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文芸作品入賞作品紹介

今年も皆様からたくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。

応募点数と入賞作品を、次のとおり紹介します。

〇応募点数

計1,781点

 

(内訳)

一般の短歌355点、俳句439点、川柳459点、詩14点、散文12点
ジュニアの短歌179点、俳句162点、川柳114点、詩42点、散文5点

〇知事作品と選評

●一般の知事賞

 

【短歌】

さざ波のひとつひとつを光らせてファゴット短く鳴らす白鳥(丸山恵子)

 

 ファゴットとはオーボエ属の大型低音木管楽器。白鳥が水面を移動する時さざ波が立ち光を返します。求愛や威嚇など縄張りを守るために鳴いている声を捉えて白鳥が楽器のように立ち上がり、演奏会などの始まる前の会場で音出しをしている様子にも見えて重なり、目と耳と感性が働き切り口が斬新。

 

【俳句】

帰京する子は虫籠を野へひらき(江角純子)

 

 何年か振りに帰省した親子が元の生活の都会に帰ることになった。家の周辺の自然と触れ合う遊びの中でとんぼやばったも捕まえることもできるように成長した孫たち。帰京する都会では飼育が難しいので捕獲した場所の草原に放しに行った。子どもたちは虫籠を開けて中の虫を野に放つことを体験した。このことは命の大切さを学ぶ場として貴重な体験を一緒にされたことと思う。

 口調も滑らかで格調高い好句である。

 

【川柳】

過疎の空仰ぎドクターヘリを追う(高橋久美子)

 

 かけがえのない命を救うため、過疎地でも離島でも、医師が同乗して救急の患者をドクターヘリは運ぶ。三十分以内に救命処置を行えば、救命率は五十パーセントだとか。過疎の空を飛ぶドクターヘリを仰ぎ、祈るような気持ちの作者を見た。

 

【詩】

 該当なし

 

【散文】

 該当なし

〇ジュニア大作品と選評

●ジュニアの大賞

 

【短歌】

スケッチ会いつも見ている景色でも絵をかくことで気づくいいとこ(森近由杏子)

 

 私たちのまわりには、たくさんの不思議があって、毎日が新しい発見に満ちている。その発見の喜びが「気づくいいとこ」というところに表されています。見たいものだけ見ていたのでは、たぶん、こういう発見はないでしょう。スケッチしようとじっと見るから気づくのですね。ここではスケッチ会の景色ですが、もちろん毎日の生活で出会う人たちにも、勉強にも、部活動や遊びにも同じ発見があるはずです。

 

【俳句】

かぶと虫孫よりはしゃぐ祖母の顔(吉田佳叶)

 

 かぶと虫も年によって発生する年とそうでない年があるようです。祖母の時代には裏山の櫟の切り株にはかぶと虫が毎朝集まってきて、それを沢山捕まえてお家でも学校でも遊んだ時もあったのです。

 今では、街灯の電球の色も変わり虫が集まらなくなりました。かぶと虫もお店で買う時代に変わったのです。かぶと虫を捕まえたあなたにお祖母さんは虫が捕まえられる子供に成長したことと、かぶと虫がいる自然があることが嬉しかったのですね。きっと昔を思い出されたのでしょう。

 

 【川柳】

自己ベスト二秒ちぢんだがんばった(甚田和心)

 

 部活は陸上なのでしょうか。自己ベストを二秒も縮めたと言う、自信と気持ちの良さが、作品に満ちあふれています。とてもさわやかな風をもらいました。おめでとう!

