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島根の魅力を最大限に生かした観光振興と地域づくり

謹んで新年のご挨拶を申し上げます

溝口善兵衛知事の写真1

昨年、日本を沸かせたリオデジャネイロ・オリンピック、パラリンピックでは、錦織圭選手を始めとした本県出身選手が活躍しました。また、中国地方で開催された全国高校総体や、全国高校総合文化祭等においても、本県中高生が数々の素晴らしい成績を収め、島根の若者たちの活躍が光った一年でありました。

「地方創生」に向けても、多くの若者の社会での活躍が欠かせません。そのためには、若い人たちが安心して働ける雇用の場を増やし、仕事と子育ての両立ができるような環境づくりが重要です。今年も産業振興や子育て支援などに全力で取り組んでまいります。


また、昨年は「出雲國たたら風土記〜鉄づくり千年が生んだ物語〜」が日本遺産に認定され、一昨年の松江城天守の国宝指定や、「津和野今昔〜百景図を歩く〜」の日本遺産認定に続く嬉しい話題となりました。

さらに多くの観光客に足を運んでいただけるよう、今年世界遺産登録10周年を迎える石見銀山や、隠岐ユネスコ世界ジオパークなど、島根の魅力を広く発信してまいります。


島根の特色や強みを最大限に活用し、「子育てしやすく活力ある地方の先進県しまね」の実現に向けて取組んでまいりますので、県民の皆さまのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。


島根県知事・溝口善兵衛


島根でも外国人観光客急増

訪日外国人が初めて2千万人を突破した平成28年。政府は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される平成32年には4千万人に増やすとの目標を掲げています。島根県内を訪れる外国人旅行者も急増しており、県では地域の魅力を最大限に生かした観光振興に取り組んでいます。

松江城観光に訪れたクルーズ船の訪日客の写真
松江城観光に訪れたクルーズ船の訪日客


県観光動態調査によると、平成27年に県内で宿泊した外国人客は、対前年比75・2%増となる延べ5万1899人に上りました。国・地域別では台湾、韓国、香港、中国の東アジア圏で全体の6割以上となり、アメリカ、フランス、ドイツなどの欧米圏が続きました。

増加の要因は次の通りです。


・広島空港を利用した団体旅行の増加(台湾)
・米子空港との直行便を利用した旅行商品や連続チャーター便就航による旅行客の増加(韓国、香港)
・ブルーガイドジャポン、ミシュラングリーンガイドの掲載効果(フランス)
・クルーズ客船の境港寄港数の増加


日本人を含めた県内の延べ宿泊客数も、ほぼ前年並みの368万7千人となりました。

観光による産業振興を今後さらに拡大していくため、県では地域の魅力を生かした次の4本柱による施策を推進しています。


観光振興施策の4本柱

1.広域連携誘客推進事業

鳥取・広島・山口県の近隣県や、古代歴史文化にゆかりのある三重・奈良県と連携し、広域周遊観光を促進。山陰インバウンド機構の設置


2.「神々」と「ご縁」観光総合対策事業

イメージキャラクターにEXILEの3人(青柳翔さん、AKIRAさん、小林直己さん)を起用した「ご縁の国しまね」プロモーションにより、島根ブランドの確立を推進。また3人が出演する映画「たたら侍」(モントリオール世界映画祭最優秀芸術賞)との連携やソーシャルメディア等を活用した情報発信


3.しまね観光誘客推進事業

高速道路の活用、閑散期対策、石見・隠岐地域支援、観光案内板の多言語表記などの整備支援。「出雲國たたら風土記」の日本遺産認定に併せた誘客対策


4.外国人観光客誘致事業

重点地域別の誘客支援、周遊推進、浜田港・境港へのクルーズ客船の誘致・受け入れ体制の強化などのインバウンド(訪日外国人旅行)対策

海外メディアを招いてのモニターツアー(西ノ島町)の写真
海外メディアを招いてのモニターツアー(西ノ島町)


「縁の道」を海外へ発信

さらに海外に向けて魅力的な観光情報を積極的に発信するため、山陰インバウンド機構では両県の主要12スポットを結んだ、「縁の道〜山陰〜」を広域観光周遊ルートとして設定。観光庁の認定を受けました。国内でも最古級の歴史を持つ地域性を生かし、神話や伝説をテーマに自然や歴史、文化が体験できるような拠点整備や旅行商品の開発等に取り組み、平成32年には山陰両県での外国人延べ宿泊客数を40万人に増加させることを目指しています。


広域観光周遊ルート「縁の道〜山陰〜」の地図
広域観光周遊ルート「縁の道〜山陰〜」



●問い合わせ先
観光振興課(TEL:0852・22・5755)


新春知事対談

住んでよし、訪れてよしの島根を目指して

県では、鳥取県や金融・交通・旅行関連企業など官民16団体で、国内外からの観光客誘致による経済・地域振興を目指した山陰版DMO(観光地域づくり法人)「山陰インバウンド機構」を平成28年4月に発足させました。田川博己会長と島根県の溝口善兵衛知事が、「観光と地域づくり」について語り合いました。


