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報告第68号

 

(小林高校教育課長)

 報告第68号平成23年3月県立高校卒業予定者の就職内定状況についてご報告する。

 資料5の上の表をご覧いただきたい。平成16年度から22年度までは10月末現在の比較である。その下に、また21、22年度とあるが、リーマンショック後の就職状況が大変厳しかったため、昨年度から11月末現在についても改めて統計を取っており、この2年間の状況を示している。この11月末の状況を比較して説明させていただきたい。

 まず、就職も進学も含めた卒業予定者は、昨年度の5,386人から5,126人に減っている。内定率は昨年度の11月末は82.7パーセントであったが、今年度の11月末は79.7パーセントということで3ポイント落ちている。ただし、就職希望者数の実数は昨年度は県内が666人であったのに対し、今年度は771人で105人増えている。一方、県外就職希望者は昨年度の336人に対して、今年度は279人と減っているところである。県内と県外をあわせた就職希望者の実数は、昨年度と比べて卒業予定者数が減っているにもかかわらず、増えている状況である。

 内定の状況は、今年度は11月末で県内595人、県外242人、計837人で実数は昨年度より増えているが、未内定者は213人であり、内定率は落ちており、我々としてもしっかりしなければならないと思っている。

 中ほどのグラフについては、10月末現在の数年間の比較であり、状況や傾向を見ていただければと思う。右側の棒グラフでは、昨年度から就職希望者の実数が増えている点がご覧いただけると思う。右下の図の3をご覧いただくと、県内就職希望者の割合が66.5パーセントから73.4パーセントと非常に増えており、県外希望者の割合は34.5パーセントから26.6パーセントに減っている。学校も内定を得るため、一生懸命取り組んでいるが、労働局、ハローワーク、商工労働部などから対策も出てきているので、これらの関係機関と連携しながら、何とか未内定者がなくなるようにやっていきたいと思っている。

 資料の一番下の欄について、校種別で内定率を出したところ、普通科が73.7パーセントで未内定者41名、農業が81.9パーセントで未内定者25名、工業が95.9パーセントで未内定者13名となっている。商業は72.4パーセントで未内定者69名で、女子の就職が厳しい状況があり、松江商業高校や情報科学高校などで事務、販売、小売といった職種を希望する生徒の就職が非常に厳しいと聞いている。

 また、従来は高校生の就職は、例えばある高校に求人票が来ると、それに従って生徒を推薦すれば、大体採用してもらえるという非常にありがたい状況もあったが、昨今は企業も幅広く人材を求めている状況であり、求人票を送る学校が非常に増え、試験による選抜でなかなかうまくいかない生徒が増えているといった状況も聞いている。3月末までのところで何とか内定が得られるよう、関係機関との連携を深めて指導していきたいと思っている。

(安藤委員)

 県内の就職について、大きく東部、中部、西部というように分けた場合、例えば西部の生徒が東部を希望することもあると思うが、その希望に沿ってその地域で就職できるのか。

(小林高校教育課長)

 県内と県外をあわせた内定率で見ると、松江地区は77.5パーセント、雲南地区は73.2パーセント、出雲地区が89パーセント、大田・邑智地区が81パーセント、浜田・江津地区が87.3パーセント、益田地区が93パーセント、隠岐地区が52.6パーセントとなっており、隠岐地区は厳しい状況だと思っている。

(山本委員)

 卒業予定者数が260人減っているにもかかわらず、就職希望者数が増えていることについては、何か要因があるものか。

(小林高校教育課長)

 昨年度は就職を希望していたが、なかなか状況が厳しかったため、途中から専門学校などへの進学に切り替えたと思われる生徒がだんだん増えた。今年度は、なかなか実態がつかめないところであるが、経済的に厳しく、進学が難しい状況もあるようである。就職希望であったが、専門学校に進みたいという生徒に奨学金を出す制度もあるが、学校からは、家庭の経済状況でなかなか進学できない生徒がいるというような話も聞いている。ただし、まだ進学に回る可能性もあるので、最終的にどうなるかは分からない。

 

 


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