 

 【詩】

『私たちのメロディー』(大屋歩生)

 

 学校生活の中で、次第に成長していく仲間達の様子を「おと」に着目して表現していて、面白い発想だと思いました。最後の二行の言い切りが爽やかです。

 

 【散文】

『縁に望む』(竹内野乃果)

 

 作者は、幼馴染同士の友情を、ライトノベル風の軽妙なタッチで描きながら、ちょっぴり切なさを感じさせる作品に見事にまとめている。「縁」を象徴する場所で、二人が図らずもすれ違う設定とすることで、表現したいテーマを更に深めている。感性が豊かな作者の、更なる飛躍に大いに期待したい。

〇入賞者一覧(一般の部)

第20回文芸作品募集入賞者
種目 作者名(筆名) 住所
短歌 知事賞 丸山恵子 益田市
金賞 永海千春 隠岐の島町
銀賞 熱田一俊 雲南市
金山黎子 出雲市
銅賞 新井千尋 松江市
神門晃 出雲市
福田美代子 松江市
俳句 知事賞 江角純子 出雲市
金賞 落海文子 雲南市
銀賞 星野和子 出雲市
青木道子 益田市
銅賞 水津照子 津和野町
永見由美子 出雲市
廣澤幣子 松江市
川柳 知事賞 高橋久美子 江津市
金賞 廣江敦子 松江市
銀賞 森口時夫 川本町
向井郁夫 松江市
銅賞 大福利彦 出雲市
岡あきら 出雲市
青山恵子 松江市
知事賞

(該当なし)

金賞 多田納力 雲南市
銀賞 彩子 出雲市
銅賞 内田厚子 松江市
田中悠真 出雲市
散文 知事賞 (該当なし)
金賞 三原功二 京都市(出雲市)
銀賞 佐藤進 松江市
銅賞 山田敏子 出雲市
黒田邦宏 出雲市
氷堂出雲 出雲市

〇入賞者一覧(ジュニアの部)

第20回文芸作品募集入賞者(ジュニアの部)
種目 作者名 学校名・学年
短歌 大賞 森近由杏子 浜田市立旭中学校・2年
優秀賞 石田桃華 飯南町立頓原中学校・2年
片山奈南 開星中学校・2年
能美まり 開星中学校・3年
俳句 大賞 吉田佳叶 開星中学校・1年
優秀賞 宮下華瑠 出雲市立大社中学校・1年
岩崎美空 長浜幼稚園・年長
安達瑠 開星中学校・1年
川柳 大賞 甚田和心 江津市立桜江小学校・5年
優秀賞 大鳥琴音 松江市立第四中学校・1年
佐藤凛音 松江市立古志原小学校・2年
藤原慧理 松江市立法吉小学校・3年
大賞 大屋歩生 浜田市立旭中学校・2年
優秀賞 田中愛絃 浜田市立旭中学校・2年
江川菜々美 浜田市立旭中学校・2年
散文 大賞 竹内野乃果 邑南町立石見中学校・3年
優秀賞 五十嵐はるが 出雲市立神戸川小学校・6年

〇【島根文芸第55号】販売中!

島根文芸55号

 

 第20回島根県民文化祭文芸作品公募の各部門の入賞・入選・招待作品等を集めた作品集を、島根県文芸協会事務局(島根県庁東庁舎3階)で販売しています。冊数に限りがありますので、完売の際はご了承ください。

  • 価格:1冊1,000円(税込み)
  • 購入方法:
    • 【直接購入】島根県文芸協会事務局(島根県庁東庁舎3階)で購入できます。(代金引換)
    • 【郵送希望】こちら(注文用紙)をご覧ください。郵便またはメールにて注文できます。
  • お問い合わせ
  • 「島根県文芸協会」事務局(島根県文化国際課内)

TEL:(0852)22ー5586

 


お問い合わせ先

文化国際課

島根県環境生活部文化国際課
【住所】
〒690-8501島根県松江市殿町1番地
【電話】
○国際交流係/0852-22-6493
○多文化共生係/0852-22-6462
○多文化共生推進スタッフ/0852-22-6470
○文化振興室/0852-22-5878
○島根県パスポートセンター/0852-27-8686
【FAX】
○国際交流係・多文化共生係・文化振興室/0852-22-6412
○島根県パスポートセンター/0852-25-9506
【E-mail】
○国際交流係・多文化共生係 bunka-kokusai@pref.shimane.lg.jp
○多文化共生推進スタッフ tabunka-kyousei@pref.shimane.lg.jp
○文化振興室 bunkashinko@pref.shimane.lg.jp
○島根県パスポートセンター  passport@pref.shimane.lg.jp