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4月(第2回)定例記者会見(4月24日)

質問事項

3.市長選挙の結果について

 

○山陰放送

 先日、松江市長選挙がありまして、120を超える政党・団体支援を受けた現職、苦戦の結果となったんですが、これについてどう思われますか。

 

○溝口知事

 私自身がどうこうというよりも、それぞれの候補者であった方がそれぞれ感想を言っておられますね。言っておられることはそういうことかなあというふうに思っていますが、松浦市長も言っておられますけども、いろんな新しい動きもよくフォローしていく必要がありますし、それから私自身の感想としていえば、やはり県民の方々の考えなどをやっぱり常時聞いていくといいますか、それぞれの実情を聞くと、県民の中でいろいろ、日々やっていくということは大事だろうなというふうに思います。やはり知事とか市長さんとか、そういう地方自治体の首長というのは、私は前から言っているんですけども、2つの面があるんですね。

 

 一つは県庁という行政の組織のトップであって、行政が適正に、効果的に行われるようにいろんな面で指導、指揮をしていくということです。例えば予算の決定は一つの大きな仕事ですね。予算などはやはり各部局が県民の方々の意見などをよく聞きまして、必要なもの、全部聞いても自動的に予算ができるわけじゃなくて、その中で急ぐもの、少し待っていいもの、そういう判断をしなきゃいかんというのはもちろんあって、それは我々の仕事であり、それを最終的に決定するのは私の仕事ですが、いずれにしても各現場をよく見たり、それから意見を聞いたり、あるいは変化がありますから、どういう変化があるのかというのをやはりよく把握をしていくことが行政としても必要です。

 

 それからもう一つは、今度は首長というのは市民なり県民なりに選挙で選ばれた者ですから、やはり今度はそういう立場で直接県民の方々、あるいは市民の方々の意見を聞いたり現場に行ったり、情報をたくさん持たないといけませんね。それは行政だけの、上がってくる情報だけじゃだめなんですね。それが県知事とかの役割なわけですね。ふだんは会えないような人にも会ったり、山の中に行ったり、あるいは経営者の話を聞いたり、それから現場を見たり、どういうところで困っているかと、そういうものを今度行政でやるときに、トップはこういう面も配慮しなきゃいかんというのを今度言わなきゃいけません。やっぱり自分の目、判断がなきゃいけませんね。そのためには、この判断も勝手に頭の中で出るんじゃなくて、現実を見ないと、人の話を聞かないとわかりませんから、そういうことをやっていく必要がある。そうすると、世の中は変化をしますから、そういう変化に遅れないようにやっていくということが大事だろうなというようなことですね。

 

 それからもう一つは、県の行政とか市の行政もそうですけども、全体像というのはなかなか抽象的ですからわかりにくいわけです。予算書を見ると数字ですからね。数字で非常に短く要約していますから、そこで何が行われているかというようなことはなかなかわからない。したがって、それはある程度説明で補足をしていかなきゃいけませんね。あるいは議会のやりとりの中でそういうことをわかりやすく説明する、それがもう一つ大事なことですね。

 

 それから、そういう変化を見据えてどういうことを政策の基本にするかというようなことも明らかにしなきゃいかんですね。そんなようなことを考えておりますが、いずれにしても県政は県民のためにあるというのが私の職員等に対する訓辞でありますけども、そのためには実態をよく知るということが必要、話を聞くということが必要ということであります。

 

○山陰中央新報

 そういった部分が今、松江市長さん、現職さんには欠けておられたというふうに考えておられるのか。

 

○溝口知事

 いやいや、それは私は一般論で申し上げているんです。

 

○山陰中央新報

 そういう民意をつかむことの難しさ、大事さを改めて認識されたということか。

 

○溝口知事

 それは松江市に限らず、いろんなところで市長選とか行われていますよね。そういう中で交代も行われているわけですけども、それぞれ自分の信じたところを主張してやられているわけですが、必ずしもそれが理解をされてないとか、あるいは市民の方と見方が違うというようなことも起こっているわけですから、そういう意味におきましても、市長選ということじゃなくて、一般論として全体を、最近の動きを見るにしましても、そういうことによく、さらに心がけていく必要があるというふうに思っております。

 

○朝日新聞

 今回の松江市長選にしても出雲市長選にしても、何か合併後の周辺市町村とかの不満が大きかったと思うんです。切り捨てられているんじゃないかと。という意味で何か今、合併から数年たって、知事の合併に対する総括と、あと今後、そういう周辺部に対してどんな施策が必要なのか、ちょっと教えていただけますか。

 

○溝口知事

 それは、そういう一つの見方はいろんなところで報じられておりますから、そういうこともあるんだろうなという気がしますね。そういう意味で、今度広くなったわけですから、広い地域を含めて、やっぱり実情を知ったり、そういう努力がさらに重要になってくるということじゃないでしょうか。

 

○朝日新聞

 実際、何か村とか旧町さんに行くと、役場の職員が減っちゃったりとか、当然その周りでは農協なんかの職員も減っちゃったりとか、実情を知るパイプ自体が細ってきちゃってるという声を聞きます。

 

○溝口知事

 そういう面があるんですね。かつてはそれぞれの町役場がありますから、そこにずっといるわけですから、そこで町民の方とも接するわけですから、広くなった分だけそれは、そういう度合いは相対的に薄くなるということは避けられないですね。しかし、避けられないからこそ、さらにそういう面で努力をしなきゃいかんということはあるんじゃないでしょうか。ただ、それは首長だけの努力じゃなくて、それぞれの組織でやるような体制にしないといけないということじゃないかと思いますね。だから、それも新しい変化なわけですよね、合併ということによって起こった、そういうものにやっぱり敏感に対応していく、そのためにはそういう地域の意見もよく聞くようなことをしなきゃいかん。しかし、繰り返しますが、それは首長だけの仕事じゃなくて、市役所なり全体がそういうふうにしなきゃいかんということでしょうね。

 

○朝日新聞

 例えば県として周辺部に対する何らかのそういう支援していく施策とか、具体的に何かこれから考えられることはありますか。

 

○溝口知事

 市の中の仕事は、やはり市で中心にお考えになるということですね。そこにダイレクトにするということはありませんが、大体合併されたところは中山間地域であるところが多いわけですから、中山間地域対策として県はいろんな対策をしておりますし、あるいは過疎法という体系の中でもいろんなことが行われていますから、そういう御相談をそれぞれの市町村から受けますから、そういう際にアドバイスをしたり、あるいは県の支援をしたり、そういうことをやっていくということが今の周辺対策にも実質的につながっていくものじゃないかというふうに思いますね。

 

 例えば今、この「田舎ごこち」という本で、田舎、農業などに参加をされる若い人が増えるとか、そういうような県の施策は中山間地域のそういうものに役立つでしょうし、あるいは私の一つの大きな政策の柱ですけれども、社会貢献的な活動を盛んにすると、特に地域活動なんかを盛んにするということをいろいろやって、金額はそう大きくはないですが、活動としては多くの人をインボルブしたものをやっておりますが、そういうこともさらにやっていくということが大事でしょうね。

 

 市の中で、例えば市道を整備するとか、あるいはいろんな施設を整備するというのは、それはそれぞれの市の中でいろいろ総合的にお考えになる必要があるだろうと思います。

 

○山陰中央テレビ

 先ほど選挙の話もありましたが、その中で今、だんだん商品券、地域の商品券、いろいろ販売方法などをめぐって若干トラブルや混乱などもあっていますが、基本的に税金を使っているもので公平であるべきというような意見もあるんですが、そういったものについて、知事としてどのように思われますか。

 

○溝口知事

 各市町村で割り増しした商品券を出しておられますよね。それぞれの市でそれぞれ御判断をされてやっている問題だということでございまして、県として何かそういう施策について具体的に意見を言っていくような問題ではないと思います。それぞれの市町村でよく考えて実施をする必要があると。ただ、一般論でいえば、やはり住民によく理解をされてやっていくということが大事でしょうね。

 


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