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平成16年12月提示の具体的内容

  1. 大橋川改修は治水と環境が調和する観点から、河道の改変をなるべく少なくし、現状の河道を重視しつつ、洪水を安全に流下させるために合理的かつスムーズに流れる河道とするため、以下の点について配慮しました。
  • 宍道湖の生物への影響を小さくするためには、中海からの塩水遡上の変化を最小限にする必要があります。
  • そこで宍道湖全体の水環境に配慮し、大橋川内にあるマウンド(河床の高いところ)を保全する改修案とします。
  • 改修にあたっては、まず洪水時の宍道湖水位を下げること、宍道湖、大橋川の水位上昇に対して松江市街地の中心部を効率的に防御することに配慮した計画とし、上流部では掘削及び築堤を、中流部では大橋川の南側の築堤、剣先川の掘削及び浚渫を、下流部では掘削及び築堤を計画しています。
  • その際に、大橋川沿川は密集市街地となっているため、地域社会への影響を小さくすることに配慮しました。
  • また、改修にあたっては沿川のまちづくりと連携した計画とします。
  • 天神川の上・下流端には、水門を設置する計画としています。

 

 <河床掘削>

塩分濃度が異なる宍道湖と中海の水環境に変化を与えないようにするため、中海からの塩分遡上の抵抗になっていると考えられる大橋川内にあるマウンドを保全するため、H.P.-3.5mより浅い箇所を掘削することにしました。

 

 <上流部(橋南側呑み口部〜新大橋付近)拡幅>

市街地部の社会的影響を小さくする検討を行った結果、橋北側に比べ、河岸の線形が凸凹して流れが悪くなっている橋南側を約20m拡幅することとし、約140mの河幅を確保することとしました。

 

 <中流部(くにびき大橋〜朝酌川合流点)拡幅>

大橋川は河幅が一定で河筋も直線的で、なめらかな線形になっており河岸も安定していることから、河道を改変する範囲を少なくする観点から現状を重視した法線とします。また、剣先川については、洪水が安全に流れる断面を確保するため、まず、現在の河道を有効活用し、現状の河筋に沿った掘削を行い、さらに河幅の狭い部分について拡幅を行うこととしました。早期に松江市街地の治水安全度を高めるため、手古川の北側の堤防などを活用して浸水を防ぐこととしています。

 

 <下流部(朝酌川合流点〜塩楯島付近)拡幅>

両岸の地域社会への影響を少なくするため、まず掘削を優先し、次に河川の線形から洪水時に流れの主流がくる南側を極力拡幅し、それでも断面の不足する分については北側を拡幅することで、両岸で約40m拡幅し約170mの河幅を確保することとしました。

 


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