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報告第2号

 

(倉本高校教育課長)

 報告第2号平成21年度島根県公立高等学校入学者選抜学力検査の結果の概要についてご報告する。

 高校の入試問題の問題作成にあたっては、中学校指導要領に沿い中学校の日頃の学習で積み上げられた基礎学力をはかるものであるとともに、単なる知識だけではなく、思考力、判断力、表現力等を問うものとなるよう配慮した。その結果について全受験者の得点状況及び受験生の約1割を抽出しデータを出したので、その結果に基づいて概要の報告をする。

 すべての教科に共通して言えることとして2点ある。1点目は基礎的、基本的な事項については中学校での学習成果がうかがえ、ほぼ定着している。

 2点目は出題の意図を的確に読み取り理解する力や論理的、総合的に考え、表現、処理する力の育成が望まれる。

 それぞれの教科ごとの問題別、正答率、あるいは得点分布状況については、中学校、高校からの調査結果に基づきさらに細かく分析をし、それを冊子としてまとめて各中学校、高校へ送付することとしている。

 資料2の2について、学力検査得点状況は各教科とも昨年度に比べると平均点が上がっている。その結果、5教科総合の平均点が299.8点で、昨年度より26.1点上昇した結果になっている。

 その中で特徴的であった数学、社会、理科の3教科の理由についてであるが、数学は平均点49.1点でやや低くなっている。例年、第1問は基礎的、基本的な知識、技能を問う問題を出しており、例年正答率が高いが、今回はその中にやや難易度の高い問題があり、正答率が低かった。そのほかの問題についても、問題文を読み取るまでに時間がかかり時間不足になった受験生が多かったことなどが考えられる。

 社会は平均点63.6点でやや高くなっている。例年正答率が高かった問題について今年度はさらに正答率の高い問題があった。全体的に基本的事項を問う問題がやや多かったこと、さらに中学校での学習の成果が出てきているということで、基本的なことについては中学生が概ね理解をしていることが考えられる。とりわけ歴史、あるいは公民の問題についてはかなり得点率が高く、成果が出ていると考えられる。

 理科は平均点66.4点でやや高くなっている。化学領域の問題や物理領域の問題で得点率が上がっている。さらに記述のかわりに選択問題が増えたことにより得点率が高くなったことも考えられる。

 資料2の2の「3学力検査に対する調査結果」について、これは中学校、高校の両方に調査をしたものである。

 平均点の低かった数学については中学校、高校とも問題の程度をもっと下げる、分量についてももっと少なくする、という意見が多く、逆に平均点の高かった理科については問題の程度をもっと上げる、という意見が多かった。

 国語については中学校と高校で調査結果に一部差があるが、これは問題を見ただけの中学校と採点をした高校との間に若干の違いが出てきたものと考えている。

 資料2の3の各教科の得点分布について、国語はほぼ例年並みであるが、例年に比べて高得点者、低得点者が少なくなって平均点あたりにかなり集中している。

 数学は昨年度に比べて平均点が高くなったので、低得点者が減った分布になっている。

 社会、理科、英語については、ここ3年分布の形に変化はなかった。

 5教科の総点は平均点が高くなったことにより高得点者が多い分布になっている。

 今後さらに問題、内容、あるいは調査結果等をもとにして、今後の問題作成に当たっていきたいと思っている。

(石井委員)

 総合点が総体的に高過ぎたという判断があるのか。

(倉本高校教育課長)

 資料2の3に平成元年度から平成21年度までの総合点を出している。この中で見ると決して高過ぎることはないと判断している。したがって、点数的には妥当な数字が出ていると判断している。

 

 

 

 


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