砂防関係施設長寿命化計画

 土砂災害を未然に防ぎ、安心して暮らせる県土づくりをすること…それが、島根県の砂防事業の目標です。

 島根県では県土の80%を占める森林と、1,000kmに及ぶ変化に富んだ海岸線、出雲神話に代表される古代文化など、豊かな自然と文化に恵まれた地域です。

 砂防事業は、この豊かな自然や歴史・文化を守りながら、土石流・地すべり・がけ崩れ・雪崩といった土砂災害等から県民の尊い命や財産を守り、安心して生活できる基盤をつくる大切な事業です。

 島根県では、土砂災害を未然に防いで、更に、地域の活性化にも貢献し、人と自然にやさしい地域づくりを進めていきます。

 土砂災害防止の役割を担う砂防関係施設も、老朽化による劣化損傷の発生から外れることはありません。島根県の公共土木施設の中でも最も古くから建設され、経年による施設の老朽化や劣化損傷が今後より進行していく事が懸念されます。

 このため、将来にわたり安全かつ安心して利用できるよう適切に保全し、求められる機能や性能を維持する必要があります。

 島根県では、平成30年度、砂防関係施設の特性を踏まえた、基本的な維持管理の方針と具体策を定めた「島根県砂防関係施設長寿命化計画」の作成及び策定を行いました。

 

 

 

砂防関係施設の概要

 島根県が管理する砂防関係施設数は、以下のとおりです。(平成31年3月末現在)

  • 砂防設1,753基(単独床固工を含む)(経年状況)(PDF:300KB)
  • 地すべり防止施129地区(経年状況)(PDF:300KB)
  • 急傾斜地崩壊防止施1,049地区(経年状況)(PDF:300KB)
  • 雪崩対策施17地区

 このうち、砂防設備においては、建設後50年を経過した施設が約30217%、30年を経過した施設が約66138%と、半数を占めます。

 

  • 堰堤本体からの漏水

堰堤本体からの漏水写真

 

  • 横ボーリングの目詰まり

横ボーリングの目詰まり写真

 

  • 落石防護柵の腐食

落石防護柵の腐食写真

 

 

砂防関係施設点検の状況

 島根県では、砂防設備は平成16年度より、傾斜地関係施設は平成17年度より、点検要領を策定し実施しました。

 令和6年度に、島根県の点検頻度の変更及び国の点検要領の改定に伴い、島根県の点検要領を改定しました。

 

○定期点検の頻度

  • 砂防設1〜5年程度に1回以上(直近の健全度評価による)
  • 地すべり防止施1〜5年程度に1回以上(直近の健全度評価による)
  • 急傾斜地崩壊防止施1〜5年程度に1回以上(直近の健全度評価による)
  • 雪崩対策1〜5年程度に1回以上(直近の健全度評価による)

○点検の方法

 原則、目視により把握し、点検個票に記録します。必要に応じ、計測、打音、観察などの方法で確認します。

 

○健全度の評価

 I:健全

 II:予防保全措置

 III:早期措置段階

 IV:緊急措置段階

 

○点検の結果(島根県公共土木施設長寿命化計画に基づく)

 ・令和元年度定期点検結果(外部サイト)

 ・平成30年度定期点検結果(外部サイト)

 

島根県砂防関係施設長寿命化計画の策定

 「砂防関係施設の長寿命化計画策定ガイドライン(案)」(平成26年6月、水管理・国土保全局砂防部保全課)に基づき、平成30年度に「島根県砂防関係施設長寿命化計画」を策定しました。

  1. 長寿命化計画の基本情報となる施設台帳の未整備箇所を解消。
  2. 新しい県の点検要領(PDF:6MB)に基づき、施設の健全度を把握。
  3. 健全度評価や施設の重要度を勘案し、対策の優先度を検討。
  4. 年次計画や日常の維持管理方針を策定。

 

砂防堰堤の機能回復写真

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