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平成15年度当初予算の概要


1平成15年度地方財政対策等の概要

  •  平成15年度の地方財政は、地方税収入や地方交付税の原資となる国税収入が大幅に減少する一方で、公債費の累増等により、過去最大規模の財源不足が生じるものと見込まれた。

  •  このため、平成15年度の地方財政計画の歳出については、国の歳出予算と歩調を合わせて、経費全般にわたる徹底した見直しと重点的な配分を図るとともに、中期的な目標の下で、定員の計画的削減等による給与関係経費の抑制や、地方単独事業費の減額を図り、財源不足額の圧縮と借入金の抑制を図ることを基本として地方財政対策が講じられた結果、地方財政計画の規模は、86兆2,100億円程度となり、対前年度比で2年連続のマイナス(△1.5%程度)となった。
  •  中でも、投資的経費に係る地方単独事業については、「構造改革と経済財政の中期展望」(H14.1.25閣議決定)の最終年度である平成18年度までの4年間で、逐次、景気対策のための大幅な追加が行われていた以前の水準を目安に事業規模の抑制を図ることとされており、平成15年度地方財政計画では、対前年度比5.5%の減となっている。

  •  地方財政対策においては、経費全般についての徹底した節減合理化に努めた上でなお、通常収支で約13兆4,500億円という過去最大の財源不足が生じる見込みとなったため、平成13年度に講じた平成15年度までの間の制度改正を踏まえ、通常収支に係る財源不足補てん策としては交付税特別会計における借入金を廃止し、財源不足のうち建設地方債(財源対策債)の増発等を除いた残余については国と地方が折半して補てんすることとし、国負担分については国の一般会計加算(臨時財政対策分)により、地方負担分については臨時財政対策債(赤字地方債)により、その全額を補てんすることとされた。

  •  なお、平成14年度補正予算に係る地方財政措置において臨時財政対策債に代わるものとして措置することとされた交付税特別会計借入金の元利償還等に起因する財源不足約3,000億円については、別途、臨時財政対策債の発行により対処することとされた。

 

財源不足額13.4兆円 地方交付税5.7 国の一般会計加算0.2
(既往法定分等)
国の一般会計加算5.5
(臨時財政対策分)
財源対策債1.8  
臨時財政対策債5.5
臨時財政対策債0.3
(H14補正対策特会借入償還分等)
※表示単位未満四捨五入の関係で合計と一致しない。


  •  また、「平成15年度予算編成の基本方針」(H14.11.29閣議決定)において、「改革と展望」の期間中に、国庫補助負担金、地方交付税、税源移譲を含む税源配分の在り方について三位一体で改革を進める方針が示されたが、今回の地方財政対策では、この改革の「芽出し」として、平成15年度予算において削減される国庫補助負担金のうちその対象事業を引き続き地方が主体となって実施する必要のある義務教育費国庫負担金等の一般財源化について、地方交付税の増額等によりその全額を確保するとともに、その8分の7に相当する部分を国が負担するという、従来の一般財源化のケースにはない特別の財源措置が講じられた。

一般財源化影響額2,300億円
・義務教育(共済長期負担金等)2,200
・在宅福祉等200
地方交付税1,200(1/2) 地方(1/4)300
(交付税特会借入金)
国(3/4)900
(交付税特会借入金)
地方特例交付金1,200(1/2)  

※表示単位未満四捨五入の関係で合計と一致しない。

2.平成15年度当初予算編成の考え方

本県の財政状況

  •  本県の財政は、昨年10月公表した「中期財政見通し」(H15〜H19)や昨年12月に策定した「島根県財政健全化指針」に示したとおり、次のような収入・支出両面にわたる複合的な要因により極めて厳しい状況にある。

  1. 収入面においては、長引く景気の低迷による県税の減少に加え、国・地方を通じた長期債務残高の累増等を背景とした財政構造改革により、地方交付税についても公債費等歳出に連動するものを除いた実質的に自由に使える部分が平成13年度以降減少に転じるなど、本県の生命線とも言える経常的一般財源収入が予想を超えて大きく減少していること。
  2. 支出面においては、我が国が本格的な高齢社会を迎える21世紀初頭までの期間が国・地方を通じて高い投資水準を維持できる最後の貴重な期間と位置づけ、長期計画等に登載された戦略プロジェクトや立ち遅れた社会基盤の整備を促進するための公共事業を積極的に実施してきたことなどにより、県債残高が累増し、その償還が本格化するのに伴い公債費が急増していること。

