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報告第62号

(和田管理監)

 報告第62号石見銀山遺跡調査活用委員会の開催についてご報告する。

 世界遺産になった石見銀山遺跡について、登録後の新たなスタートとして、指導体制の再整備ということで、調査活用委員会を設置し、第1回の委員会を開催したところである。

 今回の調査活用委員会は、これまでの調査研究や保存管理に加えて、活用の面での検討も行い、より幅広く行うため設置したものである。

 委員長は、町田章前奈良文化財研究所所長で、県の文化財保護審議会の会長をしている。委員は名簿のとおりであるが、考古学や歴史学等の人文科学系の専門家、自然科学系の専門家、活用ということに関しては、地元の有識者にも加わってもらい多方面から意見をもらうことにしている。

 任期は3年以内である。

 第1回の委員会の概要についてであるが、今後の調査研究についての意見としては、「銀山に興味のある学生も多いので、調査過程を見せるなど大学を超えて調査研究に参加できる仕組みを考えてほしい」、あるいは「中高生などの若い人を育てていく仕組みを調査研究の中に加えてほしい」という意見があった。

 今後の整備についての意見としては、「ヘビノネゴザなど銀山特有な植生の説明板の設置」などについて意見があった。

 保存管理及び活用についての意見としては、「住民生活との調和を図りながら来訪者の受け入れをしていかなければいけない」ことや、春からは一番大きな坑道である大久保間歩を含めた周遊ルートを設定することにしているが、「例えば石見城や矢滝城など銀山から離れた地点へもつながる広域的な見学ルートを整備してはどうか」、「龍源寺間歩に観光客が集中する傾向があり、より広いエリアに分散していく仕組みが必要である」、「訪れるたびに理解が深まっていくような学びの仕組みがあれば良い」という意見があった。

(渋川委員)

 大久保間歩の見学方法について、コウモリなどの自然に配慮するために、制限なり、工夫が必要であると思う。

(和田管理監)

 新たに公開を予定している大久保間歩は山の中にあり、一般の方に自由に入ってもらうのは、安全面、管理面で問題があるため、例えば20人程度を一つの団体にしてガイドをつけて、さらに安全管理要員を別につけて、入ってもらうような仕組みを検討している。

 冬の間は、コウモリの越冬の場所でもあり、観光客に入ってもらうのを遠慮してもらう期間を設定して、龍源寺間歩に比べれば制限つきの入場、公開にすることを検討しているところである。


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