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県内大学生による起業家情報の発信事業

 県内の起業に関心を持っている方等に向けて、県内起業家の魅力などを情報発信するため、島根大学法文学部の学生10人と島根県立大学総合政策学部久保田典男研究室の学生12人の計22人により、起業家や創業者を直接取材し記事作成を行う事業を実施しました。

 なお、この事業では、大学生が起業家や創業者への取材経験により、起業への想い、島根で起業する理由など、起業家マインドを学ぶ機会にもつながっています。また、記事作成にあたっては、ローカルジャーナリストの田中輝美様と本宮理恵様(株式会社MYTURN)に学生への指導、監修に携わっていただいたことも特徴となっています。

 起業家や創業者のお話を伺い、学生が何を感じたのか、是非ご覧ください。

 

取材先

 株式会社益田工房

 代表取締役

 洪昌督様

 

地方からカッコいいを発信するしまねびと

洪代表取締役

 

 島根県益田市を拠点にグラフィックデザインやウェブデザインの作成等を行っている(株)益田工房。パッケージのプランニングなどを通じて地域から世界を目指して2010年に起業し現在島根県益田市、東京都渋谷区にオフィスを構える。都会の企業に負けないカッコよくて、ファッショナブルなデザインを地方から発信するべく事業を行っている。

 

■どんな事業を行っていますか?

 依頼されたパッケージデザインやポスターのグラフィックデザイン、ウェブデザインの作成をしています。もともと家業で遊技場経営とホテル業をやっていてその経営を手伝うために益田へ帰ってきました。はじめは嫌々だったけど三年間やり続けて、家業が落ち着いて、もともとクリエイターになりたいという想いを実現するために起業しました。私にとって今の仕事は働いているっていうより好きなことをしているっていう感覚です。仕事は嫌々やるものではないと思っていますし、スタッフにも楽しんで仕事に来てもらえる努力をしています。規則で縛るのではなく個人の個性や感性に任せるようにしています。

 

■なぜ都市部ではなく益田市で起業しようとおもったのですか?

 東京での学生生活と益田に帰ってきて感じたことなのですが、地方には洗練されたカッコいいものや、おしゃれなものがなかったんですね。なんというか地味というか、CM等のビジュアルの差を感じていましたし、その差をなくしたい、地方の企業でも都会の企業に負けないデザインを生み出せることを証明したくて益田で起業しようと思いました。何より、どこで仕事をしてもいい作品を作り出すことができるということを証明したかったんです。今の時代、場所、時間にとらわれなくても働けるよっていうのを伝えたかった。それだけじゃなくて益田には、顔見知りが多かったので応援してくれる人が多くて起業しやすかったことかな。

 

■起業したときに苦労したことはなんですか?

 実績がないと仕事がこない世界なので、起業してからしばらくは大変でした。起業した当初は知り合いの人から仕事をもらったりしていて、利益度外視で仕事を引き受けたこともあって、正直最初のころはしんどかったですね。

 それでも、依頼者に求められた作品に対しては全力で応えるようにしていましたし、自分たちに作品を任された時には、クオリティの高いものを安く提供するように心がけていました。そんな中、益田市のマラソン大会のポスターのデザインの作成を市の方から依頼されたんです。そのポスターが採用されてから島根県内だけでなく、他県からの依頼も少しずつ増えていきました。作品を作るときはできるだけコストをかけないように心がけて仕事をしてきました。確かに高いコストをかければいい作品ができるのですが、そうではなく、低いコストでもよりクオリティの高い作品を作り出すことでユーザーのニーズに応えるようにしています。

 

■これからの展望を教えてください。

 島根で起業してから様々な人と関わる機会が増えていきました。学生時代はどちらかというと、人との関わりから避けていたので新しいことに出会う機会が少なかったのですが、仕事を始めてから人との出会いを大切にするようしてから新しいことに挑戦できるようになりました。

 今は、これまでにない新しいかたちのホテルを益田市に作るために挑戦しています。いずれは益田市だけでなく、世界中の人に自分が作った作品で感動を与えたいと思っています。

 

■会社概要

・創業年・・・2010年

・会社名・・・株式会社益田工房

・代表取締役・・・洪昌督、大石淳司、桑原宏幸

・所在地

 本社・・・島根県益田市あけぼの西町3‐14

 東京オフィス・・・東京都渋谷富ヶ谷2-21-15松濤第一ビル1F

・業務内容

 グラフィックデザイン、WEBデザイン、UI・UXデザイン、写真撮影、イラスト作成、

 プランディング、オリジナルサービス、プロダクトの企画・制作・販売、

 コミュニケーションプランニング全般、映像撮影

・HP・・・https://masudakohboh.com/(外部サイト)

 

■取材後記

(島根県立大学)宮下和也

 今回、島根県の益田市にある益田工房にて創業者である、洪さんにインタビューをさせていただきました。初めて益田工房さんの事務所にお邪魔させていただいたのですが、都会のオフィスを感じさせるおしゃれな空間でした。入口にこれまでの作品が展示されていたり、撮影機材や黒板など、これらの道具でどんな作品が生まれるのかなと。

 今回お話させていたいただいたときに感じた、従業員の個性を大切にしたり、利益よりも顧客のニーズにこたえることを大切にするといった、人を大切にする洪さんの人柄に自然と引き込まれていったのを覚えています。

 決して場所にとらわれず、地方でも自分のやりたいことを仕事にしている洪さんの働く姿に感銘を受けました。自分も物事にとらわれずに自由な発想でこれまで煮ないものを作り出していきたいと思いました。

 

取材の様子1

 

これまでの作品


お問い合わせ先

中小企業課

〒690-8501 島根県松江市殿町1番地
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・金融係(県内中小企業に対する融資、貸金業法及び割賦販売法、信用保証協会などに関すること)TEL:0852-22-5883
・管理係(高度化資金などに関すること)TEL:0852-22-6203
・商工団体係(中小企業等協同組合法、事業継続力強化アドバイザー派遣事業などに関すること)TEL:0852-22-6554
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