島根県統計グラフコンクール全体講評

審査員長

 石野眞(国立大学法人島根大学名誉教授) 

 今年度も県内の皆様よりご応募いただきありがとうございます。

 学校現場では、DX化が進み、一人一台の端末を活用し学習が行われています。デジタル技術の活用を通して、より効果的な教育を提供できる一方で、情報を取得する目的やその信憑性について自ら考える必要もあります。

 応募された作品は、テーマに対する仮説の設定、データのグラフ化による検証、結果の考察と一連の流れがしっかりと書かれた作品が多数ありました。

 本コンクールの作品づくりを通して、子ども達の考察力が育まれていることが感じられ、意義のあるコンクールであることを再認識しました。また、環境問題や社会問題などテーマも多岐に渡り、自ら調査して収集した熱意と努力が感じられました。

 小学校低学年の部では、植物の成長や野菜の甘さなど身近な生活の中での疑問や、ニュースで耳にする話題を継続的に調査し、自分の考察を加えまとめている作品がありました。

 また、学年が上がるにつれて、学校生活や地域などに視野を広げた多種多様なテーマの作品が応募されました。アンケート調査により身近なデータを収集するなど様々な方法でデータを集め、それらをグラフにすることで分析し理解を深めていることが伝わる作品が多く見られました。

 学校現場では、学習指導要領が改正され、統計教育が重要視されてきています。社会生活の様々な場面において、必要なデータを収集・分析し、その傾向を踏まえて課題解決や意思決定を行うことがねらいのひとつとされていますが、その成果が作品に活かされていました。

 今後ともこのグラフコンクールを通して、社会生活や自然現象に関心を持ち、データ活用の学習に取り組んでいただき、多くの作品が応募されることを期待いたします。

 最後に、作品制作に取り組んだ皆様の努力と、ご指導いただいた先生など関係者の皆様のご尽力に敬意を表しますとともに、深く感謝申し上げます。

お問い合わせ先

統計調査課

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島根県政策企画局統計調査課
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