 

予算編成の基本的考え方

  •  平成15年度当初予算においては、このような本県の厳しい財政状況を踏まえ、中期財政見通し及び財政健全化指針に基づき、本県財政の健全化を強力に推し進めることとした。

  •  特に、「今後10年間起債制限比率18パーセント台以下」「10年後の基金残高概ね500億円以上」という財政健全化に向けた目標を達成するため、地方単独事業を中心に投資的経費を抑制することとした。

  •  また、サマーレビューの検討状況等も踏まえ、事務事業の徹底した見直しや思い切った縮減を図るとともに、県民の理解を得ながら財政健全化の取組みを進めていくために、人件費についても総額の抑制を図ることとした。

  •  一方、経済・産業を再生し産業競争力の強化を目指す「経済活性化戦略」を柱の一つに据える国の構造改革の方向性や本県の厳しい雇用・経済情勢を踏まえ、「当面の雇用対策及び建設産業対策の方針」(H14.11.19県雇用対策本部決定)に基づく雇用創出対策や地域資源を活かした特色ある産業の形成など地域の自立や活性化に資する施策については、積極的かつ重点的な予算配分を行うこととした。

  •  なお、平成15年度当初予算は、4月の統一地方選挙を控え、「骨格予算」とし、新たな政策判断を要する新規政策的事業については、改選後の6月補正予算(「肉付け予算」)に委ねることとした。ただし、地域経済や住民生活に密接に関連するなど早急な対応が求められるもの、施策のあり方について既に一定の方向付けがなされているもの等については、新規事業であっても当初予算に計上することとした。

 

3.平成15年度当初予算の概要

重点分野の積極的な推進

  •  平成14年度予算に引き続き、本県独自の重点分野の事業で、顕著な政策効果があり雇用の創出や税源かん養につながる新たなソフト事業については、政策的事業として所要額要求を認め、重点的な予算措置を行った。特に、複数の部局が横断的に取り組む事業を積極的に推進した。

【重点的に推進すべき7分野】

(1)環境問題への対応(2)少子高齢化への対応(3)地域の活性化(4)新行政システム・地方分権の推進(5)産業の振興・雇用の創出(6)人材の育成(7)IT施策の推進

歳出の効率化と質的改善

 

  •  既存事業については、準政策的事業、経常的事業・施設等維持管理費等を対象にマイナス5%シーリングを設定し経費の節減合理化を図るとともに、サマーレビューにおける検討状況等を踏まえ、事業の優先度と費用対効果を明確にした検証を行い、存続する意義の乏しい事業や投資効果の少ない事業については、積極的に廃止又は縮小した。また、外部委託が適当な事業については、積極的にこれを推進し効率化を図った。

  •  県が人的、財政的関与を行っている外郭団体については、前回の見直し方針(H12.2)の積み残し、包括外部監査や行政監査の報告、さらには県議会行財政改革調査特別委員会の報告等を踏まえ、組織体制・事業内容等を十分チェックした上、組織のあり方、県の関与や財政支出のあり方について所要の見直しを行った。(平成15年度において、社会経済情勢の変化等を踏まえた外郭団体の一斉見直しを行う予定)

投資的経費の抑制による県債の適切な管理の推進

  •  公共事業については、公債費の増こう抑制等の観点から、財政健全化指針で示した集中改革期間(H15〜H17)において、地域経済・県民生活への影響に配慮しつつ、他県に比べ高い水準にある投資規模を本県の財政力に見合った水準まで引き下げることとし、特に財政負担の重い単独事業を中心に、大幅なマイナスシーリングを設定した(補助△20%、単独△40%)。ただし、道路(補助道路・県単道路のうち合併推進分)及び下水道については、引き続き積極的に推進するためゼロシーリングとし、重点的な予算配分を行った(公共事業全体の対前年当初比:△15.5%)。なお、補助公共事業の一部については、国の補正予算に対応し、平成14年度2月補正予算に前倒し計上することとした。

【参考】公共事業全体:[H15当初+H14.2補正]/[H14当初]=89.1%

  •  普通建設単独事業については、芸術文化センター整備事業等の増要素もある中で、県単公共事業の大幅縮減等を行った結果、全体としては、地方財政計画(△5.5%)を上回るマイナス伸び率(△17.2%)となった。

 

