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報告第93号

 

(原田特別支援教育室長)

 報告第93号平成23年度特別支援学校(高等部・専攻科)の合格者数についてご報告する。

 まず、入学者選抜の概要についてご説明する。選抜検査を平成23年2月3日に、全ての特別支援学校12校で実施した。当日4名の生徒が体調不良により欠席したが、各学校で追検査の手続をとり、2月7日に2名、8日に1名、10日に1名と計4名全て受検を終えたところである。

 検査内容については、12校全てにおいて同一の面接を行っている。但し、盲学校の高等部保健理療科、専攻科理療科、専攻科保健理療科においては、併せて学力検査及び身体機能検査を実施している。卒業後に、あんま師、はり師、きゅう師の国家試験を目指すため、盲学校だけは、学力面及び視力、指の力、末梢神経等の身体面の検査を行っている。

 続いて合格者数について資料の(2)をご覧いただきたい。出願者数は合計180名であった。昨年度は206名の出願があったが、中学3年生の特別支援学級及び特別支援学校中学部3年生の在籍者数が、昨年度は今年度と比べて21名多かったということである。出願者数については、第1希望と第2希望の両方を特別支援学校の併願とした者、例えば第1希望を松江養護、第2希望を出雲養護とした者については1名と数えている。

 合格発表は平成23年2月17日10時に行った。発表の方法は、各特別支援学校に合格者の受検番号を掲示し、その後、中学校から直接書類を取りに来るという方法を従来とっている。

 受検者数179名に対して合格者数は179名であり、受検者全員が合格したということになる。出願者数180名と受検者数179名の差異の1名は、受検までに私立高等学校の入学が決まり受検を辞退した者である。昨年度についても受検者総数202名に対して合格者数202名であり、全員合格であった。

 なお、合格者179名のうち、本日3月25日現在で8名の入学辞退者がある。このうち5名は公立高等学校への、3名は私立高等学校への合格が決まっている。

 従来、特別支援学校高等部の合格者数については、教育委員会会議において報告事項として附議していなかったが、今年度より報告事項として附議させていただたく。

(渋川委員)

 知的障がいについては、例えばテストによって障がいの対象者が決まるものなのか。

(原田特別支援教育室長)

 知的障がいに該当するのかについては、医師の診断の他、児童相談所や教育センター等の専門機関の知能検査等によって調べる方法がある。早い段階から、教諭や養護教諭、幼稚園職員等々が日々指導・観察する中で、知的な遅れについて社会性やコミュニケーションの側面から総合的に判断を行い、知的障がいのある児童生徒であるのかを見きわめている。

 近年、通常学級においても、知的障がいであるのか、それとも学力の遅れであるのか、非常に判断に困るような場合がある。そのようなときは、教育委員会事務局職員が学校に出向いて、実際に子どもの授業の様子を見させてもらい、又、教員から話を聞いて、その学校で知的障がい児への支援がどの程度行われているかということを判断した上で、受検の資格を与えている。

(渋川委員)

 ということは、公立や私立高校へ合格したため辞退をされた人は、それらの高校での学習も可能であるということなのか。

(原田特別支援教育室長)

 そのとおりである。例えば、公立高校、私立高校及び特別支援学校の3つを受検するというケースもある。多くは、公立高校に合格した場合はそちらに入学するようである。公立高校に不合格であった場合は、私立高校、そして最後に特別支援学校を選ばれることが多い。公立高校も私立高校も、その学校の教育課程で学んでいける力があると判断をされて入学を許可されている。

(渋川委員)

 特別支援学校ではなく、高等学校に進学した生徒がこの先どのような支援を受けて社会に出ていくのかと思うと多少心配な部分がある。

 高等学校から特別支援学校へ転校するような例もあるのか。

(原田特別支援教育室長)

 そういった例はある。高等学校へ入学したものの上手く適応できずに苦しんでいる子どもが、編入学という方法で、知的や肢体不自由、病弱の特別支援学校に転校するということも当然ある。

(北島委員長)

 選抜検査で行う面接は全て同一ということであった。子どもの状態は一人一人全く違うのではないかと思うのだが、どのような面接を行っているのか。

(原田特別支援教育室長)

 面接については項目を統一させている。その項目は委員会を開いて検討した上で決定している。

 おっしゃるように子どもの状態は様々であり、例えば、面接会場に入れない子ども、車から降りることのできない子どももいる。面接は個々人に応じた形で、例えば、面接会場だけに固定することなく廊下で対応したり、内容も趣旨に沿った形でより簡易な言葉に直して子どもが理解できるようにして行っている。また、盲学校の理療科等には50歳、60歳の受検生も当然あるので、そういった方々にも対応できるようなやり方で面接を行っている。基本は定めているが、その個に応じた形の言葉のかけ方等々については、当然配慮している。

 

 


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