「バスで巡る宍道湖の歴史と自然」を開催しました。
島根・鳥取両県では、平成23年度からラムサール条約湿地「宍道湖・中海」に関するリレーシンポジウムを開催しています。
本年度は、「神々の国しまね」にちなみ、「宍道湖・中海の自然と歴史」を主テーマにミニシンポジウムをつないでいます。
島根県の第2回目は、第1回目(9月25日開催)のシンポジウムで講師からお話しのあった場所などをバスで巡り、宍道湖周辺の古代の遺跡などを見学しました。参考として、募集チラシはこちらからご覧ください。
ガイドは、第1回目に引き続いて下記の3名の方にお願いしました。
丹羽野裕氏(島根県埋蔵文化財調査センター管理グループ課長)
中村唯史氏(島根県立三瓶自然館サヒメル企画情報課主幹)
佐々木興氏(島根県立宍道湖自然館ゴビウス主任飼育技師)
■開催日時等
実施日:平成23年11月13日(日)午前9時〜午後3時30分
参加者数:33名
■行程
西川津遺跡、島根県立埋蔵文化財調査センター、宍道湖自然館ゴビウス、宍道湖グリーンパーク、割烹温泉ゆらり(昼食/休憩)、出雲大社
■概要
(1)西川津遺跡
島根県立埋蔵文化財調査センターで、この遺跡の発掘を担当しておられる原田さんから遺跡の概要についてお話しいただきました。
この遺跡は弥生時代前期のもので、大溝と川が発見され、溝の中からは弥生式の土器や石器が見つかっているとのことでした。
(2)島根県立埋蔵文化財調査センター展示室
西川津遺跡からセンターまでの道中、丹羽野さんから朝酌川、島根大学遺跡、法吉、佐陀川などについて、出雲風土記に書かれている記載内容などから昔の環境についてのお話しいただきました。
センターでは、施設概要や展示してある丸木舟などについて説明されました。
また、西川津遺跡から出土した自然物(主に魚の骨など)も展示してあり、これらについて佐々木さんから解説いただきました。
(3)島根県立宍道湖自然館ゴビウス
ゴビウスまでの道中、宍道湖の地質や成り立ちについて中村さんからお話しいただきました。
また、宍道湖を見ながら佐々木さんから最近の宍道湖のアオコや、『出雲国産物帳』(今から約300年前に編さん)で当時捕獲された魚などについてお話しいただきました。
ゴビウスでは、『出雲国産物帳』に記載されている魚類や水生昆虫類について産物帳に記載の絵や文章を示しながらご説明いただきました。
(4)宍道湖グリーンパーク
グリーンパークの概要説明の後、観察舎からバードウォッチングを楽しみました。
キンクロハジロやカルガモ、カンムリカイツブリなどが見られた。
(5)出雲大社
出雲大社までの道中は、中村さんから島根半島や北山の地質についてお話しいただきました。
北山はテラスの後ろに急な崖がある階段地形を見て取ることができ、それは20万年前に海岸付近でけずられた段丘地形で、その地形は宍道湖の底にもつながっているとのことでした。
出雲大社では、正式参拝の後、施設周辺を案内してもらいながら、いにしえに思いをはせました。
(6)参加された方々の感想
アンケートに記載された感想の一部をご紹介します。
・とても楽しく学ばせていただきました。アテンドも丁寧で時間もちょうど良かったです。いつもなにげなく見ている宍道湖ですがもっと詳しく知りたいと思いました。
・帰りのバスの中は楽しい話でした。各専門の方の話が連携していて良かったです。
・行きのバスの中でその場所の説明があって良かったのですが、もう少し詳しく歴史にかかわることと、場所の説明があればよいと思いました。
お問い合わせ先
環境政策課宍道湖・中海対策推進室
〒690-8501 島根県松江市殿町1番地
(事務室は、 松江市殿町128番地 県庁東庁舎4階 にあります)
TEL:0852-22-6445