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教育長メッセージ:教育庁仕事納め式教育長あいさつ

 平成30年の仕事納めにあたりまして、ご挨拶を申し上げます。

 職員の皆さんには、この1年、県教育行政の推進に向けて、本当に真摯に全力を傾注していただきました。まずもって、皆様一人一人のご尽力に深く感謝申し上げたいと思います。

 私は、7月に就任しましたので、皆さんとほぼ半年間、一緒に仕事をしたわけですが、県内で教育に携わっていただいている多くの方々の力も借りながら、所管している様々な分野において、組織として成果を上げ、前進することができたものと思います。

 そうした中で、私なりに感じましたことを何点か申し述べたいと思います。

 

 まず、様々な場面で、これまでになかった事象への対応が求められていることです。

 行政の仕事では、「全く新しいものはほとんどない。何か参考になる事例がある。」とよく言われますが、こうした考えが通用しない場面が様々な分野で起こりうる、ということを示しているようにも感じます。

 自然災害とそれへの迅速かつ適切な対応もそうでありました。1月の豪雪・低温、4月の県西部を震源とする地震の発生、7月の豪雨、梅雨明けから続いた猛暑、さらには台風被害と、島根の教育にも大きな影響を及ぼす自然災害が重なるように起きた1年でした。皆様には、こうした安心・安全に係る危機管理の対応にも、全力で取り組んでいただきましたことに深く感謝申し上げたいと思います。

 

 また、社会の変化に伴い、学校が抱える課題が複雑化・多様化する中で、長年、大きな問題として認識されていたにも関わらず、課題解決に向けた動きが乏しかったものが大きく動き出した1年でもあったと思います。「教職員の働き方改革プラン」や「部活動の在り方に関する方針」、「教職員住宅の在り方に関する方針」など、まさに課題解決型の検討を精力的に進めていただきました。

 さらには、島根の教育を巡る「望ましい姿」への取組という位置づけでも、様々な挑戦をしていただいたものと思っています。「教育職員・学校事務職員の人材育成基本方針」、そして、「2020年代の県立高校の将来像について」の提言から、「県立高校魅力化ビジョン」のとりまとめへの取組、さらには、4月に開設した「幼児教育センター」にも、部局を越えた幼児教育支援への熱い期待が寄せられています。

 こうした前例のない取組に関しまして、皆さん一人一人に力を発揮していただきながら、「チーム教育庁」として方向性を示せたものと思っています。

 

 次に、教育庁に勤めている皆様の「働き方改革」についてです。県教育委員会が果たすべき役割が一層重要なものとなる中、「新学習指導要領への対応」、「教育の魅力化と地域連携の更なる進展」「人権同和教育の推進」「インクルーシブ教育システムの構築」「文化財保護と他県とも連携した情報発信」「教職員の健康の管理・増進」など、今後とも強力に取り組んでいかなければならない事項、また、方向性を導き出したり、解決していかなければならない課題など、各課・各室、また教育センターにおいて、多くの事項があります。

 これらの事項に、取り組んでいく際には、一人で抱え込むのではなく、早い段階からチームとしての対応をお願いしてきました。

 「どのような方向で」「どういうやり方で」「どういう順番で」といった認識を早い段階で共有することが、私たちの働き方改革にもつながっていくものと思います。

 

 「風通しのよい職場づくり」や「想像力の発揮」といったことは、庁内課長会議の場などを通して申し上げてきたところですが、お題目だけで終わっていたのではないか、と私自身、気になっていました。一方、特に若手の職員の皆さんはどうやって「仕事の仕方・進め方」を学んでいるのだろうか、との思いも持ちました。担当者と副担当者、先任の担当者と現任者、といった仕事の重なり部分、いわば「のりしろ」のような部分が極端に減っているようにも思います。

 そうしたことから年明けに、私が自分の経験をもとに、皆さんへのメッセージをお話する時間を設けることにしました。仕事を進める上でのヒントにしてほしいと思います。

 

 また、このことに関連して、一つお願いがあります。

 この年末年始の休みの間に、自分自身の働き方について少し考えてみていただければ、と思います。たくさんの業務を担当している中にあっても、そうした多忙な状況を改善できるアイディアはないか、あるいは、仕事以外の時間をもっと休養にあてたり、有意義に過ごすアイディアはないか、あるいは、家族や友人との時間、趣味の時間など、プライベートの部分の大切さを実感していただくことも大事だと思います。

 年明けに、「何が変えられるのか」「どう改善するのか」といった思いを持ち寄ってみんなで実践することも大きな前進につながるのではないかと思います。

 

 最後に、私が着任した7月から今月までの間にも、多くの子どもたちのはつらつとした活躍が見られました。

 世界少年野球大会の開催、夏のインターハイでは、陸上競技やレスリング、ホッケー、カヌーなどの入賞、全日本中学生ホッケー選手権大会の優勝、秋の国体では弓道の少年女子遠的の1位をはじめ、レスリングやボートなど多くの競技での活躍がありました。また、全国高等学校総合文化祭におきましては、小倉百人一首や自然科学、弁論部門での入賞がありました。全国和菓子甲子園や全国産業教育フェアにおいても準優勝、銀賞の受賞がありました。一昨日には、全国高等学校選抜ホッケー大会の決勝戦でわずかに及ばなかったものの、見事、準優勝を飾る快挙もありました。

 特別支援学校と国立天文台をインターネットで結んだ授業や、絶滅危惧にあった地鶏を復活させる取組、東京パラリンピック代表チームの合宿誘致を通した国際交流、食の縁結び甲子園全国大会での優勝など、学校と地域、あるいは企業や各団体と連携した特色ある取組が各地で展開されました。しまねの子ども達が光り輝く場面を多く見聞きすることができ、大変うれしく思いますとともに、先生方や教育庁担当課など関係の皆さんの大変な努力に対して敬意を表したいと思います。

 

 今年も残すところ、あと3日となりました。

 皆様が、ご家族や親しい方々とともに、健やかに、輝かしい新年をお迎えになりますことを心からお祈り申し上げ、仕事納めにあたりましての皆様へのお礼のことばといたします。

 


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