人件費総額の抑制による行政のスリム化

  •  人件費については、簡素で効率的な行政運営を行うための「新行政システム推進計画」に基づく職員定員の削減(H15〜H24:△500人)や、県民の理解を得ながら財政健全化に取り組んでいくための職員・議員の給料・報酬のカット(H15〜H17:一般職3%〜5%、特別職・議員等7%〜10%)を予算に反映させている。

 

当初予算の規模

  •  当初予算編成方針及び財政健全化指針に基づき、予算要求・査定を通じ財政健全化に向けた取組みを強力に推進した結果、平成15年度当初予算の規模は、対前年当初比2.5%減の6,269億円余となった。これは、減少幅で地方財政計画の1.5%減を上回り、骨格予算としては、昭和62年度当初予算(△3.7%)以来の低い伸び率である。なお、公債費除きの対前年当初比では、4.5%減(地財△2.3%)となった。

 

財源不足への対応

  •  このように、極めて厳しい財政状況を踏まえ、歳出については、要求段階における収支不足を大幅に圧縮するため、事務事業の徹底した見直しなど厳しい査定を行ったが、歳入面において、長引く景気の低迷により、県税収入が過去最大の落ち込みとなった平成14年度(△11.7%)をさらに下回る状況(△5.0%)にあることに加え、頼みの綱である地方交付税についても、公債費等の歳出連動経費以外の部分の大きな落込み等により全体として予想をはるかに超える減額が見込まれる(△8.2%)結果、種々の財源充当の工夫を行ってもなお187億円余の収支不足(財政健全化指針のH15目標:200億円)が生じる見通しとなった。

  •  この不足する財源については、減債基金の取崩しにより対応することとした。その結果、平成15年度末の基金残高は、750億円程度となる見込みである。

4.主な新規・拡充事業

(単位:百万円)

重点分野関係

(1)環境問題への対応

○人と自然が共生するしまねづくり事業(25)
○21世紀型しまね環境マネージメント推進事業(44)
○バイオマス利活用フロンティア推進事業(11)・木質資源活用維新事業(14)
○下水道普及促進対策交付金(1,618+制度拡充)

 

(2)少子高齢化への対応○松江駅バリアフリー化整備費補助金(84)

○放課後児童対策事業(114)
○ハッピーアフタースクール事業(58)
○しまね仕事と家庭両立支援事業(46)

 

(3)地域の活性化○中山間地域市町村定住促進緊急対策事業(56)

○ふるさと島根定住支援事業(地域づくり等担い手育成支援・地域づくり実践支援)(51)
○中国国際定期航空路線開設促進事業(22)
○鳥獣対策事業(137)
○全国豊かな海づくり大会開催費(634)
○観光島根魅力アップ事業(295)
○映画「アイ・ラヴ・ピース」製作支援事業(30)

 

(4)新行政システム・地方分権の推進○法定合併協議会支援交付金(75)

○市町村合併支援資金(市町村振興資金特別会計)(500)
○わかりやすい広報推進事業(134)
○行政手続情報電子化事業(34)・警察行政手続電子化推進事業(13)

 

(5)産業の振興・雇用の創出

○しまねブランド総合推進事業(169)
○地産地消総合推進事業(42)
○企業的農業法人育成推進事業(169)
○石見産業支援センター(仮称)開設事業(18)
○新産業創出プロジェクト事業(31)・産業技術センター所長関係経費(11)
○建設産業経営革新促進事業(41)
○ふるさと雇用創出基金積立金(1,000)
○しまね新鮮力創造事業(100)

 

(6)人材の育成

○協働のための環境づくり推進事業(10)
○少人数学級編制・島根スクールサポート事業(216)
○スポーツ競技力強化特別対策事業(227)
○青少年文化活動推進事業(63)
○県立学校再編成関連施設整備費(三刀屋高校総合学科棟整備)(39)

 

(7)IT施策の推進

○市町村IT化総合推進補助金(250)
○行政手続情報電子化事業[再掲](34)
○警察行政手続電子化推進事業[再掲](13)

 

 

その他

○緊急地域雇用創出特別事業(1,732)
○社会福祉施設等整備費(2,341)※別途、H14.2補正措置分(1,486)
○県立こころの医療センター(仮称)整備推進費(47)
○芸術文化センター整備事業(7,430)
○歴史民俗博物館・古代文化研究センター整備事業(297)



 

お問い合わせ先

財政課

島根県総務部財政課
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