• 背景色 
  • 文字サイズ 

しまね通vol.6

各分野のプロフェッショナルが、ゆかりの深い島根について語ります。


古墳シンガー・まりこふんさん

まりこふんさんの写真


まりこふん

大阪・大仙古墳(仁徳天皇陵古墳)に魅了され、全国の古墳巡りを開始。「堅苦しいイメージの古墳をカジュアルに楽しもう」と平成25年に「古墳にコーフン協会」を設立し、会長を務める。古墳にインスピレーションを得た楽曲を制作してライブ活動をするほか、「出雲の古墳アドベンチャー」など古墳関連の著書がある。東京都在住。


“ロボ古墳”でのフェスに感激

島根は弥生時代に造られた“古墳の先輩”とも言える墳丘墓があり、古墳を巡る“墳活(ふんかつ)”には外せないスポットとして注目していました。

実際に島根で墳活したのは、古事記好きの漫画家・ヨザワマイさんとの出会いがきっかけです。古代出雲を知ろうと一緒に古墳や神社を巡ったり、イベントをしたりするうちに島根との縁が深まりました。

昨年は松江で野外ロックフェスに出演したんですが、会場はなんと、古墳の丘古曽志公園でした。ここの古墳は前も後ろも四角い前方後方墳。本物の古墳を移築復元したもので、側面が石に覆われた姿はまるで“ロボ古墳”。そこで古墳の歌が歌えるなんて、“大コーフン”でした。


古墳に感じる「島根の人柄」

私がこれまでに訪ねた古墳は全国で3000基以上。島根の古墳は、独特の形や石工技術などが取り入れられていて、驚きの連続です。

例えば、全国的には円墳が主流なのに出雲は方墳が多く、「前方後方墳」という名称も島根が発祥。「石棺式石室」は古代出雲地方独特の石室で“古墳初心者”には伝わりにくいけど、確かな魅力があります。会うほどに心を許してくれる島根の方の奥ゆかしさに通じているようで、古墳から島根の人柄を感じます。

ただ、島根の古墳は良くも悪くも“ほったらかし”。気軽に見学できてうれしい半面、貴重な文化財が風化する心配もあります。地元の方が身近な古墳を訪ねて魅力や価値を感じられれば、保存や活用につながるのではないでしょうか。


墳墓遺跡は世界に通じる

アメリカのフェスに出演したとき、現地では墳墓見学ツアーがメジャーだと知りました。確かに、世界的にもエジプトのピラミッドや中国の始皇帝陵は貴重な観光資源になっています。

日本の古墳も世界に通じる価値があるのに、国内ですらマイナーなのは残念です。難しいことは抜きに古墳に興味を持ってもらいたくて、私がつくった「古墳にコーフン協会」は少しふざけた名前にしました。みんなの興味の入り口を広げれば、島根の古墳の価値も伝わると思うんです。もちろん、古墳はお墓なので畏敬の念は常に持ってくださいね。


歌うまりこふんさんの写真


まりこふんさんの著書「出雲の古墳アドベンチャー」とCDの写真
まりこふんさんの著書「出雲の古墳アドベンチャー」とCD



お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地   
【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp