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2月(第1回)定例記者会見(2月8日) 

質問事項

3.がん診療連携拠点病院について

 

○山陰中央新報

 益田市の益田赤十字病院ががんの拠点病院からこのたび外れることになったんですけども、国からの補助金がなくなるということなんですが、県としてどういうふうな対応をするかというのは考えられますでしょうか。

 

○溝口知事

 益田赤十字病院は、益田圏域のがんの拠点病院ということになっているんですね。そういう拠点病院に対しては、国が一定の助成をするということがあるわけですが、今回、なぜそういうことが起こったかというと、今までやっている治療とか診断の体制が低下したから拠点病院にならなかったということじゃなくて、それは全く変わらないんですね。むしろ拠点病院にするためにはこういう設備、こういう人員が必要だという、いわば基準が高くなったんですね。

 

 それは20年ぐらいに起こったわけですが、今回、拠点病院の指定が外れることになったというか、なりそうだという点は、放射線の治療器をちゃんと置いて、聞いてみますとがん細胞にピンポイントで放射線を当ててがん細胞を除去するというか、治療するというものを置きなさいと。それから、その専門の医師を置きなさいという基準が新たに指定病院にするためには入れられたんですね。それで、今まではそういう基準がなくて、益田赤十字病院の場合はそういう放射線治療器がないんで、そういう治療が必要な患者さんは浜田の国立病院機構でしたか、浜田の病院に行って治療を受けるというようなことで対応しているんですね。今後もその対応は変わらないわけですよ。

 

 だから、患者さんにとっては、それは放射線の治療器が益田赤十字病院に設置されればもっと便利になりますが、今までと変わるわけじゃないんですけども、拠点病院という指定がなくなることになると。そうすればどういう影響が出るかというと、国の助成金が1,100万(円)ぐらい、年間出るんですね。それは国2分の1、県2分の1ということで(益田)赤十字病院に交付されているんですね。がんの治療とかいろんなことをすると経費が高くなったりすると。

 

 それから診療報酬もそれに伴って若干上積みみたいなのがあるみたいですね。だから、指定がなくなるということは、今までの治療の体制は変わらないんだけども、益田赤十字病院にとっては一定の収入が減るという問題が出てくるわけですね。この問題は、前から国に対しまして、県も地域地域で整備の状況というのは、それは違うし、そこに機械がなくても、近くに行けば治療もできるわけだから、がんの撲滅というのはむしろ必要なことなんで、そういう努力をしているところにはいろんな補助金といいますか、それを交付すべきだというような主張もし、要望もしてきたわけです。

 

 国の方は基準を上げることによって、さらにそれを強化するようにしたいという気持ちとか、あるいは財源的な事情があったのかどうか、そこら辺は必ずしも判然としていませんけども、そういうことが起こったと。そうすると、我々はがんの撲滅というのは県の最も大事な課題の一つで、がん対策推進条例もあるわけですから、こういう事態に対して、国からの補助金が550万(円)ぐらいになりますか、その分が減るということになりますから、今度の予算で県単独の部分を増やすことを検討しているところであります。

 

○山陰中央新報

 この550万(円)から益田に増やすということですが、県が今年度550万円出してた、それを増やすということですか。

 

○溝口知事

 だから、具体的に金額までまだ報告を受けていませんが、国の補助金の部分が減額をそれに伴って、今の基準に満たないということで減ることになりますから、そこは地域のがん対策が後退しないように対応すると。他方で、国に対しては状況が変わらないのにむしろ減らすというのは逆行じゃないかと、そういう問題提起をさらにやっていこうというふうに考えておりますが。

 

○山陰中央新報

 ということは、今年度あった1,100万円を下回ることになれば、どうしても規模を縮小するということになると思うんですけども。

 

○溝口知事

 それとは直接関係ないですね、収入ですから。いろんな病院のやってることは。

 

○山陰中央新報

 このたび基準が高くなり、放射線の機器がなくて人員がなかったから、指定から外れるという事態になったんですけども。

 

○溝口知事

 それは、そういう事態になって、益田赤十字病院の方もそれが設置ができないかとか、いろんな検討はしたようですね。県にもそういう相談なんかもあったと報告を受けてます。

 

 それで、その治療器が数億(円)ぐらいすると。それから放射線ですから、放射線を遮へいする工事なんかも必要だということになるんですね。そして益田赤十字病院は建てかえの問題もあって、それからもともと病院の建物が狭隘であるということも建てかえの一つでしょうが、そういう事情もあって、設置ということは見送ったと。しかし、浜田の病院を患者さんが利用するという状況は従来と同じなので、新たに何か不自由が生ずるということではないだろうと。それから新たに設置をするとなると、今言ったような問題があるので、将来はどうされるのかわかりませんけども、今回のは見送ったんで、指定から外れることになると。しかし、若干の収入の減がありますから、その分は県も支援をしていこうという検討をしています。

 

※( )内は、広聴広報課が書き足した部分です。

 

 


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