日本脳炎について

日本脳炎は、日本脳炎ウイルスによっておこるウイルス感染症です。

日本脳炎は東アジア・東南アジア・南アジアにかけて広く発生しています。日本でも、かつては患者が多くみられましたが、予防接種の開始により、患者数は著しく減少しました。

日本脳炎ウイルスは、蚊(コガタアカイエカ)によってブタから人に伝播します。日本脳炎は、高温多湿な気候で、ブタなどを飼育し、蚊の発生しやすい水田のある地域に多く発生しています。

日本脳炎のリスクのある国を色で示した図で、日本も含まれています。

図:日本脳炎のリスクのある国(2012年地点)[検疫所ホームページより引用]

 

日本脳炎の流行状況について

 当県では、平成11年(1999年)の届出制度が開始してから合計5名の患者が確認されています。益田保健所では平成28年(2016年)に1名患者発生の報告がありました。

 日本脳炎ウイルスの蔓延状況及び活動状況を把握するため、当県は毎年ブタにおける日本脳炎ウイルスHI抗体保有状況を調べています。この調査により日本脳炎ウイルスが島根県にも分布していることがわかっています。

<関係リンク先>
【感染症情報センター】県内の日本脳炎患者発生状況

【国立感染症研究所】夏季におけるブタの日本脳炎抗体保有状況(外部サイト)

 

2019年9月19日現在のブタにおける国内の日本脳炎の抗体価の保有状況を示したグラフです。

図:国内のブタにおける日本脳炎の抗体保有状況(2019年5月~9月)[国立感染症研究所ホームページより引用]

 

原因と感染経路

日本脳炎ウイルスが原因です。
日本脳炎ウイルスに感染しているブタ・ウマ・鳥類を吸血した蚊がヒトを刺すことによって感染します。
ヒトからヒトへの感染はありません。

 

日本脳炎の症状について

6~16日の潜伏期間の後、38℃以上の高熱、頭痛、悪心、おう吐、めまいなどを呈し、小児では、腹痛、下痢も多くみられます。その後、意識障害やけいれん、体の麻痺などが起こります。
乳幼児や高齢者では後遺症が残る確率も高く、発病したときの致死率は20~40%といわれています。
ただし、感染しても発病するのは100~1,000人に1人程度で、大多数は無症状のまま(不顕性感染)経過します。

 

治療について

特別な治療法はなく、症状に応じた対症療法が行われます。
 

予防法について

有効な予防法は、ワクチン接種です。

予防接種法に基づく定期予防接種が行われています。

また、日本脳炎の流行地域に行く際は、蚊に刺されない工夫をする必要があります。

 

予防接種について

平成7年4月から定期接種として以下とおり実施しています。

第1期:生後6カ月以上90カ月未満の間に計3回

・[初回]標準的には3歳以上4歳未満の間に接種。

・[2回目]初回から6日から28日空けて接種。

・[3回目(第1期追加)]2回目終了後6か月以上空けて接種。標準的には1年以上空けた4歳以上5歳未満の間に接種。

第2期:9歳以上13歳未満の間に1回。標準的には9歳以上10歳未満で1回。

※平成7年4月2日から平成19年4月1日までに生まれた方で、20歳未満の方は、平成17年5月30日から平成21年度にかけて実施された日本脳炎積極的勧奨の差し控えにより、特例接種対象者として予防接種を受けることができます。詳しくはお住まいの市町の予防接種担当窓口にお問い合わせください。

<関係リンク先>
【国立感染症研究所】日本における予防接種スケジュール(外部サイト)

【厚生労働省】日本脳炎ワクチン接種に関するQ&A(外部サイト)

 

蚊に刺されないための予防について

こちらのページをご確認ください。

 

もっと詳しい情報をお探しの方に

以下のリンク先を参考にしてください。

【島根県感染症情報センター】日本脳炎について

【厚生労働省】日本脳炎について(外部サイト)

【国立感染症研究所】日本脳炎について(外部サイト)

【検疫所】日本脳炎について(外部サイト)

【東京都感染症情報センター】日本脳炎について(外部サイト)

 

企業広告
ページの先頭へ戻る