• 背景色 
  • 文字サイズ 

報告第11号

(鴨木総務課長)

 報告第11号平成21年度6月補正予算案の概要についてご報告する。

 島根県の6月補正予算案は昨日公表をしたところである。

 県全体の予算額として、予算規模454億円で6月補正予算の規模としては過去最大である。ただし、今回の補正予算は、現在の景気の状況にかんがみた経済危機対策が中心になっている。今日の我が国の経済状況は短期間で急速に回復することがなかなか見込みにくいということで、国も地方公共団体も約3年程度をかけてじっくり景気回復に取り組むという趣旨から今回の補正予算案は21年度から23年度にかけた3年分の財源手当てをする部分も含んだ補正予算になっている。454億円のうち平成21年度に実際に執行する事業費は230億円である。平成21年度から23年度にかけて行う事業の財源として、基金に積み立てておく予算が224億円である。今回、教育委員会の関係予算として8億2千万円余を予算案として計上している。230億円の事業規模に比較すると教育委員会関係の予算は3.6%程度になる。

 資料1の3の一番下の部分であるが、今回、国において14兆7千億円弱の規模の未曾有の経済危機対策予算を編成されたが、雇用対策、金融対策、産業振興を中心に国の予算が編成されたことがあり、国の予算に連動して編成をした島根県の予算についても、メニュー、事業規模としてはおおむね同様の傾向になっている。国の補正予算の中で、県・市町村教育委員会に関連する予算分が5,400億円余で、国においてもシェアが3.7%程度になっているので、国の事業規模におおむね応じたようなシェアで島根県の予算も編成することができた。

 なお、文部科学省の所管する予算だけではなく、知恵を絞り安全安心など、様々な観点での予算、あるいは財源を活用し、今回の8億2千万円余の予算案を編成をしたところである。

(平尾教育施設課長)

 県立学校実験実習設備等整備事業について、事業費1億6,327万2千円である。1点目の理科教育設備整備事業であるが、平成24年に新学習指導要領の移行に伴い、理科の授業量の増加、また、観察とか実験活動の充実の対応のために、老朽化設備の更新のために理科教室の充実を図るものである。2点目の特別支援学校情報機器整備事業であるが、様々な障害のある生徒がタッチパネル方式や特別仕様のコンピューターを活用して教育に参加するものである。

 学校施設の改修・環境改善事業について、事業費3億3,496万5千円である。概要の1点目の学校施設バリアフリー化事業であるが、障害のある人もより広く教育を受けることと、身体障害者、高齢者のだれでも利用できるように県立学校のバリアフリー化を行うものである。2点目の校舎等大規模修繕事業であるが、建設後概ね15年を経過した校舎・体育館を総合的にリフレッシュし、教育環境の向上と建物の恒久性、安全性を維持するものである。3点目の校舎等小規模修繕事業であるが、学校施設の修繕等を実施するものである。学校の安全安心の基盤整備の一環としている。4点目の県立学校アスベスト対策事業であるが、基準以上のアスベストの含有が判明した県立学校の除却工事をするものである。既に公表しているが、横田高校の特別教室棟の階段室、松江東高校の屋内運動場、そこの中の観覧席や階段室等で、飛散する状態ではない。

 県立学校等地上デジタル放送設備整備事業について、事業費6,210万8千円である。概要の1番目の受信基盤整備であるが、平成23年7月から完全移行するためにテレビのアンテナや配線等を行うものである。

(倉本高校教育課長)

 県立学校等地上デジタル放送設備整備事業の高校教育課対応分についてである。概要の2番目の教育用テレビ整備であるが、地上デジタル化への対応のためテレビの本体を各県立学校に設置をするもので、内容的には高等学校分が38台、特別支援学校分が24台である。

 学校管理運営費について、1点目は松江養護学校のスクールバスが現在使用年数13年を超えており、安全性を考えて更新をするものである。2点目は出雲養護学校の中庭の芝生化ということで、既に芝生化をしたところがあるが、大分枯れてきているため整備し直すものである。

(秋利義務教育課長)

 子ども読書活動推進事業について、今年度から全小中学校に学校図書館司書、あるいはボランティアの配置の支援を市町村に対して行っているが、今回それに加えて3つの事業を予定している。1番目は学校図書館パワーアップ事業で、小中学校で15校を推進校として指定し、学校図書館の環境整備を行うということで、1校当たり50万円を予定している。2番目は子ども読書活動啓発事業で、学校司書、あるいはボランティアが学校現場でどのように学校図書館を活性化していいかわからないことがあるので研修用のDVDを作成するものである。3番目はしまね子ども読書コンクールで、読書活動や学校図書館活用教育の実践を公募し、優秀実践校を表彰するもので、10万円の図書券を6校へ考えている。