田川博己氏の写真

山陰インバウンド機構会長
田川博己氏

たがわ・ひろみ/昭和46年に日本交通公社(現JTB)入社。JTB社長を経て平成26年に同会長。ほかに日本旅行業協会会長、世界旅行ツーリズム協議会副会長、観光庁「観光カリスマ百選」選定委員等を務める。東京都生まれ、慶応義塾大学商学部卒。


溝口善兵衛知事の写真2
溝口善兵衛知事


「東名大」から地方へ

知事:田川会長は旅行業界で約50年過ごされ、観光振興の第一人者です。国内ではインバウンドによる経済効果が注目されていますが、今後の見通しをどうお考えですか。

田川:東京オリンピック・パラリンピックの前年には、アジア初のラグビーワールドカップが国内で開催されます。世界的なスポーツイベントで脚光を浴び、海外からの旅行客が増えるのは間違いありません。

知事:今後も増加する訪日客を、島根に呼び込むことは課題です。

田川:日本政府観光局の統計によると、昨年7〜9月の都道府県別外国人訪問率は、島根県は前年同期と比べて3倍以上となり、伸び率は全国トップでした。海外と直接つながる空路や航路の効果が示されたと言っていいでしょう。訪日客の志向は東京、名古屋、大阪のいわゆる「東名大」から地方に移っているため、地方都市にとってチャンスです。


スポットを「縁」で結ぶ

知事:島根には、松江城天守や出雲大社本殿、神魂(かもす)神社本殿などの国宝、世界遺産・石見銀山、日本遺産に認定された「津和野今昔」「出雲國たたら風土記」、隠岐ユネスコ世界ジオパークなど、世界にアピールできる観光資源が数多くあります。

田川:たたらは実際に拝見しました。高純度の鉄を生産する技術は素晴らしいものです。神話の時代から受け継がれる歴史と文化、自然が融合しているのは島根の魅力です。山陰インバウンド機構では、各地に点在するスポットを「縁」というキーワードで結んで広域観光周遊ルートをつくり、魅力あるストーリーとともに世界へ発信したいと考えています。ただ外国人には「縁」といってもピンときません。単語の直訳や通り一遍の説明ではなく、「ここに来ると幸せになれる」というイメージを効果的に伝える言葉の創造が必要だと考えています。


国別のアプローチを

知事:県では、海外への観光PRも積極的に行っています。昨年は香港、台湾、タイ、パリ、ウラジオストックで見本市等に出展したほか、海外のテレビ局や旅行雑誌社、ブロガーを招いて情報発信しました。

田川:国ごとに旅行の目的に傾向があります。その国に何が一番ヒットするのかマーケティングを行い、ウェブを活用しながら国別にアプローチをしていきたいと思います。また、外国人旅行客は体験・参加への強い欲求があります。阿波踊り体験を受け入れる徳島ように、石見神楽などの伝統文化を体験できるプログラムをしっかり開発する必要があります。


島根の豊かさを知り、伝える

田川:加えて旅行客は「なぜ伝承が続いたのか」「伝統に託された住民の願いとは」という背景のストーリーに関心を持ちます。

知事:石見神楽であれば、題材となった神話などを伝えられるようにしなければなりませんね。県民にとって、訪日客の受け入れは経済効果があるだけでなく、地域への理解を深めるきっかけとなります。古い歴史や文化、多彩な食、自然の中で人々が穏やかな生活を送り、子どもたちが育まれていることは、島根が誇るべき暮らしやすさ、豊かさです。インバウンド対策により、その大切さを県民が再認識するとともに、国内外の方々にも身近に触れていただく。島根らしい豊かさの価値を伝えることが重要です。

田川:確かに、それは観光誘客には遠回りのようですが、アジア圏を含めた訪日客の関心を強く引くことになるでしょう。機構でも、県の掲げる「子育てしやすく活力ある地方の先進県しまね」をうまく取り込み、「自慢の我が町に来てください」と地域の方々が呼びかけて交流する仕掛けをつくりたいです。


長期的視点を欠かさず

知事:平成30年には、JRグループが島根・鳥取両県とともに全国規模で観光PRを展開する山陰デスティネーションキャンペーンも予定されています。山陰インバウンド機構では、今後どのような取り組みをなさるのでしょうか。

田川:県の観光振興において大きな節目の一つを迎えるため、発足2年目となる今年は本格的なスタートを切って計画的に事業を進めていきます。インバウンドを活用した事業の創出や拠点整備、農産業を活用した滞在型観光の促進、土産の開発、観光ガイドの育成、韓国語や中国語などの多言語への対応など、課題は多々あります。「縁の道」12拠点への案内板設置やウェブアプリによるPRも早急に取り組まなければなりません。島根の歴史が何千年かけて築かれたように、観光も一朝一夕にはできません。オリンピックイヤーに山陰両県に宿泊する外国人客を3倍以上増やし、40万人とすることを一つの目標に、しっかりと土台から築いていきたいと思います。

知事:長期的視点を持って取り組まなければいけませんね。県としても、山陰インバウンド機構と足並みをそろえて、県民と旅行客双方が豊かさを感じられる魅力的な地域づくりに努めてまいります。


田川博己山陰インバウンド機構会長(右)と溝口善兵衛知事の写真
田川博己山陰インバウンド機構会長(右)と溝口善兵衛知事



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