竹林整備のすすめ

令和元年1120日(水)曇り

 

 

先日、公民館主催のまちづくり研修会ということで、当センターの視察がありました。

 

先方のご希望で竹林対策について話をさせていただきました。

 

(写真)荒廃した竹林

放置され荒廃した竹林

 

 

竹林の荒廃や拡大は中山間地域に住む方々にとって関心の高い問題の一つです。

竹の駆除の基本は伐採を何年も繰り返し継続することです。

愛媛県松山市での調査事例では、竹林の皆伐後に広葉樹を植栽し、

年2回の刈払いを7年間継続した事業地は、予定どおり広葉樹の立派な林になりました。

 

(写真)広葉樹林化

広葉樹林化できた元竹林

 

 

一方、木竹混交林で竹を皆伐後、広葉樹を植栽し、その後刈払いを実施しなかった事業地は、13年後の調査では再び木竹混交林に戻っていました。

 

皆伐して放置すると再生竹が密生し、立ち入るのも困難なヤブになり良くありません。

これはイノシシなど獣の隠れ場所にもなってしまいます。

 

(写真)竹藪

皆伐後放置され、竹ヤブ化してしまった竹林

 

 

太い良竹が生え、傾斜が急でない竹林は、竹材やタケノコを利用しながら管理できると理想的です。

 

(写真)管理された竹林

 

美しく管理された竹林

 

 

平成27年度から3年間、当センターは国の研究に参加して、

「広がる竹林をどうしよう?という時に」という竹駆除の手引き書を共同でつくりました。※

この手引き書は森林総合研究所関西支所のHPからダウンロードできます。

全国林業改良普及協会発行の林業新知識201911月号にはこの手引き書の内容に沿って、

「広がる竹林対策拡大を抑える手入れ方法とは」という特集が掲載されています。

興味がある方はご覧ください。

 

※平成27から29年度まで国立研究開発法人森林総合研究所が中心となり、

石川県、大阪府、愛媛大学と共同で農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業

「侵略的拡大竹林の効率的駆除法と植生誘導技術の開発」を実施しています。

 

 

**きのこ・特用林産***

 

 

 

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