製造業、添加物製造業

(2)監視対象業種II(年間0.5〜2回以上監視)

 集団給食施設、飲食店営業(魚介類、食肉等の生食を提供)、菓子製造業、食肉販売業(処理を伴う)、魚介類販売業(加工を伴う)、食肉処理業、清涼飲料水製造業、魚介類加工業、漬物製造業、認定小規模食鳥処理場

(3)監視対象業種III(年間0.5〜1回以上監視)

 アイスクリーム類製造業、食用油脂製造業、あん類製造業、みそ製造業、醤油製造業、ソース類製造業、酒類製造業、納豆製造業、氷雪製造業、食品の冷凍及び冷蔵業、缶詰又は瓶詰め食品製造業

(4)監視対象業種IV(年間0.2〜1回以上監視)

 飲食店営業(一般食堂等)、魚介類販売業、魚介類せり売り業、食肉販売業

(5)監視対象業種V(年間0.2〜0.5回以上監視)

 飲食店営業(スナック等)、喫茶店営業、アイスクリーム類製造業(ソフトクリーム類)、乳類販売業、集乳業、氷雪販売業、食品の冷凍及び冷蔵業(保管業)、その他自動販売機、自動車、露店による営業、その他許可不要業種(野菜等販売業等)

(6)その他

 と畜場及びと畜場に併設された食肉処理場の監視指導は、食肉衛生検査所が検査に併せ適宜監視指導する。

2)重点監視期間

 次の期間中は、当該期間設定の趣旨に沿って計画的に監視する。

(1)夏期の食品衛生強化月間(7/1〜7/31)

 細菌性食中毒の発生しやすい時期に、食品の適正な取扱いについて監視

(2)年末の食品衛生強化月間(12/1〜12/31)

 大量に食品が流通する時期に、製造基準の遵守・適正表示等について監視

3)イベント、大会等

 第31回全国高等学校総合文化祭島根大会が7月29日から8月2日までの間、県内各地で開催されることから、これに向け宿泊施設、弁当調製施設を重点監視施設として監視を実施する。

4)年間立入検査計画

 重点監視対象施設を優先した、効率的・効果的な監視に努めることとし、平成19年度は保健所管内ごとに、下表のとおり食品関係営業施設立入を実施する。

 なお、食中毒及び違反食品等の発生状況により臨機応変に緊急立入を実施する。

 <平成19年度立入検査計画>

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注)要許可施設:飲食店営業、乳処理業、食肉製品製造業等の食品製造施設、食肉販売業等の食品販売施設等(34業種)
許可不要施設:集団給食施設、漬物製造業等の食品製造施設、菓子販売業等の食品販売施設

3.食品等の収去検査等に関する事項

1)県内に流通する食品等の検査

 県内で製造・加工される食品、県内に流通する食品の成分規格、使用添加物、農産物の残留農薬検査等について、下表のとおり食品等の検査を実施するが、違反食品の発生状況等により臨機応変に緊急検査を実施する。

 なお、生産段階での検査については、農林水産部局で実施しており、検査結果についての情報の共有化を図る。

 <平成19年度食品等検査計画>

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 *:加工品を含む

第4食品等事業者に対する自主的な衛生管理の実施に関する事項

1.食品衛生管理者及び食品衛生責任者の設置

 食品衛生法第48条第1項の規定に基づく食品衛生管理者の設置を確認し、また島根県食品衛生法施行条例第2条別表第1の第3の規定に基づく食品衛生責任者の適正配置を指導し、自主管理体制の充実を図るとともに、製造・加工・調理等の衛生管理の徹底を推進する。

2.食品等事業者による自主的な衛生管理の推進

 食品等事業者の責務である自主検査、原材料の安全確認等の実施を進めるとともに、記録の作成及び保存の推進を図る。

 また、(社)島根県食品衛生協会の事業として実施されている巡回指導及び食品衛生推進員による飲食店等への助言活動について推進し、食品等事業者による食品衛生の向上に係る自主的な活動を促進する。

第5関係者相互間の情報及び意見の交換の実施に関する事項

1.県民への情報提供及び苦情相談の実施

 監視指導をはじめとする食品衛生行政についての情報提供を図るため、監視指導結果、食中毒事例とそれに対する行政措置等について広報、県ホームページ等を通じて情報の提供に努める。

 また、消費者からの苦情、相談については県内の各保健所において対応しており、必要に応じ農林水産部局等と連携を図りながら積極的に対応する。

2.消費者への食品による危害発生防止のための情報提供

 家庭における食中毒等の発生防止等の目的で、食中毒が発生しやすい夏期に集中的に、衛生講習会の開催、TVスポットによる食中毒予防の呼びかけを実施する。

3.関係者相互間の意見交換

 食品関係者(食品等事業者、消費者、行政)間の意見交換会を開催するとともに、食品衛生月間を中心に消費者による食品営業施設における現地研修等を開催し、食品の安全確保に関する意見交換を推進する。

第6食品衛生に係る人材の養成及び資質の向上に関する事項

1.食品衛生監視員等職員の資質向上

 監視指導等に従事する食品衛生監視員、と畜検査員、食品等検査担当職員等に対して技術研修や法令等に関する研修を実施するほか、厚生労働省等が実施する研修へ職員を派遣する。

2.食品衛生管理者の自主的衛生管理を担う者の養成及び資質向上

 食品等事業者に対し、食品等の安全性確保に係る知識、技術の習得に関する衛生講習会を実施する。

 食品等事業者は販売食品等の安全性確保に係る知識、技術の習得に必要な措置を講ずることとされており、自ら資質向上に努めることが必要である。

 また、食品衛生責任者については知事が指定した講習等を受けることが規定されており、HACCPの概念に基づく衛生管理手法等を取り入れるなど、食品衛生上の管理責任者としての一層のレベルアップを促進する。

<食品衛生監視員等関係職員研修>

 食品衛生監視員研修、と畜検査員初任者研修、食品検査技術研修

 HACCP研修会、食肉・食鳥肉衛生技術研修会、疫学研修

<事業者を対象とした講習会>

 フグ処理者講習会、食品衛生管理講習会(営業者、従事者等)

<知事が指定した講習会>

 食品衛生責任者養成講習会、食品衛生責任者実務講習会

 


お問い合わせ先

薬事衛生課

島根県健康福祉部薬事衛生課
〒690-8501 島根県松江市殿町1番地
(事務室は、第2分庁舎 別館3階にあります)
TEL:0852-22-5260
FAX:0852-22-6041
yakuji@pref.shimane.lg.jp