(小池保健体育課長)

 島根県スポーツ競技力・元気アップ事業について、事業費は1億4,600万円余である。

 内容は大きく3つあり、1番目はスポーツ競技力向上事業で、近年低迷している国体順位を少しでも上げるために県外遠征を中心とした競技力向上を目指す事業である。2番目は、競技備品整備補助事業でくにびき国体等のときに整備した高額な競技用備品等がかなり老朽化しているので計画的に更新するものである。3番目は総合型地域スポーツクラブ活動特別推進事業で、生涯スポーツの振興の観点から、特に総合型地域スポーツクラブの活動を支援する事業であり、事業期間は3カ年で、県体協で基金造成を行うものである。

(大矢生涯学習課長)

 「ふるさと島根」子ども交流の旅事業について、事業費は2,040万円である。現在、ふるさと教育を全小中学校がそれぞれの地域で取り組んでおり、それをさらに広域的な全県の取り組みに発展させたいと思っている。

 「ふるさと島根」東西交流の旅であるが、自らの生活圏域を越えて地域を知る機会の少ない児童・生徒を対象に、県東西地域の施設を相互に訪れ、それぞれの地域の歴史文化を学び、交流する体験学習事業である。これは東の隠岐、出雲部の児童生徒を西の石見、そして相互であるので、西の石見から隠岐、出雲部へ招いて体験実習を行う事業である。

 2番目は、「ふるさと教育」交流の旅in隠岐であるが、特に出雲、石見地域の児童・生徒にとっては、隠岐を訪れる機会は非常に少ないが、これまで積み上げてきたふるさと教育の実践校の代表グループを選出して、一堂に集って教育実践を持ち寄った交流会の開催や、訪れることの少ない隠岐の歴史文化を学ぶ体験学習を実施する事業である。これらの事業については島根県文化振興財団に21年度予算で一括基金造成して、3カ年にわたり事業を実施するものである。1番目の東西交流の旅は毎年、2番目の隠岐の事業は平成22年度の単年度の実施を予定している。

 社会教育施設設備等整備事業について、事業費は3,707万9千円である。1番目は図書館エレベーター改修工事であるが、これは昭和43年に現在の図書館ができたときに設置されたエレベーターが非常に老朽化しており、利便性向上のため改修を行い、車いすにも対応できるようにするものである。

 2番目は青少年の家環境対策事業であるが、平成3年に整備した18年になる老朽化の著しい送迎バスを環境対応車に更新するものである。あわせて、来年4月に生涯学習推進センターが移転することに伴い、社会教育主事養成研修が実施可能となるような環境を整備するために、光ファイバーの設置を行うものである。

(卜部文化財課長)

 八雲立つ風土記の丘環境整備事業について、1番目は便所改築(改修)事業で、八雲立つ風土記の丘には3カ所トイレがあるが全部くみ取り式になっており、不評であるので既存の建物を利用しながら水洗化を図っていきたい。

 2番目は竹木処理機購入であるが、風土記の丘にいっぱい竹木が生えており、竹木の伐採、処分をするために、木や竹を差し込んでいくとチップになる機械を購入するものである。

 文化財資料整理・データベース化事業について、緊急雇用対策で実施するもので事業費は900万円余である。指定文化財等の資料整理、データベース化、寄贈古文書、古図面、図書類のデータベース化、また石見銀山総合調査事業に係る資料整理のための作業員を日々雇用する経費である。

(鴨木総務課長)

 資料1の11から1の14までは国の経済対策の予算の概況を示した資料である。合計額が14兆7千億円弱である。教育委員会の所管事業として直接使えるメニューは、今回国の予算としては非常に限られたものになっている。そういった点もあり、実際に今回6月補正予算として編成したものの多くは、資料1の14の(8)地方公共団体への配慮の2番目に地域活性化・経済危機対策臨時交付金1兆円とあるが、これは今回の経済対策が基本は国庫補助事業が中心になっており、国庫補助事業を地方団体として執行すると、いわゆる裏負担としての一般財源が必要になる。その部分についても、今回はこの交付金で地方団体が財源に苦しむことのないように、いわば一般財源相当の部分についても措置をされた。その部分を活用して、近年のマイナスシーリングの中で本来は手がけたいがなかなかできなかったものを財政当局と折衝する中で予算化をすることができたという概況である。

 

 

 

 

 

 

 

 


お問い合わせ先

島根県教育委員会

〒690-8502 島根県松江市殿町1番地(県庁分庁舎)
島根県教育庁総務課
TEL 0852-22-5403
FAX 0852-22-5400
kyousou@pref.shimane.lg.jp