県議会答弁:令和8年2月定例会(角議員質問分)令和8年3月2日

(議員質問)

 島根県では定員割れでも不合格を出している。その理由を問う。

(教育長答弁)

  公立高校の入学者選抜は、その学校に期待される社会的役割や学科等の特色に配慮しつつ、「求める生徒像」や「選抜において重視する点」を踏まえ、その学校の教育を受けるに足りる能力や適性等を多面的に評価して選抜しております。

例えば、面接検査では、受検生の出願した高校・学科に対する関心や高校に入学してどういったことに取り組んでいこうとしているのか等を丁寧に聞き取った上で、様々な点を考慮し、評価しております。

 このように受検生の能力や適性等を総合的に選考した結果、最終的には校長の判断のもと、仮に定員内、いわゆる定員割れであったとしても不合格とすることはございます。

(議員質問)

 不合格となった生徒のその後の進路はどうなっているのか伺う。

(教育長答弁)

 県立高校の入学者選抜において最終的に不合格となった受検生のその後の進路につきましては、県教育委員会では把握しておりません。

(議員質問)

 高校を中途退学する生徒の状況を伺う。

(教育長答弁)

 県立高校からの報告によりますと、全日制・定時制・通信制を合わせた直近5年の中途退学者数は、令和2年度114人、3年度87人、4年度98人、5年度98人、6年度82人でございました。

 6年度の全日制での退学理由のうち、人数の多いものから、就職等の「進路変更」が20人、学校生活になじめない「学校不適応」が16人、「病気など」が5人とこの3つの項目が全体46人の約9割を占めております。

 なお、文部科学省の調査結果によりますと、本県に在籍する国公私立高校生の6年度の中途退学者数の割合は、全国平均1.4%に対し、0.6%と全国で最も低い水準でございました。

(議員質問)

 退学を希望した生徒との相談・助言など、どういった支援ができているのか、また、どのような支援につなげているのか伺う。

(教育長答弁)

 県立高校では、入学した生徒に対し、生徒一人ひとりの課題や悩みに応じたきめ細かい支援を行っております。一つには、学習面においては、生徒の習熟度に応じた少人数指導や個別指導による学習支援を行っています。二つには、不登校等により教室で学びづらい生徒に対しては、遠隔授業等により学びの継続を図っております。三つには、個別の悩みや課題等については、教育相談コーディネーターを中心とした校内の組織的な相談体制を整えた上で、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の専門家や外部機関等の協力を得ながら、解決に向けた支援を行っております。
入学後に様々な理由で学びの意欲を持ちながら退学を希望する生徒に対しては、全日制だけでなく定時制・通信制を含め転学先を紹介するなど学びの継続に向けた支援を行っております。

(議員質問)

 定員内不合格者ゼロの都道府県の取組について調査されているのか、定員内不合格者をゼロにする取組についての考えを伺う。

(教育長答弁)

 個別に調査は行っておりませんが、文部科学省が取りまとめている「高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査」により、全国の状況は把握しております。

 本県の入学者選抜では、特色選抜、一般選抜と全ての受検生に2回挑戦する機会がございます。その上に、出願先の制限はあるものの、一般選抜の第2次募集を行うことにより、公立学校での学びに意欲がある受検生の進路実現に向けた機会を最大3回確保しております。

 このように複数回の受検機会を確保していることに加え、先ほどお答えした入学者選抜の趣旨や入学者を受け入れる高校での限られた人員体制の中で適切な教育環境の確保ができるかといった観点から、直ちに定員内不合格者を無くす考えはございません。

(議員質問)

 生徒の学びたいという気持ちをどういった形で実現させていくのか、思い描いたとおりに先に進めない子どもたちをどう支えていくのか、考えを伺う。

(教育長答弁)

 中学生の学習指導や進路指導に対し、県教育委員会としまして、学力の実態把握や授業の質の向上など市町村教育委員会の取組に対し、必要な支援を行っております。例えば、中学生一人ひとりが学びたい高校での教育を受けるに足りる「確かな学力」の育成に向け、県の学力育成推進プランの考え方を共有しながら、学力の育成に取り組んでおります。

 入学者選抜の点では、先ほどお答えしましたとおり、本県は全国の中でも中途退学する率が低い状況が続いております。このことは、学習支援や相談体制はもちろんのことですが、入り口である入学者選抜にできる限りミスマッチが起きないよう、丁寧な選抜を行っている結果であるのではないかと推察しております。

 高校入学後の進路変更については、生徒個人個人の様々な悩みや思い、希望、考えを教職員との相談を通して、その生徒にとってより良い学びの環境を求めた結果としての進路変更でありますので、組織的にきめ細かな学習の支援や相談体制の充実等により、これまで同様、取り組んでまいります。

 最終的に高校を退学した生徒に関しては、必要に応じて連絡調整業務を担うスクールソーシャルワーカーを通じ、社会的自立に向けた支援により学びの意欲が継続するように取り組んでおります。

 議員から様々におっしゃっていただいた子どもたちへの心配、これは県教育委員会としても、同じように受け止めております。先般、総合選抜の方式を変えた時、その定員を最大4割ということで、いろいろな生徒の思いとか、希望を叶えるような定員枠を増やしたということもあります。先ほど申し上げましたように、それを含めて一般選抜と2回は必ず受けることができる、場合によっては3回目がある、さらに通信制の試験がその後にある、という状況を用意しているということでございます。

 入試制度を変えるときに現場の校長からいろいろ話を聞いております。結果的にどうして定員内不合格が出るのかという話を聞くと、面接をしても、本当に入りたい、この高校に入って学びたいという意欲をいろいろ引き出そうと、聞き出そうとしているのですが、それが出てこない、という受検生も多々おられまして、そういった生徒を入学させて引き続き3年間指導していくのは、ちょっと難しいと。こういったケースもございます。仮に、定員内不合格は出さないとした場合に、受けたら必ず合格になってしまうというのも学校運営としてどうかという思いも持っておりまして、決して冷たく断っているということではございません。そこの思いは議員と同じでございます。

 その中で、できるだけ公平公正であること、そういった制度を数年かけて構築して、今、このような入試制度をとっているということでございます。島根の子どもたちがしっかり育っていくという点については、思いは同じでございますので、中学校段階あるいは小学校段階での学力であるとか、生活指導であるとか、そういったことにも県教育委員会として、市町村教育委員会と協力して、小中学校を支援していきたいと考えております。

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